表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クソったれな世界  作者: HMB
1/2

プロローグ


 「止め、止めてくれぇぇぇ!」

「・・・・・・・・・」

グチュッゴキッ

「っえ・・・・・」

ボトッ

「・・・・・・・・・」

今から六年前、暗殺組織に加入していた俺は法で裁けない悪を殺すため仕事に真っ当していたが信じていたはずの組織が一般の市民まで暗殺していると知り

その組織を壊滅させた。

そしてこの能力が危険だと思い

自らの能力を封印した。




------─-----------------

ここは、能力者が集う都市。通称:アジリシア。

能力者は六段階存在し、

無能力者

下位能力者

中位能力者

上位能力者

最上位能力者

完全能力者

が存在している。


「あれ、もうこんな時間だ!」

俺はテレビを消し、残ったカフェオレを一気に飲み干し、玄関のドアを開けた。

「・・・・・・行くか」

あれから俺は警察官をしている。

朝、九時に勤務開始。夕方、六時に勤務終了という時間帯だが結構キツイ。

外回りや、資料の読み通し、雑用等色々な事をやらされる。



「ハァ、やっと終わった・・・・・・」

仕事も終わり薄暗くなった夜道を大きいため息をを吐きながらトボトボ歩いていく。

すると目の前に居酒屋が立っているのを見つけた。

俺は「行ってみようかな?」という好奇心でそのまま店に入っていった。

「いらっしゃーい!カウンター席へどうぞ!」

俺はカウンターへ座り、メニュー表を見る。

「じゃあ、とりあえずコーラと枝豆と唐揚げください!」

「はい!コーラと枝豆と唐揚げですね?」

カウンター越しには可愛らしい女の子が立っていた。

「はい・・・・・」

「お兄さんはお酒呑めないんですか?」

「え、ああ、まあ・・・・・ね」

「私と一緒ですね!」

「君もお酒呑めないのかい?」

「私まだ、十八なので・・・・・・・」

「あー、アルバイトか!」

「はい!」

などと他愛もない話をしていた。

そしてほんの数分でコーラと唐揚げが出てきた。

コーラは瓶の容器に入っていて中でシュワシュワ音をならし唐揚げは皿に盛ってあるのにジュウジュウと音をたてている。

「(めっちゃ旨そうやな)」

俺は一言「いただきます」と言うと唐揚げにかぶりついた。

外はかりっと香ばしく、中はジュワァッと肉汁が染み出してくる。

俺は空かさずコーラで流し込んだ。

喉で心地よい炭酸が弾けていく。

「(旨いなぁ・・・・・・・)」

そしてそのまま唐揚げとコーラの連鎖を繰り返した。

唐揚げを全て食べ終わり、満足していると後ろから大きい声が響いた。

「おい!どうなってんだ!?この店はよぉ!ビールと唐揚げを注文したのに来ねえじゃねぇか!!」

後ろを見るとそこには店員を睨んでいるヤクザっぽい奴等が四人いる。

「はい!ただいまお持ちします!」

さっきの女の子はそう言って唐揚げとビールを運んで行った。

「おせぇよ!全くよぉ!あれ?よく見たら君、可愛いじゃん。俺達と一緒に呑もうぜ!」

「すいません、仕事があるので・・・・・・」

「良いじゃん、どうせやること無いんだろ?」

ヤクザの一人が女の子の腕を掴んだ。

「は、離してください!」

「良いじゃねぇか!お客様は神様じゃねえのか!?」

「それは店側の信条であってお前らみたいな奴が使って良い言葉じゃないんだよ」

「あァ!?」

「(やべっ、つい言葉が出ちまった・・・・・・)」

俺は恐る恐る振り返る。

そこには俺を睨んでいるヤクザが四人と俺に救いを求めている女の子が一人見ていた。

「何だと?もういっぺん言ってみろや!」

「だから、お前が言った言葉は店側の信条でお前の好き勝手するための言葉じゃないっつってんだよ!(もうどうにでもなれ!)」

「おもしれぇ!俺ら上位能力者に楯突こうってのか?」

「(コイツら全員上位能力者かよ・・・・・メンドクセッ!)」

ヤクザたちが立ち上がる。

「ここじゃ何だ、表に出よう・・・・・・」

「分かってんじゃねぇか!」

とりあえずヤクザ達を路地裏へ誘導し、「すいません、勘定は後で払いますんで・・・・」と言って俺は会釈しながら店を出ていった。

「ここだったら誰にも気づかれないか・・・・・・」

俺は俺を睨んでいるヤクザ達を見回す。

ヤクザがいきなり「謝るなら今のうちだぞ?」と言ってきた。

「(いや、フラグ立てるなよ・・・・・)」

そう思いながら「そんな気はさらさら無い」と答える。

そう言った瞬間ヤクザ達が俺に襲いかかってきた。

一人目のヤクザが手から炎を出す。

「食らえ!俺の炎を!」

俺は素早く懐に入り、腹パンして顎にアッパーをかました。

一人目のヤクザが崩れさると同時に二人目のヤクザが背後に回って襲いかかってきた。

右手に氷を纏わせて殴りかかってくる。

俺は拳をギリギリで避け、目潰しを食らわせた。

「あがぁっ!・・・・・・・・」

二人目も倒れる。

三人目は上から刀を振り下ろして攻撃してきた。

とりあえず後ろに下がり攻撃を避け、ヤクザが着地したと同時に後ろから金的を蹴りあげた。

「あぐぅぅぅ・・・・・・・・」

そのまま三人目のヤクザが倒れる。

「あとは・・・・・・・」

俺は四人目の方を見た。

「良かったね、これが殺し合いだったら間違いなく死んでたよ?」

そう言って腰を抜かしているヤクザの顎を蹴りあげ吹っ飛んだところでそのまま横の壁に蹴り飛ばした。

「これでいっかな・・・・・・・」

そう思った瞬間、カランカランと音が聞こえた。

「(この音は・・・・・まさか!?)」

近くには缶のような容器から煙が噴き出している。

「催眠弾!?なぜ・・・・・・」

俺は二人の影を見つめながらそのまま意識を失っていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