翌日はのんびりと
女子会のあと、執事がシン達を呼びに来た
執事「失礼します。ご主人様がお呼びです。」
シン「分かったよ。皆行こうか。」
書斎へ向かうと、アレックスが居た
アレックス「シンよ、庭にフェンリル様への贈り物として、今回狩った魔物の肉を用意しておいた。それを持っていってくれ。」
シン「分かりました。」
アレックス「うむ。それと……すまぬがシンと二人だけにしてくれ。」
アリシア「了解しました。皆さん、先に森へ行くための準備をしますよ。」
そう言ってアリシアを筆頭に部屋を出ていき、装備の確認をしに行った
アレックス「よし…では本題を話そうか…シンよ。俺が言いたいことは分かるな?」
シン「フラン姉さんのことですね?」
アレックス「あぁ、そうだ。フランのことを受け入れたんだな?」
シン「はい。フラン姉さんから真っ直ぐな想いをぶつけられて、それに僕も姉さんのことが好きでしたので、僕からも思いを伝えさせてもらいました。」
アレックス「そうか…お主達が婚約者となるとはな…人生何があるか分からんものだな…」
シン「心労をおかけします…」
アレックス「よい。応援するのも親の務めだ。だが…フランは結構人気でな?他家からお見合いの申し入れが絶えんのだ。その中には侯爵家といった上位の貴族家もある。
それを断るということは、注目を集める事になる。
その理由が家族内での婚約ともなれば、反対や侮蔑は必死だろう…
だからこそお前に問おう。
それらの誹りを受けようとも、フランを…いや婚約者全員を守る覚悟があるか?」
シン「………確かに誹りを受けることになるでしょう…ですがそれは僕が婚約者を辞めることの理由にはなりません。
例え神が相手でも、僕は僕の仲間を、大切な人を守ると誓います!その為に僕は力をつけたのだから!」
アレックス「………はっはっはっ!!!そうか…神ときたか!いいだろう!フランのことを頼むぞ!
そしてお前達は俺達の家族だ!何があっても俺達はお前達を支援することを約束しよう!何時でも頼れ!」
シン「ありがとうございます!」
アレックス「では、後のことは頼んだぞ。」
シン「分かりました!」
こうしてアレックスからの激励をもらったシン達は、庭にある魔物の肉をアイテムボックスに入れて、先ずは教会へと向かう
因みに魔物の肉は昨日のスタンピードで出てきていたオークの肉であった
教会へと馬車で向かう途中、談笑しながら街の様子を見ていると、昨日の事など嘘のように賑わっていた
シン「みんな元気だね。活気もあっていいね。」
アリシア「冒険者の方は、参加賞としてもらった金を使ったりして、経済が回ってるようですね。」
ハク「美味しそうな匂いがたくさんするよ!食べたいなぁ〜?」
シン「帰ってきたら、少し買って食べようか。」
ハク「やったー!お兄ちゃん大好き!」
フラン「ふふっ笑」
フランはニコニコしながら、シンとハクのことを見ている
ナズナ「そろそろ教会につきそうですよ。」
シン「ナズナありがとう。よしじゃあみんな降りる準備して。」
アリス「ほら、ハクちゃん?降りますよ。」
ハク「はぁ~い!」
教会に着くと、シスターが迎えてくれた
シスター「ようこそお越しくださいました。本日はどのような用件でございますか?」
シン「回復魔法が使えるので、手助けに来ました。」
すると合点がいったように、
シスター「あぁ!領主様の!分かりました。ではこちらへお願いします!」
シン「分かりました。」
シンが教会の中へ入ると、そこには多くの冒険者が居た
どの人もどこかしらに包帯を巻いているが、そこまで深刻そうな怪我を負ってはいない
シスター「流石にこの量を捌くのはキツかったようで、回復魔法を使える者を総動員しても終わりませんでした…」
シン「そうですか…では回復魔法を施しても?」
シスター「お願いします!」
シン「ではいきます…広域回復魔法〈ラージヒール〉!」
光のベールがシンを中心に広がっていき、教会全体を包みこんだ
すると…
冒険者「あ?!俺の怪我が治ったぞ!」
冒険者「俺の足の怪我も治ってるぞ!」
冒険者「こんなにも一気に治せるなんて、どんなやつなんだ?」
そう言って冒険者達が一斉にシン達を見て、息を呑む
