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1 神崎沙紀の場合
どうもエリ美です!
続けて、二話目です!それでは~
「沙紀~!あの噂どう思う?」同級生で幼なじみの有希子が聞いてきた。沙紀は将来警察志望の中学二年生だ。
「うーん。少し気になったけど…。噂だしね。信憑性は薄いんじゃない?今はもう気になんないかな。」
ともったいぶって返すと有希子からからかいを含んだ目線が送られてきた。
「もーう!沙希ったら気になって仕方がないクセにー!」「っ!」
反論しようとしたとき3時間目を告げるチャイムが鳴り響いた。
図星である。好きな国語の授業も頭に入らない位には気になっている。
沙希はその日中どうしたら現場に行けるのかを考えていた。沙希の父親は海上自衛隊に所属しているからめったに顔を見れない。母親は刑事をやっていて不規則な生活を送っている。昨日、夕食中に
「あのさー、研修があるから明日から数日間留守にするんだけどいいよね?」
と言っていたのでここ数日間は空いている。明日から冬休みも始まるし部活はない。沙希は商店街の噂を検証することを決めた。