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果てなき夢の旅路  作者: カミラ
学園編
62/69

武器試験

試験監督に連れられていった先には、5人の武器を持った人と、5つの闘技台がある訓練場であった


試験監督「ここでは、武器を使った模擬戦を行います。木製の武器を用意してありますので、各自それを使ってこちらにいる試験官と戦ってください。

試験官は全員Aランク冒険者ですので、全力でかかっていって下さい。

勝ち負けではなく、内容を重視しますので、勝てなくともいい戦いををした人は高得点になります。

今回は武器での戦闘能力を見させて頂きますので、

身体強化以外の基礎魔法や応用魔法の使用は禁止です。

何か質問はありますか?」


試験監督の説明を聞いた受験者達は様々な反応をしていた

試験に対して緊張している者や、Aランク冒険者であっても勝ってやると意気込む者、どのように戦うかを考えている者等々…


試験監督「………質問は無いようですね。では試験を始めますので、各々この魔道具に受験票を翳してから待機場所に行ってください。最初は5人、その後は終わった所から受験番号順に呼びますので準備していてください。」


試験監督が指した魔道具に受験票を翳し、ハクと共に待機場所と指示された場所へと向かう


待機場所は全体が見渡せるようにぐるりと訓練場を囲んでいる観客席であった

そこで各々他の者の試験を観察したり、雑談したり、精神統一したりと待ち時間を過ごしていた


シンとハクは2人並んで席に座り、アリシア達が作ってくれた軽食をつまみながら、雑談をしていた


シン「さぁ〜て…ハク?今回はちょっと加減しないとね。」


ハク「そう?」


シン「そうだよ。そうしないと、向こうが怪我しちゃうからね?」


ハク「う〜ん…それもそうだね!


