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転生者だったら、どう生きたいですか?  作者: カネダ・ルガ・タカミツ
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魔術指南書

屋敷に火を放ち、先生のところで隠匿の身になる。渡された1冊の本「魔術指南書」と書かれた本を読むことになる。

一冊の本には「魔術指南書」と書かれていた。魔術は回復術などで目にしたことがあるが、それ以外は全くわからないものだった。

先生が屋敷の件を何とかしている間に私は指南書を読み魔術について知ることになる。


魔術の三大要素は「マナ」と「思念」と「術式」によって構成される。

「マナ」とは空気中に含まれる魔術の源で、いたるところに存在しているらしく、「マナ」の濃いところには政治的要所。病院などの福祉施設や魔術研究室になったりするらしい。検出方法としては、思念と術式で構成された植木鉢に一粒の種を撒き発芽状態で知ることが出来るという。「マナ」の濃いところでは1日で発芽し薄いところでは3日以上かかる。中には検知できる者もおり、それを生業としているものもいるとか。

「思念」とは魔術発動に必要となる鍵で、思ったり文章にしたりと魔術の強弱にも関わるもので欠かせないものらしい。

発動の際は、思うより言葉にし、文章にすればより強力になり、組み合わせることで、更に強化できるという。文章は術式に加えることで手間はかかるものの、一度組み込めば強力な魔術になるという。

「術式」とは使用する魔術の土台となるもので、花や草などと動物の部位を生贄とし円とその中に書かれた五芒星に備えることで一つの術式になるという。そのままだと設置に手間が掛かりすぎるため、草花と生贄を煮込み抽出し、円と五芒星の描かれてた瓶や紙などに移し簡略化出来るが、用意に手間と効力が多少薄まるという。

以上の三大要素によって構成されていると指南書に書いてあった。

魔術を取り扱うに当たっては、魔術師協会が管理の元にしており等級によって、役目などが変わるのだ。

1から5級の5段階制であり、以下に記述されてあった。

5級は魔術師見習いで信仰から魔術を知る人から多岐にわたる。

4級は魔術師協会からの依頼をこなすことができるレベル。

3級は弟子を取ることができる。魔術師協会以外からも依頼を受けることができる。

2級は魔術師協会内の事務や3級以下の指導管理を行う。

1級は国家魔術師になることができる。魔術師協会の決定権を持ち各国に1人いる。数は少ない。

といったところだ。なので厳密な階級制ではなく名乗り周りが納得すれば等級が充てがわられるのだ。

指南書で魔術を理解した私は5級魔術師となると思う。

魔術師の職業には主として回復術などの医療行為を行う者である事が多いが、他にも職業があるという。

今から30年前に私の住んでいる国と隣国にある共和国と帝国の間に1000年近い戦争があり、30年前に魔術師協会が立会い休戦協定が結ばれた。これ以降各国の民衆は、魔術師協会に対して信仰に近い敬意と憧れの的になる。休戦直後は、会員になりたいものも多くいたが、魔術師には適性があり、信仰心で比例して強くなるものではなく、花や草、動物の解体術に至るまで、専門の知識が無いと極める事ができず、信仰のみの会員が過半数である。

国家魔術師というのが様々な国に1人いて、国家運営の相談役として活躍している。1級魔術師しかなれずその数も少ない。

実質魔術協会を運営しているのは2級魔術師で協会の管理や各所にある魔術師協会院の依頼作成や交付など事務管理をしている者が多い。

各所魔術師協会院の長である院長は3級魔術師以上で構成され、管理されている地域の陳情や依頼をまとめ、協会本部に申請し交付された依頼を、各会員の4級魔術師以上のものが受けるという。

禁止事項として、

・魔術師としての軍事介入

・死者を下ろす降霊術

・若返りや不死身の研究

軍事介入は魔術師協会が政治的に中立の立場であることが30年前の休戦の際、取り決められたものである。

降霊術や若返り不死身の研究に関しては人体を生贄にする必要があることが、はるか昔に発見研究され、倫理的に危険であると、取り決められている。

以上の禁止事項など魔術師の犯罪などを抑制するため、魔術師執行官という職業がある。2級魔術師を筆頭に実力派の3級魔術師が中心に構成されており、各国の衛兵隊と別に魔術師の犯罪捜査権があり、国境を超えての捜査が可能な組織がある。

多分先生のやっていることは、禁止事項に当てはまることであろうと思われるので、どうにかして研究しているようだ。

指南書の記述によると、4級魔術師になると老化の速度が10分の1になるという。

仕組みとしては、魔術に構成される「マナ」が魔術の行使によって体内で作用し、老化が抑えられるというものだ。

先生は定かではないが多分60歳の様相をしているが、多分600歳前後と思われる。初めて会った時から見た目が変わらないのも、魔術の影響下ではないかと思われる。

そんな感じで数日間指南書に向き合いながら、読み終えた頃先生が、声をかけてくれた。

「大体理解できたかい?」

私は首を縦にふると、先生はこう話した。

「屋敷の件はもう追うものもいない。キミは晴れて自由の身だ。しかし隠匿の際キミと私で契約をしたじゃないか。次はキミの番だ。まずは練習がてら魔術の練習に行こう。」

と先生は、私を連れ地下室を出ることになる。

外は快晴で中庭には数人の子供たちが遊んでいた。

「最近は内戦はあるも、平和になって孤児たちも少なくなってきた。実験材料が足りないんだよ。これ以上孤児たちが減れば、魔術執行官に怪しまれる。数回捜査に来たが、そろそろ限界が来ている。」

「キミが見たとおり先生は、若返りと不死身の研究をしている。研究材料となる生贄が足りない無いのだ。」

「だから私は家賃として、キミに生贄の確保をお願いしたい。そのかわり衣食住と先生の魔術をキミに捧げよう。」

居場所のない私にとってこの上ない条件だった。

その後また地下室に戻ると、先生は私の前世の記憶を取り戻す手伝いをしてくれた。

私と同じ年だった屋敷の執事見習いの首塚があった。

「キミは証拠を残さないのが得意だね。これを見つけるのにどれだけ苦労したか。一応再生魔術でやけどは無くなっているが、中身が綺麗だといいが。」

すると先生は首塚の鼻のあたりに棒のようなものを突き刺し、ぐりぐりと探り始めた。

良しと先生が言うと鼻から少しづつ脳みそが出てきた。

「こんなもんか」と数センチほど取り出した脳みそと数種の草花を五芒星に並べた。中央に座るように言われ座ると先生が話す。

「今からキミの前世を取り戻してみようと思う。キミには少し大変な思いをしてもらうが、これもキミの使命のためだ。頑張ってくれ。」

そう言うと視界がモヤがかってきた。

前世の記憶が蘇ってくる。西暦2010年代の日本に私はいた。

今回はこの世界での魔術の設定を書いてみました。主人公がいる世界の根源となるものなので、ちょっと難しく書いた気がします。あと誤字脱字があったらコメントでよろしくおねがいします。

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