髪飾り
フランが部屋を訪れた
シン「いらっしゃい、フラン姉さん。入って!」
フラン「どうして私を呼んだの…?」
フランは少し顔を赤らめながら、シンに聞く
まるで一緒に寝ようとお誘いを受けたのように…
そんな事はつゆ知らず、シンは
シン「えっと、婚約者の皆に渡してるアクセサリーを創ろうかなって思ってね。」
フランは勘違いだということを悟ったのか、赤かった顔を更に赤くし、俯いてしまう
そんなフランを不審に思ったのか、
シン「フラン姉さん?どうかしましたか?」
フラン「なんでもないの!!大丈夫!大丈夫だから!気にしないで!!話を続けましょう!!」
とフランは焦ったように言う
シンは不思議には思いながらも、フランの言う通り本題に戻る
シン「そのアクセサリーを創る時に協力してもらう人が居てね、その人も紹介したいんだ。」
フラン「…………その人は女の人?」
シン「え?う〜〜〜〜ん……女の人と言っていいのか…どうなのか…」
フラン「?どういう事?」
シン「まぁ説明するよりも、実際に話してみたほうがわかると思うから先に紹介してしまおうかな?エリス。」
エリス「マスター…一応私はシステムですが、女性名を持っているので、女性として扱ってくれても良いんですよ?」
フラン「?!どこから?!」
フランは驚いて周りを見渡す
シン「確かにいきなり声が聞こえるのは驚くよね〜。」
エリス「それはそうですが…早めに紹介してあげたほうが、良いのでは?」
シン「それもそうだね。フラン姉さん?」
フラン「シン?!この声は何処から聞こえてるの?!」
シン「この声の正体は僕のスキルなんだ。名前はエリスっていってね?わからないことがあったら教えてくれるんだ!」
エリス「初めまして。私はマスターであるシン・アストラのスキルの1つガイドです。固有名はエリス、どうぞよろしく。」
シン「この人?のお陰でいろんなものが創れたり、こんなにも戦えるようになったんだ!」
エリス「マスター、少し語弊があります。確かに創造に関しては補助をしていますが、戦闘に関しては元々の才能によるものと、たゆまぬ努力が結果となって現れています。」
シン「それでもエリスが居ないと、ここまで強くなれてなかったと思う。本当にありがとうね!」
エリス「…………………素直に受け取ります。」
シン「うんうん!」
ここでフランが衝撃から帰ってきたのか、
フラン「え?え?どういう事?」
まだ理解できていなかったようだ…
改めてエリスが丁寧に説明をして納得したのか、
フラン「なるほど…そういうことね?だから昔から一人でいる時、何処かへ向けて喋ってたのね。」
シン「え?声に出てた?」
フラン「皆といる時は出てなかったけど、一人でいる時には出てたよ?私もたまたま見てしまっただけだから…」
シン「そうなのか…」
エリス「そろそろ本題に入ったほうがよろしいのでは?」
エリスが話を軌道修正する
シン「それもそうだね…昔は変えられないし。」
気を取り直して、シンが説明をする
シン「さっきも言った通り、婚約者にはアクセサリーをあげてるんだ。」
フラン「知ってるよ?あれでしょ?アリシアさんやハクちゃん、ナズナちゃんやアリスさんもつけてるお揃いのやつでしょ。」
シン「うん、細部はその人に合わせて創るんだけど、使う宝石は皆同じで特別なものなんだ。」
フラン「あの宝石は私見たことないよ?」
シン「もちろん、あれは僕が創り出した新種の宝石だからね!」
フラン「えっ?!」
シン「初めに創ろうと思った時に、何か特別なものをあげたいと思ってね。エリスと協力して創ったんだ。だけど名前がなかったんだ。だから名前を考えた結果、アストライトになったんだ!」
フラン「アストライト………いい名前!かっこいいね!」
フランもまだ子どものため、この宝石の重大性を知らないからこそ、無邪気に喜べている…
シン「そんな宝石を使って、アクセサリーを作るんだ!フラン姉さんは何をモチーフにする?」
因みに婚約者が持つ各アクセサリーのモチーフは、
アリシアは剣
ハクは雷を纏う狼
イリスは天使の羽
シャルは花冠
ナズナは狐
アリスは龍
となっている
別々に要望を聞いて、その場で手直しをして渡している
貰った時は全員感極まるほど嬉しかったそうだ
フランは…
フラン「う〜ん…私は…何が良いかな…?」
シン「皆自分に関係するものだったり、好きな物をモチーフにしてるんだ。
アリシアだと剣聖だから剣、ハクだと神獣だから狼というふうにね。イリスは昔から天使が出てくるお話が好きということで天使の羽だし、シャルは実家が環境を重んじてるから花冠だしね。」
フラン「イリスとシャルって…まさかイリス王女殿下とシャルロッテ公爵令嬢?」
シン「そうだよ?」
フラン「話には聞いてたけどやっぱりシンはすごいね!王女殿下や公爵令嬢と婚約するなんて!」
シン「そんな僕と婚約したからにはフラン姉さんもイリス達と家族なんだよ?」
フラン「大丈夫!シンが認めるということは安心できる相手なんでしょう?なら仲良く出来るよ!」
シン「なら良かった!で、どうする?何をモチーフにする?」
フラン「う〜ん…私は魔法が得意だから魔法をモチーフにしたいんだけどどう?出来るかな?」
シン「魔法かぁ…どう?エリスできると思う?」
エリス「恐らく可能ではありますが、マスターの想像力次第になります。」
シン「分かった!」
そう言ってシンはどんな形にするのかを考え始める
シン(得意な魔法をモチーフにしようかな?)