シン「怪我をさせないように、けど圧倒するくらいでいいかな?」


ハク「それなら出来るかも!」


シン「ならそれでいこうか。」


ハク「うん!」


シン達は勘違いしている…

確かに、シン達は天災と言われるSSランクであり、Aランクとは隔絶した力の差がある

が…Aランク冒険者は本来ベテランであり、通常どこのギルドでもとても重宝される

一般人からすればAランクも普通に化け物であり、ましてや10歳の子供が敵うはずもない

そんなAランク冒険者を怪我をさせずに圧倒するなどと言える10歳がどこにいるのか…


シンとハクはその後も呼ばれるまで待っている


ハク「でもお兄ちゃんの戦っているところを見れないのは残念…」


シン「僕達は番号が続きだからね…でも他の人達が長引けば見れるかもしれないね!」


ハク「確かに!お願い!他の人長引いて!」


シンが649でハクが650である

続き番のため、すぐに呼ばれる可能性が非常に高い

ハクは必死に願っていた


その後ものんびりと待っていると、とうとうシンの番号が呼ばれた


試験監督「649番の方!準備をしてください。」


シン「お?呼ばれたね。じゃあ行ってくるよ。」


ハク「お兄ちゃん頑張ってね!応援してるよ!」


シン「ありがとう!頑張ってくるよ!」


シンはハクに手を振り、闘技台のところにいる試験監督のところへと向かう


試験監督「649番の方ですか?」


シン「はい。そうです。」


シンは受験票を見せる


試験監督「………はい。確認しました。ではこちらから使う武器を選んでください。」


用意されていたのは、片手剣や両手剣、短剣、双剣、槍、盾、棒、といった基本的な武器であった


シンはこの中から片手剣を取り、鞘に入れて腰に佩く


試験監督「それでよろしいですか?」


シン「大丈夫です。」


試験監督「分かりました。改めてルールを説明します。

試験時間は10分です。

相手に大怪我を負わせるような攻撃や、急所への攻撃は危ないので禁止です。

ですが、多少の怪我は覚悟してください。

あくまでも試験ということを念頭に置いてください。

勝ち負けではなく内容を重視しますので、無闇に続けることはしないで下さい。

無理だと思ったら降参も可能です。

その他にも、試験官や私が続行不可だと判断した場合も終了とします。

質問はありますか?」


シン「いえ、無いです。」


試験監督「それでは試験を始めますので、闘技台に上がってください。」


シンが闘技台へと上がると、そこには両手剣を持った筋骨隆々の男が居た


試験監督「ファーガスさん。次の受験者を連れてきました。」


試験監督にファーガスと呼ばれた試験官はシンを見ると、


ファーガス「ふむ…どこかで見たことがあるような気がするがまぁいい。よく来たな。お前さんの戦いをよく見させてもらうぞ。」


シン「よろしくお願いします!」


試験監督「それでは、試験を開始します。各自気を付けて。試験開始!」


試験開始の合図があると、ファーガスが


ファーガス「先ずはお前さんの攻撃を見させてもらおうか。かかってこい。」


シン「では…お言葉に甘えまして…」


シンは踏み込んで、一瞬でファーガスの目の前に現れ、剣を横薙ぎに振る


ファーガスは目を見開き、両手剣で防ぐ

シンは防がれたのを見るやいなや、すぐさま剣を引き戻し連撃を加える


ファーガスはなんとか弾いていくが、全ては捌ききれず何回か当たってしまう


ファーガスは堪らずシンを蹴飛ばし、距離を取る

シンは蹴りを剣で受け、ダメージを最小限にする


ファーガス「お前さん…強いじゃないか!でも防御はどうだ?俺の攻撃を耐えてみろ!」


ファーガスは両手剣を構えると、シンに向かって走り出す

間合いに入ると、シンに向かって上段から振り下ろす

しかし、シンは余裕を持って躱す

ファーガスはすぐに持ち直し、横薙ぎ、切り払い、袈裟斬りと連続で斬りかかってくるが、シンは全て躱すか弾いて無傷で凌ぐ


ファーガスは諦めず、時折フェイントを加えながら斬りかかる

シンはそれに対応しながら、自分もファーガスに向かって攻撃する

十数合斬りあった後、両者後ろに飛び退き距離を取る


ファーガス「お前さん…何者だ?10歳の子供が俺のようなAランクと渡り合うどころか圧倒なんて出来るわけがねぇ…

今までの受験生とは全く持って違うじゃねぇか!」


シン「そう言われましても、僕はれっきとした10歳の子供ですよ?」


ファーガス「ほう…あくまでもしらを切るか…まぁ良い。丁度飽き飽きしてた頃だ。全力でいかせてもらうぞ!」


試験監督「なっ?!駄目ですよファーガスさん!相手は子供ですよ!」


ファーガス「うるせぇ!こいつは単なる子供じゃねぇぞ!俺が本気を出せる相手だ!」


そう言うとファーガスは独特の構えで両手剣を持つ

片足を引き、剣先は下げたままで脱力する


ファーガス「この技は俺の中での一番強い技だ!受けてみろ!お前さんなら受けられるだろう!」


試験監督「ファーガスさん!止めてください!君!危ないですよ!早く逃げて下さい!」


シン「大丈夫ですよ。面白そうですし。」


ファーガス「Aランク冒険者の本気を面白そうか…

その勇気、蛮勇でないことを祈るぞ!いくぞ!」


ファーガスは一気に踏み込んで、高速でシンへと肉薄し、下を向いていた剣先を上に切り上げる

シンは全く動かない


ファーガス「獲った!」


ファーガスの剣はシンを捉えたかのように見えた

しかし、その刃は届いていなかった

シンの片手剣がファーガスの剣を弾き飛ばしていたのだ


ファーガス「なぁっ?!嘘だろ?!俺の必殺技だぞ?!」


試験監督「何が起こったのですか…?」


シン「ただ目に見えない速度で動いて、弾き飛ばしただけですよ。」


ファーガスはシンの説明を聞いて、少し思案したあと、急に納得したような顔をする


ファーガス「お前さん名前は?」


シン「シンと言います。」


ファーガス「やはりか…何処かで見たことがあると思ったがそういうことか…それなら俺の必殺技が弾かれるのも分かるな。」


シン「恐らく想像通りですよ。」


ファーガス「こんなところで会えるとはな!感謝するぞ!お前さんと戦える機会が来るなんてな!」


シン「こちらこそ戦えて楽しかったですよ。」


ファーガス「まだまだお前さんには程遠いがな!おい!試験監督!これで終わりにしよう!俺の負けだ!」


この宣言に、試験監督のみならず、観戦していた他の受験者も驚く


試験監督「なっ?!わっ分かりました!これで貴方の武器を使った試験は終了となります。

次は魔法の試験に行ってください。

お疲れ様でした。」


シン「ありがとうございました!」


シンは無事に試験を終わらせて、丁度終わったハクと共に魔法の試験会場へと向かう

他の受験者たちのざわめきを残して…


試験監督「ファーガスさん…あの子は一体…」


ファーガス「あれは天災だ。俺は見たことはなかったが、名前は何回も聞いたことはあった。

だが、こんな子供だとは思わなかったぞ。

あの子供は、SSランク冒険者だ。

名前は確かシン・アストラといったはず…

俺のようなAランク冒険者では敵うはずが無いな。」


試験監督「なんと…」


ファーガス「あの者の成績は満点をつけていたほうがいい。」


試験監督「ですね…」


こんな一幕もあったそうな…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ハク「少ししか見れなかったけど、お兄ちゃんカッコ良かったよ!」


