先制攻撃
シンが上級竜の皮と鱗でインナーを創った次の日
とうとうアレックスのもとに緊急の知らせがやってくる
執事「ご主人様失礼します!団長よりスタンピードの発生の報告がきました!」
アレックス「とうとう来たか!領軍を総展開!我等の町を守るのだ!」
執事「了解しました!」
執事が軍団長の所へと向かっている間、アレックスはシンの所に向かう
アレックス「シンよ!いるか?」
シン「父上?どうされましたか?」
アレックス「あぁ。スタンピードが発生した。至急ギルドに行ってくれ。そこでギルドマスターがクエストの発令を宣告するはずだ。」
シン「分かりました!皆!準備はできてるよね?行くよ!」
アリシア「了解しました!」
こうしてシン達は馬車に乗り込みギルドへと向かう
ギルドに到着すると、受付嬢が慌ただしく動いていた
冒険者達もピリついており、緊張が張り詰めている
受付嬢がシン達を見つけると、"あっ!"という顔をして、奥へと走っていく
数分もしないうちに、受付嬢がギルドマスターを連れて戻ってきた
ギルドマスター「ネビュラが来たな…ではそろそろ発令しようか。」
そう言うと、何やら台に登って冒険者達を見渡す
ギルドマスター「皆!聞いてくれ!先程スタンピードが発生した!よって冒険者ギルドはスタンピードに対処するため、緊急任務を発令する!この任務は全ランクの冒険者に課され、拒否することは出来ないが、代わりに討伐した魔物の報酬が通常より割増される!そして参加するだけでも金貨一枚の報酬を確約する!我らでこの街を守るぞ!」
ギルドマスターの宣言を聞いた冒険者達は、報酬の良さに色めき立つ
ギルドマスター「今回は領軍と共同になるが、我らは右翼を担うことになる!作戦開始は9の鐘がなる頃だだ!魔の森がある門で集合だ!遅れるなよ!」
今更ながらこの世界では時計がなく、主な街では中心に鐘が設置されており、朝から6の鐘、9の鐘、12の鐘、15の鐘、18の鐘、21の鐘、というふうに3時間おきに鐘がなる
基本的に6の鐘から12の鐘が朝、12の鐘から18の鐘が昼、その後は6の鐘が鳴るまで夜となる
貨幣についてもここで説明しておこう
この世界では銅貨→大銅貨→銀貨→大銀貨→金貨→大金貨→白金貨→黒金貨というふうに大きくなっていく
為替は、
銅貨=10
大銅貨=100
銀貨=1000
大銀貨=10000(一万円)
金貨=100000(十万円)
大金貨=1000000(百万円)
白金貨=10000000(一千万円)
黒金貨=100000000(一億円)
と言った風に上がっていく
1つ上の貨幣には1つ下の貨幣が10枚分で同等となる
基本的に大金貨以上は貴族や商談でしか使われることはない
この世界の庶民は日当銀貨2枚が普通であり、金貨一枚で一家族が贅沢をしなければ二月は暮らせると言われている
金貨一枚というのは冒険者からしても豪華な報酬となり、やる気が入っているのである
ギルドマスターが話し終わると、冒険者達は我先にと準備を整えにギルドを出ていった
シン達はギルドマスターが近づいて来ていたため、その場に残った
ギルドマスター「よく来てくれた。昨日も行った通り、今回は指名依頼をではあるが、緊急任務でもある。報酬はちゃんと払われるから安心してくれ。そして…」
シン「なにか言いにくいことでも?」
ギルドマスター「こんな事を子どもたちに頼むのは心苦しいのだが…今回は恐らく激戦になるのだが、早急に終わらせたい。そしてスタンピードはリーダー格の魔物を倒せば、魔物側は瓦解する…つまり…」
シン「リーダー格の魔物が出てきたときに倒してほしいと?」
ギルドマスター「あぁ…リーダー格ともなれば、Sランクは必至だろう…こんな相手に相対してもらうのは本来はさせたくないのだが、今は君たち以上に強いやつがこのギルドにはいない…だから君たちに頼まなければならないんだ…」
シン「分かりました。ですがそれまでは普通に戦いますが、条件をつけてもいいですか?」
ギルドマスター「あぁ!出来ることなら何でもしよう。」
シン「では、先に攻撃をさせてください。それと、少し離れたところで私たちは戦いますので、他の冒険者達が近づかないようにしてください。巻き込む可能性がありますので。」
ギルドマスター「………そんなことでいいのか…?これから命をかけてもらうのに…」
