土御門有宣
2度目まして、うさぎです。いつ更新するかまだ決まってないですが、頑張りたいと思っています。
2192年 夏
ミーンミーンと蝉の鳴く声がする。蝉の鳴く声によって、夏で暑いのにさらに暑く感じられ、土御門有宣は鬱陶しく思う。
「お〜い、有宣!」
ゆっくり歩きながら、学校に登校していると、遠くから聞き慣れている声がした。声がする方に、身体を向けると友達の裕也が走りながらこっちに向かってきた。
「おはよう、裕也」
有宣は、落ち着いた声色で走ってきた裕也に、朝の挨拶をした。
裕也の名字は速水といい、幼稚園からの親友で幼馴染である。
「オッス!おはよー有宣、お前は相変わらずクールだな」
裕也は、笑いながら挨拶を返した。裕也は走ってきたからか、太陽の光によって額の汗が輝いて見えた。
「普段がこんな感じだから仕方ないよ」
有宣は先ほどと同じ声色で喋った。
「そういえば、そうだったな」
「明日から、待ちに待った夏休みだな!海に行って、泳いで、スイカ割りをして、ナンパ、夜には砂浜でBBQするから今から楽しみで仕方ないぜ!」
裕也は、明日から始まる夏休みについて、嬉しそうに話し、聞いていなかったが、夏休みにすることを自分から話してきた。
「夏休みはいいけど、君は補習があると思うんだけど、それはいいのかな?」
有宣は笑顔で、言った。
「うぁ〜、すっかり忘れてたぜ」
「補講行きたくない、遊びたい、ぐーたらしてたいよぉ〜」
つい先ほどまで元気だった裕也は、今にも言えそうな声で補習について愚痴っていた。
「そこまで落ち込むなら、日頃から勉強していれば良かったんだよ。」
「何度も僕はそう言ってきたんだけど、やらなかった君の自業自得だから諦めて補習を受けなよ」
有宣は苦笑いで、裕也にそう言って、夏休みに入ったら何をしようか考えていた。
「まぁ、起こったことは仕方ない!」
「そんなことより、有宣は夏休みに何か予定はあるのか?」
さっきまでのことが嘘のように、元気な姿に戻り、有宣に話しかけた。
「まだやること決まってないけど、勉強して、あとは陰陽師の為の修行する事くらいかな」
落ち着いた感じで、裕也の質問に答えた。
「夏休みに入ってまで、陰陽師の修行とは、大変だな!」
「まぁ、お前の分まで俺が遊んでやるから心配すんなよ!!」
裕也は有宣の事を気の毒に思いながらも、夏休みの事で頭の中がいっぱいのように感じられた。
そんなたわいのない話をしていたら、気づけば学校の校門あたりまで来ていた。
二人はクラスが一緒である為、教室に入るまでまた、夏休みの話で盛り上がりながら歩いていた。
裕也が教室の扉を開けると、誰かが裕也に向かってタックルを仕掛けているのが見えた。
「うお!ビックリしたぜ」
タックルした子は、裕也に衝突して裕也がタックルを受け止める形で、止まった。
「なんで吹っ飛ばないのよ!」
タックルした子は、吹っ飛ばない裕也を見て不満に思ったのか、大きな声で怒鳴った。
タックルした子は、女子で身長は160cmくらいの大きさで、名前は西条広子という。
顔は美人というよりも、可愛い系の方に入ると思う。また、運動神経が良く、部活のバスケでは、全国にも名を轟かせるほどである。
「いや〜、いきなりだから受け止めてしまったぜ!すまん」
「なんでそこで謝んのよ!今度こそ吹っ飛ばしてあげるわ!」
裕也が謝ったことが、広子の事をさらに怒らせることとなった。
しかし、いくらやってもヤラセをしない限り広子が裕也を吹っ飛ばすのは無理だと思えた。裕也はこう見えても、運動神経だけは抜群に良く、部活動のサッカーでは全国大会優勝に導いた立役者でもある。
「広子さんやめたほうがいいですよ。逆に、怪我をもらってしまいますよ」
広子が再度裕也にタックルを仕掛けようとしているのを、止めようとしているのがこの女性は鴨野清子という。
彼女は、世界でも有数の富豪者であり、ご令嬢である。ルックスもよく、成績も良く、性格もいい、まさに非の打ち所がない。
「有宣さんお早うございます。」
有宣に気づいて、清子は挨拶をした。
「おはよう」
有宣も落ち着いた声で挨拶を返した。
すると、丁度担任の先生が来て、
「お前たちじゃれ合ってないで、席に付けー!」
担任の先生がそんな事を言うと、広子は悔しそうな顔をして席に戻って行った。それを見て、裕也も苦笑いして席に向かった。 さらにそれを見て、有宣も席に向かった。
アドバイスお待ちしてます。優しい言葉でお願いします。