シン「ありがとう!ハクの方はどうだった?」


ハク「えっとね…ちょっと…」


シン「?どうかした?」


ハク「えっとね…気持ち悪かった…」


シン「え?」


ハクはシンが試合を開始した数分後に番号が呼ばれ、闘技台へと向かった

ハクは双剣を持ち、闘技台へと上がると、そこには片手剣を持った若めの男が居た


試験監督「ジョンさん、次の受験者です。」


ジョン「ありがとう。では君は下がってくれたまえ。危ないからな。」


試験監督「ではお願いします。ジョンさんの判断で始めてください。」


そう言って試験監督は闘技台から降りる


ジョン「さて…君はなんという名前かな?」


ハク「ハクと言います!よろしくお願いします!」


ジョン「ふむ…ハクか…君?一つ提案をしようじゃないか。」


ハク「なんですか?」


ジョン「君、将来僕の妻になりたまえ。君のような将来美しく育つであろう子は私の婚約者に相応しい!

どうだ?悪い話ではないだろう?」


ハク「はっ?いえ…お断りします!」


ジョン「何故だ?!」


ハク「私には婚約者が居ますので!」


ジョン「そんな奴よりも、Aランク冒険者である私のほうがいいぞ!力も金もある!今のうちに靡いていたほうが身のためだぞ!」


ハク「いえ!私の婚約者のほうが強いし、お金もいっぱい持ってます!極めつけはとっても優しい!」


ジョン「ぐぬぬ…ならばこの場で君をコテンパンにして、首を縦に振らせようではないか!いくぞ!」


ジョンは相手のことをか弱い女の子と思っているが、中身は神獣フェンリルの娘であり、シンの加護により超絶強化され、Aランク冒険者など歯牙にもかけない強さを誇るSSランク冒険者である


ジョンは最初は嬲ろうとするが、ハクが最高速でジョンの持つ片手剣を双剣で弾き飛ばし、刃を首に添える

ジョンはいつの間にか武器を弾き飛ばされて、首に添えられている状況に、全く持って理解が追いつかず、固まる


試験監督「そこまで!試験終了!」


ハクが剣を降ろし、試験監督の下へと向かう


試験監督「貴方強いですね!Aランク冒険者を一瞬で倒してしまうなんて!」


ハク「あの人弱かったですから!」


試験監督「そんな事を言えるほど強いんですね!では次は魔法の試験に向かってくださいね!お疲れ様でした!」


試験監督がそう言ってハクは闘技台を降りようとすると、衝撃から戻ったのか、ジョンがいきなり動き出し、片手剣を拾ってハクに襲いかかる


ジョン「まだだ!まだ終わっていないぞ!」


試験監督「なっ?!何をしているのですか?!」


ジョン「私がこんな小娘に負けるなんてありえないぞ!Aランクの私が!」


ジョンは片手剣を振り下ろすが、ハクによってまた一瞬で弾き飛ばされ、無手になる

さらに足を払われ、頭から地面に落ちる

地面に頭をぶつけたジョンはそのまま気絶する


ハク「気持ち悪いから近寄らないで!」


ハクの罵倒を食らいながら…


試験監督「大丈夫ですか?!」


ハク「大丈夫です!制圧しましたので!」


試験監督「良かったです…この人は冒険者ギルドに苦情を入れないとですね…警備の人を呼んで運びます。

ご迷惑をおかけしました。」


ハク「いえいえ!悪いのはこいつですから!あっ!お兄ちゃんも終わってる!それでは次に行きますね!」


試験監督「はい!お気をつけて!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ハク「こんな事があったの…」


シン「それは許せないね…」


ハク「でも速攻潰したから大丈夫!」


シン「ならいいけど…こういう奴は逆恨みしてくるからね…注意しないとね!」


ハク「うん!あ、お兄ちゃん一ついい?」


シン「いいよ?」


ハク「ちょっと精神的に嫌だったから撫でて欲しいなって…」


シン「勿論いいよ!存分に撫でてあげるよ!」


ハク「やった!」


シン「それじゃ魔法の試験会場での待機時間はずっと撫でてあげるね!」


ハク「それなら早く行こ!」


ハクは急いで向かうために、シンの手を引いて小走りで魔法の試験会場に向かったのであった

閲覧頂きありがとうございました!

次回も宜しくお願いします!



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