「堕ちた者達編」 第三章 正体(Ⅳ)
のぼせたミーシャの介抱を終え、暫くしてシルヴァ自身も風呂を済ませ、皆それぞれの部屋へと戻っていき、休むためにベッドに入った。
夜も更けた頃、溜まっていた疲れのせいで、ベッドに入って早々に眠りについていたシルヴァ。女子達とは別れ、一人部屋のベッドで小さな寝息を立てながら、気持ち良さそうに眠っている。久しぶりの風呂と、ふかふかのベッドと温かい毛布のお陰で、よく眠れているのだ。
「⋯⋯⋯!」
気持ち良く眠れていたのだが、彼は突然、部屋の中に気配を感じて目を覚ます。ぐっすり眠っていても、訓練で鍛えられた気配を読む能力は、寝ながらでも機能している。部屋に現れた気配は一人。気配は真っ直ぐ彼に近付いてくる。
(まさか、学長を攫った襲撃者!?)
突然出現した謎の気配。クレアが話した衝撃の内容が、一瞬で彼の脳裏に蘇る。瞬間、頭の中に思い浮かんだ可能性が、彼に身の危険を訴えた。
だが、現れた気配からは、殺気が感じられなかった。しかし得体のしれない存在である以上、安心する事などできるはずもない。向かってくる気配の正体を知るため、彼は慌ててベッドから飛び起きようとするが、その行動は一瞬遅かった。
急いで起きようとしたシルヴァに、気配を放っていた人物はいきなり抱き付いた。ベッドに押し倒される形となり、相手に抱き付かれて身動きが出来なくなってしまう。
「ふふふっ⋯⋯⋯。こんばんは、シルヴァさん♡」
「‼」
気配の正体は、ミーシャと同じ部屋で寝ているはずのヒイロだった。驚くべきはそれだけではない。彼女は服を着ていなかった。下着すら身に着けない裸の状態で、シルヴァのもとに現れたのである。
「ヒイロ!?裸でなにやって――――」
当然彼は驚き、理解できないこの状況に叫んでしまう。そんな彼の口を、彼女は慌てて左手で塞いだ。
「静かにしないと、皆が起きちゃいますよ」
「どっ、どうしてこんな⋯⋯⋯」
「ベッドで横になっていたら、いつの間にかミーシャさんがいなくなってたんです。だから今がチャンスかなと思って」
「チャンスって⋯⋯⋯、一体⋯⋯⋯⋯⋯⋯!?」
裸姿のヒイロは、何の躊躇いもなく彼の毛布に潜り込む。シルヴァの体に抱き付き、自分の胸を押し当て、素肌を密着させて離さない。
「シルヴァさんの傍にいたいんです。こうでもしないと、ミーシャさん達に負けちゃいますから」
如何にシルヴァが鈍感と言えども、ここまでされれば、嫌でもヒイロの想いに気付いてしまう。
ヒイロはシルヴァに好意を寄せている。故に、こんな大胆な行動に出たのだと、この状況を見れば誰でもそう思う。彼女の言葉を信じれば、そう思ってしまうだろう⋯⋯⋯。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯ヒイロ」
「はい、シルヴァさん」
「芝居はもういい。そろそろ君の目的を教えてくれ」
初めは動揺していたが、今は真面目な顔で、真剣な眼差しを彼女に向ける。彼の言葉と視線が、無邪気な笑みを浮かべていた彼女から、笑みを奪った。
「⋯⋯⋯いつから気付いていたんですか?」
「君がイン家の娘だって教えてくれた時からさ」
「ああ、なるほど⋯⋯⋯。イン家の裏の顔を、最初から知っていたんですね」
彼の言葉で無表情になった彼女は、今度は不敵な笑みを浮かべて彼を見つめる。全て知られているなら、もう誤魔化しは出来ないと悟ってか、ヒイロはシルヴァの問いに答え始める。
「表向きイン家は、南の地を治めるただの貴族でしかありません。ですが、その裏では国の安全を守るために諜報や工作を行なう、言うなればスパイ。私もその一人です」
