またまた決闘
シン「それじゃあ入学までの時間がある時に、皆集まってやろうかな?」
イリス「分かりました。」
シャル「頑張る!」
ハク「了解!」
シン「ハクは先に帰っててくれる?僕はこれから陛下と公爵のところにお話しに行ってくるから。」
イリス「それならここで終わるまで待っていてもいいですよ?
まだまだ話足りないことはありますし。」
シャル「そうだね!入学前の女子会だよ!」
ハク「私も話したいこといっぱいあるの!」
シン「う〜ん…それじゃあお願いするね。できる限り早めに戻ってくるから!」
そう言ってシンはラルフの所へと再度向かった
ラルフの所へとメイドに案内してもらい、書斎に着くとそこにはイシュダル公爵も居た
ラルフ「ようやっと来たか…」
エドワード「いや〜そろそろ来るとは思ってたよ!」
シン「陛下…あの時の言葉はアレのことだったんですね…」
ラルフ「うむ。」
シン「どうして許可したんですか?」
ラルフ「………儂は最初は許可するつもりは無かったんだがのう…
しかしマリアンヌに説得されたのもある
アルスラーン王国は世界の中でも大国の部類に入る。
今は戦争をしておらず、平和主義を謳ってはいるが、
血で血を洗う歴史があったことも確か…
仲が悪い国もあるのだ。
王族には護衛が四六時中付くが、やはり盗賊の件のように守りきれない事もある。
自分でも戦える力を身につけることは大切なのだ。
さらに、王族たるもの常に民の為を思い、民の前に立ち、民の為に動けと教えてきたのだ。
世界の均衡は今すぐに崩れるものでもないが、何か起きた時、王族は先陣に立って民を守らねばならん。」
シン「…………」
ラルフ「と、御託を並べたが、一番の理由はイリスが覚悟を決めていたことだ。」
シン「え?」
ラルフ「あの子はお主と共に居る為に、傷つくことを選んだ。
こんな事を言っては国を預かる者としては最低だが、
国の為、民の為と考えていては、いつかは壊れてしまうのだ。
大切な人を守りたい、大切な人の側に居たいという俗世的な願いの方が、長続きすることもあるのだ。
だからこそあの子の覚悟を受け止め、許可を出したのだ。」
シン「陛下…」
エドワード「陛下?なんかかっこいいこと言ってますが、王女殿下に
「認めてくれなければ、家出します!」
と言われて、泣く泣く許可してたじゃないですか。」
シン「え?」
ラルフ「エドワード!言わなければバレなかったものを!」
エドワード「カッコつけようとしても、もう遅いですからね笑
やはり正直に言うべきではないですか笑」
シン「公爵…?どういう…?」
エドワード「陛下は結構カッコつけて、いろいろ言ってたけどね?
あれ全部後付だよ。
実際は、王妃殿下に説得されても渋ってたけど、
イリス王女に伝家の宝刀を抜かれて、泣く泣く許可したんだよ。」
ラルフ「えぇ〜…」
ラルフ「ゴホン!そんな訳なかろう!シンよ!ともかく娘を頼んだぞ!
ただし、少しでも怪我をさせたら…」
エドワード「陛下?戦闘訓練なのに、怪我をしないというのは無理ですよ。
痛みを覚えてこそ、戦い方は成長するのですから。」
ラルフ「ぐぬぅ…」
エドワード「シン君?シャルの事も頼んだよ?
僕は君達の事を信頼してるからね!
君達なら、シャルのことを任せられると思ったからね!」
シン「了解しました!ご期待に添えるよう頑張ります!」
エドワード「そんなに肩肘張らなくてもいいからね?
君達が無事に、そして楽しんで学園生活を送れる事を祈っているよ!」
シン「ありがとうございます!」
ラルフ「シンよ!お主達の力は儂等は高く評価しておる!
イリスを………イリスを…頼んだぞ……!」
シン「勿論です!」
エドワード「陛下…そんな苦しそうに言わなくても…」
こうして、シンはラルフとエドワードと話をして、2人から改めてイリスとシャルを託された
そして数日後…
冒険者ギルドに現れた1人の男の子と、その後ろに7人の美少女達が居た
冒険者ギルドは騒然となった
何人かは男の子に絡もうとしていたが、その男の子を知る者に正体を教えられ、青い顔をして顔を逸らした
そう…ここまで来たら分かるだろうが、この者たちは
シン「ここが冒険者ギルドだよ。」
イリス「思ったよりも綺麗ですね…」
シャル「皆こっちを見てるよ…?」
ハク「あ〜…結構やっちゃったからね…」
シャル「え?シン君?なにをしたの?」
シン「あはは…ちょっとね…」
するとそこへ空気を読まない男が一人現れた
???「おい!お前!」
そいつはハクに向かって声をかけた
ハク「?」
ハクは誰かわからず、首を傾げていた
シンがハクを守るように前に立つ
シン「何のご用ですか?」
???「お前には用はない!そこのやつに用があるんだ!」
シン「って言ってるけど、ハクは覚えある?」
ハク「う〜ん…?どっかで見たことあるかもしれないけど…?」
???「僕を忘れたのか?!僕はお前の試験官だったジョンだ!お前に殴られてから、顔が腫れて誰も近寄ってこないんだ!責任をとれ!」
ハク「?????あ〜…??あっ!思い出した!」
シン「ハク?こいつがあの?」
ハク「うん!」
ジョン「皆聞いてくれ!俺はこの子供にいきなり殴られて、顔がこんなにも腫れてしまったんだ!
