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第二話

春がきた。俺は今日から高校一年生になる。


「行ってきます、って誰もいないけど。」


自嘲気味に、誰もいない家に言った。あの日から少しは落ち着いたなと思いながら、通学路を通る。行く途中、俺の学校の制服を着た女の子がいた。目を奪われるほどの美人だった。知的で清楚な感じの子だが、体はとんでもないバケモノを持っていた。可愛いなと思ったが隠キャの俺には声をかける勇気もなく、何をするでもなくスルーした。


「やっぱり綺麗だなぁ」


私立回智高等学校は今住んでる家から電車で約十五分ほどで着く、割と近場の学校だ。進学率がとても良く学年の7割が一流の大学へ進学している。俺が入った理由はこの進学率めあてでなく、単に綺麗だからという理由で選んだ。偏差値的には余裕だったので一番うえのコースである先進コースに入るそうだ。


だが入ったからにはあの人に迷惑をかけないような成績を取らなければ。そう決意しながら始業式に臨んだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


長い校長先生の話が終わり、各自のクラスに移動した。周りも緊張しているのか、先生が来るまで誰も喋らなかった。気まずいなぁと誰もが思っていたその時、先生が入ってきた。


「今日から先進コースである一組の担任をする梅窪華だ。一応学年主任も受け持っている。これから一年間よろしく頼む」


特に感じが悪い先生では無い。というかめっちゃ美人だ。おまけにスタイルもすごい。いいクラスに入ったなぁ、と一人で優勝していたのも束の間、


「早速で申し訳ないのだが、自己紹介を全員にしてもらう。今からちょうど・・・・そうだな、三分後に始めてもらう。それまでに何を喋るか考えておいておくように。」


隠キャにとっていきなりの死刑宣告だった。

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