シン「大丈夫ですよ。必ず倒してきますから。」
ギルドマスター「………分かった。だがそれでは駄目だ。こちらで何かしらその功績に見合うだけの報奨を別に用意しておく。」
シン「ありがとうございます。」
ギルドマスター「必ず生きて戻ってきてくれ!」
そうして、ギルドを後にしたシン達は装備を確認したあと、アレックスのところに行く
シン「父上、依頼を受けてきました。それと、僕たちは先制攻撃と少し離れた所で戦いますので周知お願いします。」
アレックス「む?どうしてだ?」
シン「先制攻撃で、少し数を減らしておこうかと思いまして。そして離れたところで戦うのは他の人たちを巻き込む可能性があるので…」
アレックス「そうか。絶対に生きて帰ってこいよ!」
フラン「シン……」
シン「姉上。大丈夫ですよ。僕は最強なので!」
フラン「………そうよね…シン?頑張ってきてね!」
シン「姉上こそ町の防衛を頼みましたよ!」
その後、馬車に乗って門へと向かう
続々と冒険者と領軍が集結している
そして9の鐘がなる頃…
アレックスが現れた
アレックス「領軍よ!そして冒険者よ!私はこの街の領主のアレックス・カルミナである!今回はスタンピードからこの街を守るために立ち上がってくれた事、感謝する!今スタンピードがこの街へと向かってきている!我らは力を合わせて護るべきもののために戦うぞ!気合を入れろ!我らは敵を薙ぎ払う剣なり!我らは愛するものを護る盾なり!命をかけてその手に未来を掴め!」
オォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
冒険者と領軍から雄叫びが挙がる
アレックス「では門の外に出て、待機する!」
こうして門の外に出て冒険者達はパーティーで、領軍は陣を敷いて待機する
シン達はというと…
シン「眺めがいいね〜!ここからなら敵が見やすいよ!」
ハク「お兄ちゃん…ここ高くない?」
シン「先制攻撃したいからここだとやりやすいんだよね。」
ナズナ「足がすくみそうです…」
そうシン達は街を取り囲む外壁の上にいる
魔法で先制攻撃をするために見通しがいい場所としてアレックスがここを紹介してくれたのだ
シン「皆魔法で攻撃したあと、少し離れた所で戦うからね?そしてリーダー格が出てきたら重点的に倒しに行くということで!」
アリシア「了解しました!」
ハク「やった!やっと暴れられるね!」
アリス「ご主人様のお役に立てるように頑張ります!」
ナズナ「少し怖いですが、慣れました!」
そんな話をしていると、
兵士「伝令!伝令!スタンピードの先頭を確認!アレックス様より攻撃許可が下りました!」
シン「了解!じゃあ皆いくよ!残りの魔力量も残しておいてね!魔法一斉掃射!荒れゆく嵐〈レイジ・テンペスト〉!」
アリシア「爆風〈バースト・アタック〉!」
ハク「雷霆の一角よ!顕現せよ!黒雷〈クロイカズチ〉!」
アリス「龍神の本領発揮どころですね!龍の怒りを喰らいなさい!龍の裁き〈ジャッジメント・ドラグル〉!
ナズナ「巫女の力を見せてあげます!稲荷神の涙〈ドロップオブゴッド〉!」
シン達が魔法を発動すると、各人の前に魔法陣が生成される
シンの前から魔法陣が消えるとスタンピードの真上に巨大な魔法陣が生成され、ダウンバーストが発生する
アリシアは魔法陣から巨大な風の塊が出現し、魔物に着弾すると、暴風を撒き散らし爆発する
ハクは上空に魔法陣を出現させ、暗黒の雷が魔物に降り注ぐ
アリスは巨大な龍が出現し、魔物を喰らい尽くしていく
ナズナは上空から巨大な水の塊を落とし、魔物を押し潰す
5人の攻撃で見える範囲では半分近くが壊滅する
シン「うん!いい感じ!」
すると下の方からアレックスの声が聞こえた
アレックス「皆の者よ!神の奇跡が起こったぞ!今こそ突撃だ!全軍突撃!」
その声を聞いた冒険者達や領軍は雄叫びを挙げながら突撃を開始する
シン「お?突撃を始めたんだね。じゃあ僕たちも行くよ!」
そう言うとシン達は外壁から飛び降り、人とは思えない速度で駆けていく
その際すれ違った魔物を切り刻んでいく
この時、いきなり切り刻まれた魔物を見た冒険者達によって、鎌鼬が現れたという噂が広まった
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