決意の現れ
部屋へ戻り寝ようとするとドアがノックされた
シン「?誰だろう…どうぞ!」
するとドアが開いて、寝間着に身を包んだフランが顔を伏せながら入ってきた
シン「あれ?姉上?どうしたのですか?」
フランは顔を赤くし、伏せたまま何も話さない
シンは戸惑いながらも椅子を用意する
シン「姉上?用件は分かりませんが先ずは座りましょう。」
フランはシンについて行って、椅子へと座る
シンは対面に座り、フランを見る
フランは少しもじもじしている
シン「姉上?」
するとフランは覚悟を決めたのか、顔を上げる
少し深呼吸をして
フラン「シン、改めて助けてくれてありがとう。シンがいなければ私は今この場にいなかったと思う。」
シン「あの時は助けられてよかったです。」
フラン「それでね…?」
フランは一度言葉を切る
シン「それで…?」
フラン「…………シンに助けてもらったときから、胸がドキドキするの。回復してもらった時はシンに包まれているような感じがして安心したし、オーガを倒している姿を見て、鼓動が止まらなくなった。私おかしくなっちゃったのかなと思ったの。こんな事は今までになかったから。」
シン「………………え…?」
フラン「それでね?シンが回復をかけてくれたでしょ?それでも治らなかったからおかしいと思って、お母様に相談してみたの。
お母様には恋と言われたわ。でもその時は可愛い弟に対して、そんな感情を抱くことはないと思ってたから、混乱したの。
そしたらお母様がアリシアさん達に相談してみたら?と背中を押してくれて、少し話をしてみたの。これは恋なのかってね。するとお母様と同じく恋って返ってきたの。
それでも私は信じられなかった。いや信じたくなかったのかもしれない。実際今までは可愛い弟としか見てなかったわけだしね。
でもその時ハクに言われたの。
なんでそんなに気持ちを抑え込もうとしてるのか?って、
その気持ちは誰かを傷つけるものなの?って
その時私は気付いたの。
私はシンのことを好きだけど、無意識下で弟だと、好きになっちゃいけないんだと思いこんでいたことが。
姉弟だから、家族だから、好きになって関係が変わることを恐れていたことが。
でも皆から素直になってとか、気持ちを大事にしたほうがいいって言われたんだ。」
シン「…………」
シンは何も言わずに耳を傾ける
フラン「極めつけはナズナちゃんがね?
将来シンのことを好きな人は増えると思う。その時その輪に入れなくて外から眺める時私はどう思うの?って言われたの。
その時、想像しちゃったの…
シンの周りにはきれいな人が沢山いて皆幸せそうに笑ってる。けど私はそれを眺めてるだけ…
私は悲しくなったの…
私もシンと一緒に笑っていたい。
皆と一緒にシンを支えたいって思っちゃった。
そして私は決意したの。シンにこの気持ちを伝えようって。」
そこでフランは大きく深呼吸をして、
フラン「私はシンのことが好きです。シンを皆で支えて、共に幸せを分かち合いたい。姉だから、家族だから、と思うかもしれない。でも今だけは1人の女の子として好意を伝えているの。倫理観とかは今は関係ない。私はこんなにもシンのことが好きだから。」
シン「………」
シンは少し考え込む様子をする
シン(姉上がこんなにも好意を伝えてくるとは…びっくりしちゃったけど、ここはちゃんと返事をしないといけないんだけど…皆に相談したって言ってたし、この事は知ってるだろうね。でも増えるのはどうなんだろ…?)