貴族のイン家。ヒイロ自身が語ったように、この家には二つの顔がある。
表の顔は、南の地方を治める普通の貴族。しかし裏の顔は、魔法国家ノイエハーゲンの安全のため、国でも極一部の者にしか知られぬまま、諜報及び工作活動を行なう特殊な組織。それがイン家の正体である。
イン家の正体について、アイラ達は何も知らない。だがシルヴァは、以前アン・レディからその事を教えられていた。そのため彼は、ヒイロがイン家の娘と名乗った時点で、彼女の正体を察していたのである。
「君が俺達に接触してきたのは、偶然ではないんだろう?」
「確かに私は、ある命令を受けてシルヴァさん達へ接触するつもりでした。けどまさか、道中あの大蜘蛛に襲われるなんて予想外でした」
「それじゃあ、俺達と出会えたのは本当に偶然だったのか?」
「本当は貴族の令嬢らしく、従者の者達と共に、偶然を装って出会うつもりでした。大蜘蛛との戦闘で従者が全滅し、必死に逃げた先にシルヴァさん達がいたんです」
その話が事実なら、彼女からすれば運が良かったと言える。命が助かって、おまけに目的の対象と出会う事ができたのだ。運よくシルヴァ達と出会えなければ、確実に命を落としてしまっていただろう。
「私の任務は、黒炎魔法の使い手シルヴァ・タットヤーゲとの接触と調査。及び、アン・レディ失踪の調査です」
「!」
瞬間、クレアの話が再び脳裏に蘇る。ヒイロもまた、イン家の人間としてアン・レディの件を調べている。つまり、偶然クレアが耳にしてしまった話通りなら、彼女もアイラを疑っている可能性が高い。
「その反応を見るに、アン・レディ失踪については既にご存知のようですね」
「⋯⋯⋯イン家の君が学長失踪の調査をするのは理解できる。分からないのは、俺の調査をする理由だ」
「それは、御自分の胸に聞いてみては?」
シルヴァの傍で、不敵な笑みを崩さず、ヒイロは人差し指を彼の胸に押し当てる。彼女には全て知られていると、そう悟った彼は観念して見せ、確認のために口を開く。
「どうやら君は、俺が学長旗下で動く、特殊魔導士部隊の一員であるのも知っているようだな」
「当然です。イン家はスペシャルズの連中なんかと違って、古くからノイエハーゲンを守ってきた家ですよ。それ位の情報は既に入手済みです」
ヒイロ・インに表と裏の顔があったのと同じように、シルヴァ・タットヤーゲにもまた、表と裏の顔が存在する。
表向きシルヴァは、黒炎魔法のせいで劣等生と罵られながらも、ひたむきに魔導士を目指す国立第一魔法学校の一生徒である。
そんな彼の裏の顔は、対魔族戦において最強クラスの黒炎魔法を駆使し、国の安全を守るために戦う特殊部隊の一員。これこそが、彼が特別な存在の所以である。
アン・レディは国立第一魔法学校の学長であり、国を代表する大魔導士の一人である。それだけでなく彼女には、国に物理的な脅威を及ぼす対象を殲滅する、国家防衛の任も与えられていた。
彼女の国家防衛に関する任務は、そのほとんどが極秘の任務であり、彼女が指揮する特殊魔導士部隊が存在する事は、極一部の人間しか知らない事である。シルヴァの裏の顔が知られていないのは、与えられる任務が全て極秘であり、任務や命令、部隊の存在に至るまで、全てに守秘義務が課せられているからだ。
「私達イン家は、アン・レディ失踪の調査の手始めに、彼女が最も信頼していたと考えられている、貴方を調査する事に決めたんです」
「その調査のために、君が派遣されたわけか」
「そう言う事です。ちなみに、シルヴァさんの魔法について色々聞いたのは、貴方の能力を知るための調査の一環でした」
