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ダンジョンチーター!〜転生社畜の勘違い最強ライフ〜  作者: 北風
第1部 ダンジョン実験編

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プロローグ

寝落ち→異世界→ダンジョンマスター。

 でも俺、何か重大な勘違いしてません?


 終電前のオフィスビル。

 俺――佐藤悠斗は、エレベーターの中で立ったまま意識を失いかけていた。


「……つかれた……」


 連日の残業、低すぎる給料、

 上司の罵声、納期、クレーム。


 そんなものが頭をぐるぐる回っているうちに、

視界が少しずつ揺れて……。


 ――コトン。


 エレベーターの振動が、睡眠薬みたいに心地よく感じた。


(……ああ、寝そう……)


 そう思った一瞬後。


 妙な違和感で目が覚めた。


(……ん? まだ着かない?)


 階数表示は真っ暗。

 扉は開かない。


 それどころか――

エレベーターはずっと動き続けていた。


「え? おい、どこ向かってんの……?」


 ボタンを連打しても反応がない。


 そして――


 ガタンッ!!


 金属が軋む音。

 急降下の感覚。


「やばっ……!」


 思わず手すりにしがみついた。


 次の瞬間、

エレベーターの扉が勝手に開いた。


 そこにあったのは――


 オフィスビルでも街灯でもない。

 岩肌むき出しの洞窟。


(…………は??)


 視界が一気に覚醒する。


 だが、理解が追いつかず叫びそうになったそのとき、背後のエレベーターが音もなく閉じた。


「いや待って待って!!」


 扉を叩いても、叫んでも、もう戻ってこない。


 残されたのは、洞窟だけ。


「……終わった」


 その言葉が、自然に出た。


 ふらふらとスマホを取り出す。

 当然圏外。


(終わった……ガチで終わった……)


 そう思った瞬間。


 ブルッ。


 スマホの画面に、見覚えのないアプリが現れた。


《Dungeon Creator》


「……勝手に入んなよ……」


 怖い。

 でも、他に方法もない。


 覚悟を決めてタップする。


 画面に青白い光が広がり、淡々と文字が表示される。


《あなたは“ダンジョンの主”として認証されました》

《特別な権限を付与します》

《ステータスを強化しました》

《ダンジョンの編集機能を解放しました》


(……え?

 俺……強くなった……のか?)


 ステータスには数字が並んでいたが、

比較対象がないせいで良いのか悪いのか分からない。


 でも、“強化しました”の一文だけは確かだ。


(……ついに俺も、チート能力持ち転生者……?)


 希望が、久しぶりに胸に灯った。


 一方その頃。

 白い空間。


 その中央で、一枚の盤面を覗き込む二人の男がいた。


 一人は 黒いパーカー姿。

 もう一人は 白いパンツだけの謎の出で立ち。


 だが、その格好について誰も語らず、

彼らも一切説明しない。


「落ちたね」


 黒パーカーの男が言う。


「うむ。彼で正解だったようだ」


 白パンツの男が静かに頷く。


「どう動くと思う?」


「さあな。ただ……妙な期待はしている」


「だよね〜。

 そんな気がした」


 二人は盤面に映る悠斗を見続ける。


 彼らが何者なのか、何を見ているのか、

何を目的にしているのか――


 読者にも、今は一切分からない。


「とりあえず……外に出てみるか」


 ステータスには強さの基準がない。

 説明文もざっくりしている。


 ゆえに――


(……まさか俺、転生主人公みたいに最強なのでは?)


 という、根拠のない自信が湧き始めていた。


 洞窟の出口から一歩出ると、

夜空に無数の星が広がっていた。


(よし……まずは村に行ってみるか)


 強さは未知数。

 だが、強くなったと信じて疑わず、


 俺は堂々と村へ向けて歩き出した。


 この世界で、

自分がどれほど弱いのかも知らぬまま――。



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