過去と登録
シン「治せてよかったよ。さて…これからの話をしようかな。」
シンはそう言って正面に座る2人を見る
その視線を受けてアリスとナズナは姿勢を正す
シン「言いたくないことがあったら言わなくていいんだけど、どうしてあそこに居たの?」
ナズナ「私は売られる前は家族で住んでいたのですが、その年は凶作で食べるものが少なく、口減らしをしようと言うことになりました。その時に巫女という珍しい職業だったため高く売れるだろうということで白羽の矢が立ち、売られてしまいました。」
アリス「私は竜人ですので里にいたのですが、外の世界を見てみたいと思って冒険者となり、世界を旅していました。しかしとある街でダンジョンに挑んだ際に、誤って罠を踏んでしまい、ステータス封印の呪いを受けてしまいました。その後もなんとか冒険者を続けていたのですが、やはりステータスが封印されてしまってはいつものようにはいかず、クエストを失敗するようになり、借金も作ってしまい、返せなくなって今に至ります。」
シンは2人に聞く
シン「話しづらい事もあっただろうに、教えてくれてありがとう。ここに来たからには不自由な生活はさせないと約束するよ。ようこそアストラ家へ。これから2人にはこの家で働いてほしいんだけど何か出来ることはあるかな?」
アリス「すみません…私は家事等はあまり…ですが頑張って出来るようになります!」
ナズナ「私は基本的な家事は家で手伝いとしてしてましたので、少し貴族家の事について練習させていただければ大丈夫だと思います。」
シン「分かった。それと2人共戦えるかな?」
アリス「私は冒険者でしたので戦えます!」
ナズナ「私は…戦いの経験がありませんのでおそらく戦えないと思います。」
シン「了解。だいたい分かったよ。アリシア、貴方をアストラ家のメイド長に任命するね。この2人に色々と教えてあげてほしいんだ。それと少なくとも自衛が出来るくらいにもしてあげて欲しい。何かあっても僕が守るんだけど、必ず僕が居るとは限らないからね。」
アリシア「分かりました。」
シン「僕は父上にメイドを雇う伝手を頼ってみるよ。」
アリス「ありがとうございます!精一杯頑張ります!」
ナズナ「私も頑張ってお役に立てるようにします!」
シン「そういやこの家のルールを言ってなかったね。ここにいる限りは皆家族だよ。尊重しあって生活するようにね。ご飯も皆で食べて、お風呂にもちゃんと入るように。気になることがあったらいつでも聞いてね。それじゃあこれから宜しく!」
アリス、ナズナ「宜しくお願いします!」
アリシア「では早速メイドの教育を始めますね。こちらへどうぞ。」
アリス、ナズナ「メイド長!宜しくお願いします!」
そう言って2人はアリシアについて行った
その後、アレックスのもとに行き、メイドの事について話すと、カルミナ家のメイドから何名かアストラ家に移動したいと要望が来ていたと聞かされた
その人たちと面談し、特に問題もなさそうで昔から知っていた人たちなのですんなりと受け入れた
ちゃんと全員家族とルールも説明し、晴れてアストラ家のメイドは揃った
そして王城から手紙が来て、庭師や料理人、家令も揃ったそうでそろそろ着くそうだ
今回の募集で来た家令の人はなんとあの王城で働くセバスの息子だそうで期待できる
数日後新たな家族が増えて、アストラ家全員集合となった
先程全員と挨拶を済ませ、改めてこの家のルールの確認を行って今日から本格的に、アストラ家が始動した
1ヶ月が経ち、色々と安定してきた頃に、シンは冒険に行っていないことを思い出した
ということでシンはアリシアとハクとアリス、そして役に立ちたいというナズナも同行し、冒険者ギルドに登録しに向かうことにした
この国の冒険者ギルドは王都にあり、その分建物も大きく、所属するメンバーも多いらしい
アリシアを先頭に、ギルドの中へ入っていくと一斉に視線を集めた
中には侮蔑の視線や好奇の視線が混じっており、何やらアリシア達を見てニタニタ笑っているやつもいる
そんな奴らを無視して窓口に行った
シン「冒険者登録をしたいのですがここでいいですか?」
受付嬢「はい、大丈夫ですが…失礼ですがここは子供の来る場所ではありませんよ?命懸けの物が多いのでもう少し成長してからのほうがよろしいかと…」
受付嬢は心配そうな顔で忠告する
シン「ご心配ありがとうございます。ですが大丈夫です。」
受付嬢「…………分かりました。ですが無理はしないようにお願いしますね。若い人がどんどん無茶して帰ってこなくなるのはもういやですから…いえこんなことを愚痴るようでは駄目ですね。登録でしたね。何名でしょうか?」
シン「えっと…3人でお願いします。」
受付嬢「分かりました。では登録用紙に必要事項を記入してください。」
そう言って渡された紙には
名前
年齢
職業
といった必要最低限の物を記入する欄があった
シンはそこに
名前 シン
年齢 5歳
職業 魔法剣士
と記入した
ハクは
名前 ハク
年齢 5歳
職業 魔法拳闘士
ナズナは
名前 ナズナ
年齢 6歳
職業 巫女
と記入し、提出した
それを見た受付嬢は
受付嬢「拝見しますね…あら!魔法が使えるのですね!では登録に際して魔力測定をさせて頂きます。この時に魔法の波長を記録して、貴方様専用のギルドカードを制作いたします。さらに魔力量も測れますのでお願いします。」
そう言って机の下から何やら透き通った水晶を取り出した
受付嬢「これに手を触れてくださると測れます。」
ナズナが手を触れると光りだした
受付嬢「測定終わりました。次の方もお願いします。」
次にハクが手を触れると、今度は光が強すぎて、あたり一面光りに包まれる
受付嬢「これは?!なんという光でしょうか?!見たことがありませんね…将来有望そうです…それでは最後の方どうぞ。」
最後にシンが手を触れると、水晶は瞬間的に光を放出したかと思ったら勢いよく割れてしまった
受付嬢「………………え?割れた」
シン(やっちゃった…)
エリス「これはヤバそうですね。」
受付嬢「故障かもしれないので、新しいのでもう1度測りますね。」
そう言って新しい水晶を取り出し、シンが手を触れると、先程と同じく光が瞬間的に広まり、次には勢いよく割れてしまった
シン(なんで割れちゃうの?)
エリス「マスターの魔力量が多すぎるんですよ…恐らく人間の範疇であれば耐えられるのでしょうけど、マスターは人間を超越してますからね…」
シン(えぇ〜…)
受付嬢「これは…………すみません。少しお待ち下さい。」
そう言って受付嬢は奥へと走っていった
数分後戻ってくると
受付嬢「お待たせして申し訳ありません。ギルドマスターがお呼びです。」
と言った
シンが戸惑っていると
受付嬢「流石に水晶を壊すとなれば前代未聞ですので、私一人では判断しかねますので…」
と言われてしまいなにも言えなかった
受付嬢についていくと何やら一際雰囲気が違う扉の前についた
受付嬢がノックし、
受付嬢「先程の方をお連れしました。」
すると
???「入ってきてください。」
と声が帰ってきた
受付嬢が扉を開け、どうぞと促す
中に入るとそこに居たのは若い女性がいた
???「ようこそお越しくださいました。英雄殿」
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