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ダンジョンチーター!〜転生社畜の勘違い最強ライフ〜  作者: 北風
第2部 修行と旅立ち

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2-1: 光秀との出会い

いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。


安田光秀は別作品の主人公です。


光秀の死線の秘密を知りたい方は、ぜひ光秀リピート ー運命の1週間ーに立ち寄ってみてください。

 ミリアを守れなかった日の夜。

ユートの胸には、ずっと重たい塊があった。


「……俺、弱すぎるよな」


 ダンジョン内では強い。

だが、外に出た瞬間ただの一般人以下——その現実は、胸を刺すように痛かった。


(ミリアをまた危険に巻き込んだら……俺は、今度こそ立ち直れない)


 そう思うと、じっとダンジョンに籠もっていることができなくなった。


「……よし、鍛えよう。

 せめて外で“人並み”には戦えるくらいには」


 だが、村でまともな武器を買う金はない。

そこでユートは素材屋カナトで買った安いナイフを使い、森の倒木を削りはじめた。


シュッ、シュッ。


 数時間かけてようやく形になったのは、

丸太を角取りしただけの、粗削りな一本の木刀。


「……まあ、最初はこんなもんでいいだろ。

 ただの棒よりはマシだし」


 試しに素振りをしてみる。


ブンッ……ブンッ……。


(うん、なんか“剣の稽古っぽい”……)


 そうやって少し気持ちを整えたユートは、

森の中で基礎訓練をしようと歩き出した。



「さて……独学でどこまでいけるか——」


 そのときだった。


「……あれ?」


 木々の間で、やたらキョロキョロしながら歩き回る少年がいる。

服装は……どう見ても日本の私服。


(え……えぇ!?)


 ユートは思わず声をかけた。


「ねぇ、君……もしかして日本人?」


少年はビクッと振り向いた。


「なんでわかったんですか!?

 えっ……ここ、日本じゃないんですか!?」


「いや……異世界だよ」


「うわぁ〜〜……また飛んだのか……」


 少年は頭を抱えながら、

「寝るか?いや、寝たよな?」「夢じゃないよな?」

などと意味不明なことをぶつぶつ言っている。


(……この子、大丈夫か?)


 その時、木々の隙間から低いうなり声が聞こえた。


ブモォォォォ……ッ!!


「あ、ホーンボア!」


 ユートが身構えた瞬間——少年の目つきが変わった。


「お兄さん、木刀借りますね!」


 ユートの手から木刀を奪うと、

信じられない速度で振り抜いた。


ヒュッ、ヒュヒュッ、ヒュバンッ!!


 5回振ったように見えた。

だが実際は——


(……え、16打!?)


 ホーンボアは一瞬で倒れ伏した。


 呆然とするユート。


「き、君……強いね!?

 何か武道やってたの?」


少年はあっさりと答えた。


「まぁ……死線を何度かくぐってまして」


(死線!? シセン!?

 それって……え、何の?

 刀?……銃? え、まさか“そっち系”?

 カチコミとか……そういうアレのアレですか!?)


 脳内で勝手に暴走するユートのイメージ。


(いやいやでも……指は揃ってる。よかった……)


 絶対に聞けない。聞いちゃいけない。


「………じゃあさ、よかったら俺に剣術を教えてくれない?」


 恐る恐る言ってみる。


少年はニコッと笑った。


「いいですよ!

 ただ、僕が教えられるのは剣術というより“剣道”ですけど」


 この日、ユートは安田光秀と出会った。



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