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アウラ、友達ができる

「アウラ殿、ご助力かたじけない。」

「ぐうぜんでしゅよ、わたちもおろちてくえてありあとーごじゃいまちた!」

ぺこりとおじぎをしてみる。

するとエリザベートさんもお返しにとおじぎ。


「フフフッ。」

「えへへへ。」


なんだかおかしくて2人でわらっちゃいました。




「ふむ。そうするとアウラ殿は行く当てはあるのですか?」

「いえ、ありまちぇん。ひとぞくのさとでおちごとしゅるちゅもりでちた。」

うーん、滑舌悪いなぁ、エリザベートさんも苦笑いしてるし。


「アウラ殿は‥‥その、まだ幼い身。何故に里をお出になられたのか?」

私は里での事、そして精霊魔法が使えない事をお話ししました。

何故かエリザベートさんには話せました。

前世の記憶については秘密ですけど‥‥。



「う‥‥うぇーん!アウラちゃん!」

エリザベートさんが号泣です!やばいです!

そして私は猛烈にハグされてしまいました。

ちょ、いたい‥‥


「まだこんなにちびっ子なのに!精霊魔法が使えないからってあんまりよ。‥‥うぇーん!」

私も里を出るって決めた時はちょっと悲しかったけど。

エリザベートさんは私のために泣いてくれてる。

なんか‥‥うれしいな。


「なかないでくらしゃい。」

私はエリザベートさんにハグされたままエリザベートさんの頭をナデナデします。


「わたちはへいきれしゅ。せいれいまほーなんてちゅかえなくてもだいじょーぶ!」


「でも、エルフが精霊魔法を使えないと色々と不便でしょ?」

ひっく、えっぐとつまりながらエリザベートさん。

口調も変わってなんか可愛い!


「んと、せいれいまほーもきそまほーもできることはかわりましぇん。いりょくがおおきいかちいちゃいかだけれすよ。」

それに、

「ばんぶつのことわりをしればせいれいのちからをかりなくてもおおきなまほーはつかえまちゅ!」

フンスっと鼻息を吹いてみます。


「わたちのもくひょーはひとぞくのさとでおちごとちて、おともらちをいっぱいつくることなのれすよ!」

私の滑舌が悪いのは里でほとんど会話をしなかったからだとおもうのです。

お友達がいっぱい出来ればおしゃべりもいっぱいできるはずです。



「‥‥アウラちゃん。いえ、アーちゃん!」


「はい?」

エリザベートさんは私の目をじっと見つめています。

いやん、恥ずかしい。


「私とお友達になってください!」

え?

お友達‥‥だと?!

そ、そんな!私にお友達ができる日がまさかやって来るとは!


「よ、よろちく、おね、がいしま、しゅ!」

私はうれしくてエリザベートさんに抱きついて。

「うぇーん。」


泣いちゃいました。


「私のことはエリーって呼んで。私もアーちゃんって呼ぶから。」


私に生まれて初めてのお友達が出来ました。





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