ヒーローの登場
シン達が黒オーガに殴り込みをかけている頃、街の近くではオークやウルフ、ゴブリン連合VS冒険者と領軍の戦いが起こっていた
本来であればオーク以下はDランクのため、冒険者や領兵は苦戦することなく倒せるはずだが、いかんせん数が多い
倒しても倒しても湧いてくる魔物たちに消耗戦となり、次第に負傷者が増えてきた
冒険者1「くっ…やばいな…」
冒険者2「そろそろ戦線が瓦解するぞ!」
領兵1「ぐぁっ!!!」
領兵2「大丈夫か?!」
アレックス「むぅ…流石に数が多いな…どうしたものか…」
ギルドマスター「冒険者と領軍双方の被害が甚大ですね…」
アレックス「私が出てもいいが、それだと指揮するものがいなくなるしな…」
そこへ伝令が来る
伝令「伝令します!突如巨大な狼が出現し、魔物に対して攻撃を仕掛けています!」
アレックス「何だと?!まさか…シンの言っていたことは本当だったか!」
ギルドマスター「領主様?どうなされたのですか?」
アレックス「その狼というのは神獣フェンリル様だ!我らのことを救いに来てくださったのだ!今こそ総攻撃で殲滅するぞ!残る兵力をかき集めろ!」
ギルドマスター「分かりました!」
伝令「了解しました!」
前線ではフェンリルが暴れており、魔物は食い千切られたり、鋭い爪で斬り裂かれ、魔法で灰燼に帰している
それを見ていた冒険者は最初は驚いたものの、自分たちではなく、魔物を倒し始めたことから味方だと判断し、協力して総攻撃を開始した
領軍もそれに引き続き、魔物の殲滅戦に移行した
フェンリル『いやはや…数は多いがやはり烏合の衆だな…今はシンとの約束もあるゆえ、こ奴らの数を減らして街を助けなければな。』
その時、魔物の統率が取れなくなったのか、魔物たちが後退し始めた
フェンリル『む?魔物たちが退いていく…まさかシンよ…やったのか!よし!ならば我も役目を更に果たそうではないか!』
フェンリルが1度雄叫びを上げる
フェンリル「アォーーーーーーーン!!!!!!!」
すると周りに魔法陣が生成され、そこから無数の雷の矢が後退する魔物に向かって飛来していく
冒険者と領兵はそれを見て、士気を上げる
冒険者「魔物が後退し始めたぞ!最後のひと踏ん張りだ!」
領兵「今こそこの街を守る者として死力を尽くし、敵を殲滅せよ!」
その十数分後、魔物の姿はなく、殲滅されこのスタンピードは終結した
アレックス「護り人である我らの勝利だ!勝鬨をあげよ!」
冒険者&領軍「おおおおおおおおおおお!!!!!」
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街の外で勝鬨をあげている間にシン達は全速力で戻ってきていた
なぜなら…
シン「よし!倒せたしこれでスタンピードも終わるでしょ!」
エリス「………????!マスター!!緊急事態です!街の中に数体の魔物が入り込んでいます!」
シン「え?!どうして?!もしかして戦線が瓦解したの?!」
エリス「そういうわけでは無さそうですが…入った魔物を解析…オーガと判明しました!恐らくハグレたものがいたのかも知れません!」
シン「それは不味い…早く帰ろう!」
アリシア「どうなされたのですか?!」
アリシア達はシンの焦った声に反応し、集まった
シン「街の中に、オーガが入り込んでいるらしい…早く戻らないといけない!皆!ワープするよ!」
アリシア「分かりました!皆さん行きますよ!」
ハク「うん!」
アリス「はい!」
ナズナ「はい!」
シン「いくよ!瞬間移動〈ワープ〉!!」
ワープを発動し街中へと転移すると、そこにはオーガと対峙するフランが居た
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フランside
フラン「シン達は大丈夫かな……?ううん!心配だけど私にできることをしなくちゃ!」
フランは街の人の避難と警戒をしていた
そこへ…
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
フラン「?!叫び声?!行かないと!」
フランは全速力で現場に向かうと、そこにはオーガ2体に囲まれた人が居た
フラン「大丈夫?!ここは私に任せて早く逃げて!」
街人「ありがとうございます!」
逃げていくと、オーガは追わずに、フランへと嘲笑するような表情を浮かべ、棍棒を構える
フラン「オーガ…1体ならまだしも2体…いや!私なら出来る!この世の始祖たる仙霊よ止まることなき水の渦を造り給え!水魔法 荒れ狂う渦〈ストーム・サークル〉!」
フランが水魔法を発動し、オーガ2体に襲いかかる
オーガは渦に飲まれ、中の激流で斬り裂かれ瀕死となる
そこへ更に、
フラン「まだまだぁ!水魔法この世の始祖たる仙霊重厚なる水の鉄槌を下し給え! 降り注ぐ雫〈アクアドロップ〉!」
オーガの上に魔法陣が生成され、そこから大量の水が質量を伴って降り注ぐ
オーガ2体は降ってきた水の塊に潰され息絶える
フラン「はぁ…はぁ…はぁ…なんとか倒せた…」
しかし…そこへ戦闘音を聞いたのか、もう3体のオーガが家屋をぶち壊しながら現れる
フラン「?!まだいたの…?!くっ…!」
オーガは潰された2体を見て激昂したのか、咆哮してフランへと襲いかかる
オーガ「グォォォォォォ!!!!」
棍棒を振り上げフランへと振り下ろす
フランは辛うじて魔法で障壁を貼るが、その腕力に吹き飛ばされ、家屋に突っ込む
フラン「きゃぁぁ!!!」
家屋に突っ込んだフランはなんとか瓦礫から抜け出すが、オーガがそこにも待ち構えており、とどめを刺そうと棍棒を振り上げる
フラン(シン…ごめんなさい…私守れなかった…)
フランは目をつぶり、数瞬後に訪れるであろう死に対して身構える
しかし…
「姉上。よく耐えてくれました。あとは任せてください。」
衝撃は訪れず、代わりにフランが最も愛する人物の声が聞こえた
目を開けると、そこには刀を構えたシンの後ろ姿があった
オーガは吹き飛ばされたのか家屋に突っ込み、他のオーガも警戒しているのか襲ってこない
シン「姉上!大丈夫ですか?まずは回復しますね!完全回復〈パーフェクトヒール〉!」
フランは全身が眩い光に覆われ、体力や怪我がすべて回復した
フラン「シン…?どうしてここに?」
シン「少し情報を得ましてそこで来てみると、姉上が襲われていたので。」
フラン「そうなの…?あ!それよりもオーガ!」
シン「ここは僕に任せて姉上は安静にしていてください!」
シンはそう声をかけると、オーガに対して向き直る
オーガは体制を整えたのか、3体が警戒しながらこちらを見ている
シン「よくも…絶対に許さない!」
シンから威圧が出ているため、オーガ達は動けず、死の恐怖を味わっているのか、震えている
シン「さぁ…同じ報いを受けてもらおうかな。」
シンはフランのため動き出す
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