国を守る目的は同じだが、イン家はスペシャルズとは別の組織である。スペシャルズと違った形で、イン家は自分達の集めた情報に基づき、こうして調査を行なっている。そう考えたシルヴァは、これで今までの疑問や違和感に、全て納得がいっていた。彼女が自分の魔法に興味を抱いていたのも、必要以上に接近していたのも、全部任務のためだったのである。
「アン・レディは貴方の能力を高く評価し、特に対魔族戦闘においては、貴方を部隊の切り札にしていたそうですね。」
「一般の魔導士で手に余る魔族は、最終的に俺が対処する事になっていた。学校を卒業した後は、学長の部隊で魔導士をやらないかと誘われたよ」
黒炎魔法はどんな魔族も滅ぼす、極めて特殊な魔法である。成績優秀で、高い対人戦闘技術を有し、対魔法戦以外は申し分ない能力を持つ彼を、アン・レディは高く評価している。
入学する以前から、シルヴァの能力に目を付けていた彼女は、入学早々に彼を部隊に勧誘した。それがきっかけとなり、彼は部隊の一員として、これまで多くの者達に知られる事なく、多くの任務に貢献していた。
シルヴァの裏の顔を知るのは、学長と部隊の者達以外では妹のミーシャと、偶然それを知ってしまったアイラとクレアである。そして今ではヒイロも、彼の本当の姿を知る者の一人だ。
「穏健派の学長が与える任務内容には、推進派の過激な連中が起こそうとするテロの阻止もあった。俺も何度か、テロに使われそうになった魔族の討伐をやらされたよ」
「テロリスト達も運がないです。よりにもよってアン・レディを敵にまわすなんて」
「だから学長は何者かに拉致された。違うかヒイロ?」
イン家の人間であるヒイロの接触と、彼女の語った話によって、シルヴァの予想が確信に変わる。アン・レディの拉致は、彼女と対立する推進派の過激派。それ以外に考えられなかった。
推進派の過激派達は、自分達の目的のために、様々なテロ行為を計画している。それを裏で阻止しているのが、アン・レディやシルヴァ達なのだ。今現在、彼女の存在を最も疎ましく思っているのは彼らであり、拉致などを行なっても不思議はない。
「イン家はもう、犯人の目星がついてるんだろ?」
「察しが良いですね。学長拉致の実行犯は、シルヴァさん達の中にいます」
拉致の犯人が推進派であるならば、イン家が目星をつけた犯人は、やはり彼女という事になる。この中に犯人がいるというのであれば、クレアが偶然耳にしてしまった会話通り、アイラが犯人と疑われている事になる。
それを悟ったシルヴァは、彼女の名がヒイロの口から出るのを覚悟した。彼の覚悟を察したヒイロは、学長拉致の容疑者の名を口にする。
「実行犯の名は、クレア・フォン・シュトラハビッツ。今回の事件の犯人は、シュトラハビッツ家です」
「‼」
ヒイロが口にした者の名は、シルヴァの予想とは全く違っていた。イン家は、犯人がアイラではなくクレアだと考えている。同じ諜報組織でありながら、イン家とスペシャルズは、犯人の予想が全く違っていたのである。
あまりの驚きに言葉を失い、緊張のせいで手が震えてしまったシルヴァ。そんな彼の手を握り、優しく抱擁したヒイロは、彼を落ち着かせようとしていた。
「驚くのも無理はありません。でもこれは、間違いない事なんです」
「なんでクレアが⋯⋯⋯⋯、学長の拉致なんか⋯⋯⋯⋯⋯」
「シュトラハビッツ家は穏健派ですが、アン・レディとは意見の衝突を繰り返していました。あの家にとって彼女の存在は、非常に邪魔だったんです」
