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第一話

痛い 痛い 痛い痛い痛いッ-------


衝撃と共に考えられないほどの痛みが襲ってきた。


「ハッ、ハッッ------!!!」


息ができない、目が回る、耳が聞こえない、力が入らない-----


何秒経ったか分からないがしばらくすると周りが見渡せるようになった。そして--


「おや、じ、か、あさん、光、ど、こだ、よ」


声がうまく出てこなかったがそれでも言い続けた。やっとのおもいでさっきまで乗っていた、いまは原型を留めていない車にたどり着いた。


そして、その中に--------


俺は意識を失った



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


線香の独特な匂いがする。だがそんなことはどうでもよかった。


葬式は静かに、厳粛に行われた。父さんの仕事関係の人が多かったが中には母さんと光の友人もいた。もちろん昔馴染みの近所の人や幼なじみも居た。


「ご遺族からの挨拶でございます。」


挨拶をしないと。そう思いながら椅子から立ち上がった。足や肋骨が痛むがそんなことはどうでもいい。


「親族を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます。私は故人の鷲宮輝彦、葵、光の長男でございます。本日はお忙しい中、ご参列いただきまして誠にありがとうございました。

故人たちも皆さま方にお越しいただき、さぞ喜んでいることと思います。」


ああ、また泣きそうだ。あれだけ泣いたのに、まただ。


「生前に、父や母、光、に優しく、して、くださった、ッ--------


あとは嗚咽だけだった。


結局俺はあの後、ほとんどのことを覚えていなかった。








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