シン「フラン姉さんが得意な魔法って何だっけ?」
フラン「私が得意なのは、氷ね。でもオーガと戦った時は街中だから大規模なやつを使ったらもし逃げ遅れた人が居たら巻き込んじゃうから使えなかったの。」
シン「氷かぁ…氷…よし!いけそう!あっ!あとどこにつけたい?ネックレスでもいいし、ブレスレットなんかも大丈夫だよ!」
フラン「私は髪飾りが良いかな。いい?」
シン「もちろん!」
エリス「では始めましょうか。」
シン「うん!〈創造〉!」
魔法陣を展開させるが、武器を作った時よりかは小さい
シン「イメージは氷で…付与は絶対防御と状態異常無効、そして念話…」
エリス「イメージの固定も大丈夫です。」
魔法陣が点滅する
シン「よし!完成!」
その言葉と同時に魔法陣からアストライトが中央にはめられた氷の結晶を模した髪飾りが現れた
見る角度によって光る色が変わる宝石が、銀色に輝く氷の結晶によって更に引き立たせられる
シン「うん!満足!フラン姉さん!どうかな?」
フランに渡すとフランはじっと見つめて、顔を上げると満面の笑みを浮かべながらシンへと抱き着く
フラン「ありがとう!とっても綺麗!」
シン「それなら良かった!」
そのまま数分程抱きついていたが、思い出したかのように離れて、フランはシンに髪飾りを差し出す
フラン「出来ればシンにつけて欲しいなって…」
シン「もちろん良いよ!」
そう言ってフランから髪飾りを受取り、フランの髪へと丁寧にとめる
フランは満足そうに、
フラン「どうかな?似合うかな?」
シン「うん!綺麗な金髪に銀色の髪飾りが凄く映えるよ!」
フラン「そう、ありがとう!」
そしてアクセサリーを渡し終えた後は少し雑談をしていたのだが、そこで…
フラン「少しエリスさんと2人で話をしたいのだけどいい?」
シン「?もちろん良いけど?」
フラン「エリスさんも良い?」
エリス「私もお話したいことがありましたのでいいですよ。」
フラン「ありがとう!」
エリス「では代理執行、消音〈サイレント〉」
フランとエリスは何やら話しているそうなので、シンは次は何を創ろうかを考えることにした
シン「貴人も来たし、皆にお揃いの何か外套なんか創ろうかな?パーティーで活動する時は分かりやすいだろうし。イリス達にも何か創ってあげないと…」
そんな事を考えている間、フラン達は…
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sideフラン、エリス
フラン「エリスさん今回はありがとう!」
エリス「大丈夫ですよ。私も応援してたので。」
フラン「え?」
エリス「先日アリシア達に相談していた時、私も聞いていたのです。」
フラン「えぇっ?!」
エリス「盗み聞きしていたことを謝罪します。」
フラン「いえ大丈夫ですよ!お陰で今こうして話せているのですから。」
エリス「それは貴女の覚悟が実った結果です。私は関係ありません。」
フラン「それでも、こうやって髪飾りを創る補助をしてたり、助言などをシンにしてるのだから、間接的には関係していますよ。」
エリス「………分かりました。」
フラン「良かったです!では、そろそろ本題に入りたいのですが…」
エリス「何でもお聞きください。」
フラン「それでは…エリスさんはシンのことが好きですよね?」
エリス「…………………はい。」
フラン「そうですよね!」
エリス「皆さん分かるものなのですね…」
フラン「皆さんということはアリシアさん達も気づいているんですね。」
エリス「そうですね。」
フラン「エリスさんは姿を表すことは出来ないのですか?」
エリス「今現在、どうにかして姿を表せるように頑張ってはいるのですが、やはり時間がかかっていますね。」
フラン「私にも手伝えることがあれば言ってくださいね!」
エリス「ご協力感謝します。それと、私にはその様にかしこまらなくても大丈夫ですよ。」
フラン「そう?ならいつも通り話すね!エリスも崩していいよ?」
エリス「私はこれが通常なのです。ご容赦ください。」
フラン「そうなの?いつか顔を合わせて話せることを楽しみにしてるね!」
エリス「〜私も楽しみに頑張ります。」
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話が終わったのか、消音〈サイレント〉が解除され、フランが話しかけてくる
フラン「シン、今回はありがとうね!これから私もシンに何か返せるように頑張るからね!」
シン「それだったら僕もその度に何か返せるように頑張らないとね!」
フラン「ふふっ!笑エリスもありがとう!」
エリス「こちらこそありがとうございました。」
フラン「それじゃあシン、エリス?お休みなさい!」
シン「フラン姉さん、お休みなさい!」
エリス「お休みなさいませ。」
フランは笑顔で部屋を出ていった
シン「エリス?随分仲良くなってたね。何を話してたの?」
エリス「乙女の秘密ですよ、マスター。」
シン「そうかぁ…乙女の秘密かぁ…懐かしいなぁ…元気にしてるかな?雪菜姉さんに奏、時雨、生徒会長も…助けた女の子は大丈夫かなぁ…」
エリス「手紙を送ったのでしょう?ならきっと大丈夫ですよ。」
シン「………そうかな…そうだといいな…」
エリス「マスター……」
シン「……少ししんみりとしちゃったね。もう寝ようか。お休みエリス。」
エリス「お休みなさいませ、マスター。いい夢を。」
シンはベッドに入って寝てしまった
エリス(早く体が欲しいものです…そのために頑張らないとですね。)
一人?改めて元気を入れ直した人?がいた…
閲覧頂きありがとうございました!
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