チェインバーグ家は推進派であるが、シュトラハビッツ家は穏健派である。推進派のチェインバーグ家と比べると、同じ穏健派であるため、シュトラハビッツ家と彼女は対立などしていないように見える。
しかし実際は、推進派に対してのアン・レディの消極的なやり方に、武闘派色の強いシュトラハビッツ家は、常に異を唱えていたのである。
由緒ある貴族で、秩序と平和維持に努める家。それがシュトラハビッツ家である。クレアの家は、推進派の過激な活動を一刻も早く撲滅するため、徹底的な武力行使に出るべきだと訴えているのだ。それに反対し続けてきたのが、アン・レディなのである。
つまり、今彼女がいなくなって最も得をするのは、クレアの家、シュトラハビッツ家なのだ。
「恐らくシュトラハビッツ家は、優秀な能力を持つクレアさんに命令し、学長を襲撃させた。そして学長を拉致し、アリバイ工作のためシルヴァさん達と行動を共にした」
「そんな⋯⋯⋯、信じられない⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
「私も、できれば信じたくありません。でも私の家は、彼女が犯人だと確信しています」
既にヒイロからは不敵な笑みが消えており、代わりに憂いの表情がそこにあった。対してシルヴァは、驚愕に歪んでいた。
脳裏に思い出される、学長拉致に関するクレアの話。ヒイロの話が事実であったなら、彼女は嘘を吐いていた事になる。
嘘を吐く理由は簡単である。自分が疑われないようにする工作だ。疑われないだけでなく、彼女の吐いた嘘は、アイラを犯人に仕立て上げるための、計画された工作かもしれない。
信じるべきは、アイラか、クレアか?答えが出ないまま、それが頭の中で渦を巻き、彼を益々混乱させていく。
「クレアさんを救いましょう」
「⋯⋯⋯!」
「実際に会って話してみて分かりました。彼女は家の命令に逆らえなかったんだと思います。シュトラハビッツ家からクレアさんを解き放ちましょう」
拉致の実行犯がクレアであったとして、それが彼女自身の意志だったとは思えない。家の考えと命令に逆らえず、仕方なく行動した可能性は十分ある。
拉致がクレアの意思でないならば、彼女を説得する事で、アン・レディを救う事ができるかもしれない。真犯人がシュトラハビッツ家の大人達であるならば、命令されて仕方なく行動を起こした彼女を家から解放する事で、彼女の罪を軽くする事もできるだろう。
「シルヴァさん。クレアさんを救えるのは、貴方と私の二人だけです」
ヒイロの瞳には、クレアを救いたいと願う、純粋な気持ちが表れていた。
初めは、イン家の任務を果たすために、シルヴァやクレアと接触したに過ぎなかった。だが、ここまでの帰還への旅路で、考えが変わったのだろう。気が強く、プライドが高いところもあるが、純粋で仲間思いなクレアの姿を知り、彼女が犯人だと信じられなくなったのかもしれない。
もしそうなら、一緒にクレアを救う事ができるかもしれない。そう考えたシルヴァは、ヒイロを信じ、彼女の瞳を真っ直ぐ見つめ返す。
「わかった。ヒイロ、俺は君を信じる」
「!」
「一緒にクレアを助けよう。学長の捜索には、俺も協力する」
ヒイロを信じ、大切な仲間のため、そして拉致された学長を救うため、シルヴァは彼女への協力を約束した。
彼の言葉に瞳を輝かせ、安心したように微笑むヒイロ。すると彼女は、彼が予想もしていなかった行動に出る。
「ありがとう、シルヴァさん⋯⋯⋯」
「⋯⋯⋯‼」
次の瞬間には、シルヴァの唇は、ヒイロの唇に触れていた。二人の唇が重なり、彼女は彼の体に、自分の体をより一層押し付ける。
