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蔵書一万冊を多分超えるであろう元書店員のお勧めマンガ  作者: 草野猫彦


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外伝その五 魔法少女まどか☆マギカ(テレビアニメ版)

再編集した映画版を、始まりの物語、永遠の物語とタイトル付けしたのは、それだけでもすごいセンスですよね。

 今更こんな有名な作品を出してどうするんだ、という声が聞こえてきそうです。

 まあ、それには同意します。でもここまで有名な作品でも、知らない人は知らないんですよね。あと、名前は知っていたも見たことはないとか。

 それも含めてレビューさせていただきます。


 まずこの作品は、私の中では「神アニメ」の一言で完結しています。それでも続編である「反逆の物語」が作られるところが、絶望と希望の混じり合った部分だとは思うのですが。

 世界観を使って、いまだにゲームとかの展開は続いてますよね? それだけでも凄い作品とは分かるのですよ。

 私のアニオタは、不思議の海のナディアから始まりました。次にVガンダム、そしてエヴァと続きます。エヴァが一番ハマった作品ですが、その後もナデシコはかなり好きでしたね。


 ただ年を重ねるにつれ、アニメを見る量は減ってきました。本と違ってアニメは、その時間を必ず必要とする媒体です。それでも1シーズンに一つくらいは見ていたのですが、最初はノーマークだったのです。

 まあ虚淵さんが関係しているという時点で、ダークな展開になるとは予想していましたけどね。実際私も3話を見てからハマりましたし。


 さて、この作品についてですが……あまりにも完璧すぎて、どこをどう評価したらいいのか分からない。

 まず構成、ギミック、キャラ、音楽、散りばめられた台詞など、どれもが完璧だと思ってしまった。3話で初めてEDが流れたときは、戦慄ものでしたね。

 エヴァはいまだに大好きな作品ですが、粗を探そうとしたらあるんですよね。でも、この作品にはそういったツッコミが出来ない。

 魔法少女としての存在、そして魔法少女として戦うということ、希望と絶望。

 全ての絶望の先に、光がある。そんな作品でしたね。


 まあ、昨日最終話を見てたら、泣いちゃったんですよ。

 まどかとほむらの関係。全てを覚悟したまどかと、絶望から引き戻されたのに、更なる、そして完全な絶望へと至るほむら。

 悲しくて美しくて切なくて、涙を流さるをえませんでした。

 泣かされちゃったら書くしかないでしょう。


 1話から3話までのマミの章。4話から6話までのさやかの章。7話から9話までの杏子の章。

 そして10話から最終話までの、まどかとほむらの章。

 ほむらの謎が明らかになり、そして孤独な戦いを決意した10話も、かなり切なかったです。


 あと作品自体とか関係ないのですが、東日本大震災のせいで、最終話の放送が延期になるという、意図せぬ神がかった展開も、この作品の存在感に拍車をかけたと思います。


 魔法少女物、と思わせておいてダーク・ファンタジー。そして少女達の葛藤という内面的問題。

 ほむらの存在のギミックが明らかにされ、そしてまどかの決意に至る。

 強い少女であるほむらの存在の、実はどうしようもない弱さ。そして一見普通に見えるまどかの見せる強さ。

 人間個人の持つ本質的なテーマを扱うと共に、人間を含んだ知的生命体の存在を語る。

 個人の問題を普遍的な問題として展開するという点ではエヴァもそうだったと思うのですが、出した結論とその説得力では、こちらの方が上だと感じております。


 魔法少女まどか☆マギカ。おそらくほとんどのレンタル店には置いてあると思います。

 既に歴史に残っている作品として、これは絶対に見ておくべきでしょう。

私も今、魔法少女物書いていますが、あまりの才能と、完成度の違いに、まさに絶望寸前です。

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