エリス「マスター。皆様はフラン様のことを応援しておりました。またこうしてお話しできることを楽しみにしていると…
しかし、最終的な判断をするのは、マスターです。マスターが嫌であれば、断ることも出来ます。どうなさいますか?」
シン(そうなんだね…)
改めてシンはフランに対する気持ちを整理する
シン(確かに姉上をそういう目で見たことはなかった。
けど今改めて見ると、とても美人になって少しドキドキしている。昔からくっつかれていたから、特に気にすることもないし、性格も優しいけど、自分の意見はちゃんと言える。他の人を守るために命を賭けるぐらいお人好し。昔から努力を怠らない。皆との関係も良好…
そして何より…僕が姉上と幸せを分かち合いたいと思った…………あれ?もう断る理由無いね…?う〜ん…)
シンが思案していると、フランが苦笑しながら、
フラン「いきなりごめんね?混乱させてしまって…すぐに答えは出さなくてもいいの。これは私の決意表明だから。」
と言って席を立とうとする
フラン「ここにいてもシンを悩ませてしまうだけだし、部屋に帰るね。でも出来れば早めに決めて欲しい。私はどんな結果でも受け入れるから…」
シンは…
シン(こんなにも好意を示してくれているのに、何も言わないのは駄目だ!僕も姉上のことは好きだし、この人なら僕は人生を預けられる!)
そう思ってシンはフランを呼び止める
シン「姉上!待って!」
フランはビクッとして止まり、振り返る
目には涙が浮かんでいた
シン(こんな表情をさせるなんて、男の風上にも置けない!)
シン「姉上!僕も決意が固まりました。僕も姉上のことが好きです。
姉上は街の人のためになにか出来ることはないかと見回り、そして命を賭けてまで街の人を守ろうとした。その姿に僕も目を引かれました。
さらに、昔からよく僕と遊んでくれたし、稽古の時の必至に強くなろうとする姿勢にも感銘を受けました。
この気持ちは恋だと断言できます!」
シンが言い切ると、フランは涙をこぼしながらシンへと駆け寄り、抱き着く
フラン「良かった…グスッこんなにも待つのが怖いなんて…グスッ…でも良かった!」
シンはフランを抱きしめ、落ち着くまで頭を撫でていた…
そして数分後…………いや十数分後………下手をすると数十分後……どれだけ経ったのかは分からないが、次第に落ち着いてきたのかフランがシンの胸に顔を擦り付けて猫のようになっている
シン(落ち着いたのはいいけど…ところどころ柔らかいのが当たってる…まだ子供だから欲情はしないけど、なんか…恥ずかしい)
フランはそんなシンの心中を知らずに、シンに甘えている
まるでシン大好きオーラが出ているかのように甘い匂いがしているが、そんなのお構いなしに抱きついている
シン「姉上?そろそろ夜も遅いですし、寝ませんか?明日に響きますよ?」
そう言ってフランを帰そうとするが、何故かフランはピタッと動きを止め、シンの方を頬を膨らませながら見上げる
シン「?どうしました?」
フラン「名前…それともっと砕けた話し方が良い…せっかくこうしているのに距離を感じるの…」
シンは少し戸惑う…
シン(姉上は姉上なんだけどなぁ…でも確かに距離を感じるし…まぁ慣れるでしょう。)
シン「フラン姉さん?どう?」
フラン「う〜ん…呼び捨てでも良いんだけど、そこまでわがままも言えないし…将来は呼び会えるようにもっともっと中を深めればいいだけね!」
こうしてまたくっついて居たのだが、流石に夜も遅いため部屋に帰ることになった
フランはまだ一緒に寝るのは恥ずかしいと言って素直に帰ったのはシンにとって僥倖だったのかも知れない
フラン「それじゃあシン、おやすみ、また明日。大好きよ。」
シン「フラン姉さんまた明日。僕も大好きだよ。おやすみなさい。」
新婚夫婦か!とツッコミたくなるような会話ではあるが、本当にツッコむのは野暮なので止めておこう
こうして一人となったシンは明日のことや皆に説明することを考えながら眠りについた
エリス(いいなぁ…私も早く…)
夜な夜なエリスが何かしているのに気づかずに…
閲覧頂きありがとうございました!
次回も宜しくお願いします!
おかしいな…ファンタジー書いてるはずなのに、なんでこんなにもラブコメラブコメしてるんだろう…?
作者に恋愛経験が無いので、
「こんな簡単に好きになるわけねぇだろ!!よく考えろタコ!」
と言われても甘んじて受け入れます。
まだまだ精進の日々ですので、書きたいように書けるよう努力していきます。