ヒイロに唇を奪われ、赤面して困惑するシルヴァ。間髪入れずに、彼女は彼の体の上に跨った。布切れ一枚もない、裸姿の彼女の体が彼の目に映し出される。突然の接吻と彼女の裸体が、彼の熱を上げ、心臓の鼓動を異常に速める。
頬を赤くし、呆然としている彼の目の前で、彼女は彼の腕を手に取って、自分の胸に彼の手を押し付けた。
「シルヴァさん⋯⋯⋯。私、貴方を愛してるんです」
揶揄っているわけでも、冗談を言っているわけでもない。昼間彼を揶揄った彼女と、自分の体を使って誘惑する今の彼女は、雰囲気がまるで違っていた。彼女が放つ空気や様子からは、悪戯などではない本気が見える。彼女が口にした言葉も、彼女の想いが本気であるのだと、そう感じられた。
「本気なのか⋯⋯⋯?でも俺達、出会ってまだ⋯⋯⋯⋯」
「初めて出会ったあの時、私を助けてくれたのはシルヴァさんです。見ず知らずの私のために、あんな大きな魔族の前に出て、私のことを庇ってくれた」
「⋯⋯⋯⋯」
「正義感が強くて、かっこよくて、優しくて⋯⋯⋯⋯。アイラさん達が好きになっちゃうのも当然ですよね。だから私も、貴方に惹かれてしまいました」
シルヴァへの想いを口にし、微笑むヒイロの瞳から、一滴の涙が頬を伝って流れ落ちていく。
「イン家の娘に生まれた私にとって、貴方は眩しくて、素敵です⋯⋯⋯。アイラさん達には申し訳ないですが、この想いは我慢できません⋯⋯⋯⋯!」
流した涙は、告白できた嬉しさと、他に彼を愛する者達を出し抜いた、罪の意識故のもの。彼に対しての愛を胸に、彼女の内に秘めていた想いが溢れ出す。
「シルヴァさん⋯⋯⋯、私を抱いて下さい」
「‼」
そう口にしたヒイロも、シルヴァ同様に緊張しているのが、彼女の胸に当てられた手から伝わる。彼女もまた同様に、心臓の鼓動が早くなり、頬を朱に染めていたのだ。
「君は本当に、俺のことを⋯⋯⋯⋯」
「もちろんです。私の初恋は、シルヴァさんに奪われちゃいましたから」
「⋯⋯⋯俺も、初めてのキスを奪われたよ」
「やった!シルヴァさんのファーストキス、頂いちゃいました!」
「それから⋯⋯⋯。俺、こういうの初めてなんだ⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
「ふふふっ⋯⋯⋯。それじゃあ私が、シルヴァさんの初めて貰っちゃいますね」
シルヴァを誘惑し、楽しそうに微笑んで、ヒイロは彼の唇を再び奪う。重なり合う二人に唇。互いの温もりが、唇を通して伝わっていく。この時の彼は、彼女の温もりに思考が麻痺し、確実に彼女の虜となっていた。
初めて出会った時から、シルヴァもまたヒイロの事を好いていた。とても綺麗な美少女だと、そう思ったのだ。こんな美少女と付き合えたなら、どんなに嬉しいだろうと、そう考えずにはいられなかった。
だから、彼女と話したり、抱き付かれたり、膝枕されたり、頭を撫でられたり、突然キスをされてしまったり⋯⋯⋯⋯。恥ずかしがってしまったが、本当は胸が苦しくなるくらい、嬉しくて仕方がなかった。イン家の人間であり、何かの目的があって、自分達に近付いたとわかっていても、好きな気持ちは変わらなかった。そんな相手に抱いて欲しいと言われて、断る理由は存在しない。
「ヒイロ⋯⋯⋯⋯」
「シルヴァさん⋯⋯⋯⋯。優しくしてくださいね⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
互いに頬を赤くして、二人は互いの愛を確かめ合うように、唇を重ね合い、互いの体を抱き締め合った⋯⋯⋯⋯⋯⋯。