運命について
まず最初に注意事項を。ここで述べる運命とは、つまりさだめのことであり、ドイツの音楽化が作曲したあの「運命」ではない。
運命とは、まあ簡単に説明すると、宇宙が誕生する以前から定まっている、世界が辿るべき道であり、結果である(と考えている)。基本的に運命は変えることが出来ない。漫画やドラマなどではよく「運命は変えられる」といった感じの台詞が飛び出す事があるが、実際に運命に抗える人間が存在する可能性は万に一つもない。というか阿僧祇にひとつもない。
現代には運命に逆らおうとするものがしばしば見られるが、運命は最初から定まっている結果であり、その場で決まる過程ではない。「ああ、これで良かったんだ」とかいう自己満足と共に運命を辿る者がいることもまた、運命である。
次に、奇跡について。奇跡とはミラクルであり、軌跡ではない。というごく簡単な事柄を理解した上で話を進めていく。
奇跡とは、運命の軌道を約0.004ヨクトメートルばかしずらすことができるものである。が、何せずらせるのが0.004ヨクトメートルなため、世界が進むべき道を辿るのにさしたる影響力はないに等しい。奇跡を起こしたからといって別に地球の滅びが来なくなるわけでもないし(一分くらい遅れさせることはできるかもしれないが)、特に何の効果もない。それに奇跡が起こったことを実感する場面もないであろうし、はっきり言って奇跡を起こす意味は全くない。塵ほどもない。1涅槃寂静ゼプトメートルの救いようもない。という事だけ言いたい。
結局は全てが運命によって決められているのである。とすると、某がこのような文章を書くのもまた、運命なのかも知れない。