ある者はアリシア達に目を奪われ、ある者は子供でありながら強力な魔法を発動した事に驚く
そして…
冒険者「俺達を治してくれてありがとうな!」
冒険者「お前が居なかったらいつになったら治るかわからんかったぞ!」
冒険者「今夜は宴だ!!!」
と騒いでいた
因みに冒険者がランクを聞いてきたので、Sランクだと答えると…
冒険者「Sランク?!やはりSランクになると人を外れるのか…?」
冒険者「すげぇ…子供でSランクって…」
と畏怖と尊敬が混じった視線が少し増えた
シスターからも
シスター「手助けありがとうございました!お陰でようやっと通常通りに戻りそうです!」
シン「それは良かったです。ではまたお祈りに来ますね。」
シスター「何時でもお越しください!女神様の加護があらんことを。」
シン達は馬車に乗り、街の中を外壁に向かって進む
ハク「みんな喜んでたね!」
シン「教会の方も大変そうだったし、手助けできて良かったよ。」
アリシア「冒険者もポーション等を使えば自分たちで回復出来ますが、やはり費用は嵩むので非常時でない限り使いたくはないですね。」
アリス「ポーションはほとんど美味しくないですしね…」
シン「アリシアとアリスは飲んだことあるの?」
アリシア「昔は飲んでましたね…でも美味しくないんです。患部にかけることでも使えますが、飲む方が効果があるので皆さん飲みますね。」
アリス「私も飲んでました。というかほとんどのパーティーがポーションを持っていると思いますよ。なにせ回復魔法を使える人が少ないので…私達のパーティーは異常なんです。」
シン「へぇ…そうなんだね…僕達も何かしら準備しておこうかな?」
そう言ってシンは美味しいポーションの作り方を思案する
シン「エリス?ポーションを美味しくする方法ってあると思う?」
エリス「検索します…ヒット。複数個方法があるようです。」
シン「あるんだ!よし…いざというときの為、僕お手製のポーションを創っておこう!」
エリス「もう少し調べておきます。」
シン「お願い!」
こんな話をしていると、ハクが思い出したような顔をする
ハク「そういやお兄ちゃん?お父さんに渡そうと思ってた物って?」
シン「ん?それはね〜…これだよ!」
シンがアイテムボックスから少し大きめの腕輪みたいな物を取り出す
ハク「これは?」
シン「これはね…僕が創ったんだけど、つけてる間は常時体力と魔力が回復するようになってるんだ。そして魔法を使う時に消費する魔力も軽減される。
そして極めつけはハクのアクセサリーと連絡をとれるんだよ!これでいつでも話せるね!」
ハク「!お兄ちゃんありがとう!!」
そう言ってハクはシンに抱きつく
いつもの事である
因みに今アクセサリーを持っているのは、アリシア、ハク、イリス、シャルロッテ、アリス、ナズナであった
フランには森に行った後、創って贈る予定である
因みにアリスとナズナに渡した時、2人は感極まってシンに抱きついて、十数分は離さなかった…
シンは赤面しながらも、2人の為すままにしていた…
そんなこんなで門が近づき、外に出る
すると、昨日シン達が発動した魔法の跡があちらこちらで確認でき、その他にはギルドの職員であろう人達が、魔物の死骸を回収していた
その横を通り道なりに少し進むと、森が見えてきた
そこで馬車を降り、馬車の御者に礼を言うと馬車は帰っていく
流石にスタンピードで魔物が掃討されたとはいえ、魔物は普通に出る
ましてや森の近くなので、何も戦闘技術を持たない御者が襲われるとひとたまりも無いため、先に帰ってもらった
シン「エリス?フェンリルはどこにいるかな?」
エリス「反応の探知を行います…発見。現在地からおよそ2キロ先です。」
シン「了解!じゃあ皆準備はいい?行くよ!」
アリシア達「はい!」
シン「エリスはそのままフェンリルの位置を見といてくれる?僕が魔物を探知しておくから。」
エリス「了解しました。」
こうしてシン一行は森へと足を踏み入れた
シン「分かったよ、なら大丈夫そうだ。よし行こうか!」
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