このAランク冒険者の僕がこんなにもなるなんておかしいと思わないか?
こいつは犯罪を犯した挙げ句、変な力を使ったに違いない!
断罪して責任を取らせるべきだと思わないか?!」
ジョンはギルドの中で他の冒険者に大声で演説をする
シン達のことをよく知っている者達は、こいつは何と馬鹿なんだろう…という表情をするが、
ここはアルスラーン王国冒険者ギルドの本部のため、いろんな街から冒険者が来る
そのためよく知らない者も多く、そいつ等はシン達のことを犯罪者を見るような目で見ていた
そこへ…
エルメダ「なんの騒ぎかと来てみれば…また貴方達でしたか…」
なんとギルドマスターのエルメダが現れたのだ
シン「いやぁ…向こうから勝手に問題がやってくるんですがね…」
エルメダ「そういう運命なのかもしれませんね…で?あなた達は何故そんなにも騒いでいるのですか?」
ジョン「なっ?!ギルマス?!丁度いい!
あの獣人の子供がいきなり僕に殴りかかってきたのですよ!犯罪行為ですよ!
Aランク冒険者の僕がこんなにもなるなんて、何か変な力を使ったに違いないんです!
ギルマス!あの者たちを処分して下さい!」
エルメダ「………本当ですか?」
シン「いえ?違うらしいですね。ハク?」
ハク「こいつは私の学園の入学試験の時の試験官だったやつなの。
その時にいきなり妻になれと言われて、断ったら無理やり受け入れさせるって言ってやってきたから、返り討ちにしたよ。
その後も試験が終わったのに、いきなり襲いかかってきたから、殴って気絶させたの!」
エルメダ「………さぁどちらが正しい事を言っていたのでしょうね。」
ジョン「僕に決まってるじゃないですか!何故そいつ等のことをすぐに処罰しないのですか?!」
エルメダ「そういえば、1つ興味深い話が私のところに来たのですよ。
王立学園の試験官の依頼について、学園の方から苦情が来まして…」
ジョン「つっ…!」
エルメダ「試験官として依頼を受けた冒険者が、いきなり受験生に向かって殴りかかったと…
幸い受験生がかなり強く、返り討ちにしていたので、怪我はなかったそうですが、どうなっているのだと来ていましたね。」
ジョン「それが僕とでも?!」
エルメダ「そうですね。名前も書いてありましたし。」
ジョン「なぁっ?!」
エルメダ「さて…どちらが犯罪者ですかね?」
ジョン「じゃ、じゃあこの顔の怪我はどう説明するというのですか!
仮にもAランク冒険者の僕がこんな子供にやられたのですよ?!
何か違法な薬物に手を出したに違いない!」
エルメダ「だそうですが…」
シン「では改めて戦ってはいかがですか?
今度は、ギルマスに解毒でも何でもしてもらってからしたら証明できますよね?」
ジョン「いいだろう!化けの皮を剥いでやる!」
エルメダ「そうですね…なら私の名において、この者達の決闘を許可しましょう。」
エルメダの言葉に、その場に居た冒険者達は次々に賭けを始める
冒険者D「やっぱりあの子に賭けるしかないよな!」
冒険者K「まじか?!お前あんなガキに賭けるのか?!
相手はAランクだぞ?!そっちのほうがいいだろ!」
冒険者D「お前は何も分かっちゃいねぇな…」
冒険者K「何がだ?」
冒険者D「あの子達は…………だ。」
冒険者K「…………俺もあの子供に賭けるか…」
冒険者D「絶対にそのほうが懸命だ。あの冒険者に勝ち目はない。」
エルメダに連れられて、ギルドの中にある訓練場に向かった
付いて来た冒険者達は観覧席に集まり、いつの間にか満員となった
エルメダ「ここで決闘を始めましょうか。お互い戦う者は前に出て下さい。」
ジョンとハクが前に出てきた
エルメダ「お互い相手に何を望みますか?」
ジョン「それは勿論勝ったら俺の物になってもらう!
この屈辱を晴らしてやる!」
ハク「え〜っと…お兄ちゃん!何がいい?」
シン「気持ち悪いし、殴りかかったことは犯罪だからちゃんと裁かれてもらえばどう?」
ハク「じゃあそれで!」
エルメダ「了解しました。両者の願いは私の名において必ず遂行させます。
ルールを説明します。
武器はギルドで用意した木製武器です。
致死性の攻撃はなし。
両者にはあらかじめ、あらゆる魔法効果や薬物の効果を打ち消す魔法を受けてもらいます。
制限時間はなし、どちらかが気を失ったり、降参するか、私が止めた場合終了とします。いいですね?」
ジョン「いいでしょう!」
ハク「うん!」
エルメダ「それでは決闘を開始します!両者位置について……始め!」
閲覧頂きありがとうございました!
次回も宜しくお願いします!
こいつは確実にけちょんけちょんにしてやる…




