クラスは別々登場は減る
入学式が終わり、それぞれのクラスへ向かっていく生徒達。俺らも移動しないとな
「じゃあなお前ら。また後で?」と声をかける
「おう。寮の部屋は近くだしな。一緒に帰ろうぜ」と秋人
「あ、俺は遠かったから別だわ」と和光
「俺も」「あ、俺もだバタ男が近い」
むむ、涼太と直也もか
「秋人かぁ……モカさん呼んだら来てくれんかな」
「なんで残念そうにしたあとその発想になったのか聞きたいわ」
うるせぇ秋人のくせして
と、ここで久々に未来予測が
モカさんを呼んでこれから毎日相部屋←
ハクアちゃんと相部屋
モカさんとハクアちゃんと三人部屋
一人部屋で孤独に過ごす
いや、三人部屋一択でござるよ
◇◆◇◆◇◆
バタ男達とわかれたあと、俺は魔法剣士クラスへ向った。見事に他の4人は逆方向に向かってったから、孤独感はんぱねぇ!
べ、別に悲しくなんてないんだからねっ!?
おぇぇぇ。男のツンデレ誰得
とかやってる間にクラスに到着。入ってみると、視線が集まった。おぉう、怖
知らない人の視線が集まるとやっぱ緊張する……コミュ障?俺は重症じゃないけど、知らん人と喋る時力入っちゃったりするし、頭痛くなってくるのはあるな
入口で止まっていると、後ろから声をかけられた
「そこにいられると邪魔のだけれど」
「あ、すいません。すぐどきます」
そう言って振り返ると、そこには新入生代表のマリー・サンソンが立っていた
こいつも魔法剣士クラスか。騎士か剣士クラスに行くと思ったが、まぁそうだよな。魔法使えたら魔法剣士くるよな
俺が入口から避けると、マリー・サンソンは何も言わずに一番後ろの窓際の席に向かっていった
……そこ、狙ってたんだけどなぁ
仕方なく窓際、ではなく廊下側一番後ろの席をげっとしに行く。問題なくげっと
喋る人もおらず、ぼーっと時間が過ぎるのを待つ。ラノベでもあれば読んで待ってるんだけどな
それからもただただぼーっとしている。これまで色々な人が入ってきた。エルフっぽい人、獣耳の人、普通の人、竜人、羽が生えた人のような比較的色々な作品に出てくる人種がやっぱり多い
巨人族とかゴブリンもいたりする。ゴブリン、敵じゃないのね
と思って後々聞いてみたところ、悪鬼族という種族らしい
モンスターのゴブリンと一緒にしないでくれと言われた。知らないとはいえ悪い事をしたと反省している
時間は過ぎていき、体感で20分くらい待っていた気がする。教室にモカさんが入ってきた
「諸君。ワタシがこれからこの教室の担任だ。ギルドマスターも兼業しているので実技の時間の数時間しか来られないが、その中で諸君らがステップアップできるように努力しよう」
教壇に立つと、そう自己紹介していた
少し身長低いけど、気にならないくらい様になっている。流石、上に立つ者は違うんだな
「さて、早速だが実技、というより適性検査のようなものをしようと思う。全員、第5武道場へ移動だ」
だ、第5武道場?どこそこ……
「………わからない者はワタシに着いてくるように……わかる者は先に行ってよし」
モカさんがこっち見てやれやれ、みたいな顔した!
くっ、でも感じ…おっと、やめとこ
◇◆◇◆◇◆
第5武道場は割と近くにあった。クラスにいずれかの武道場が近くにあるようだ。つまり1クラスに1武道場な、なんて豪勢な…
「えー、これからやってもらうのは、ランニングと手合せ、魔力測定と実際の魔法の使用だな。では、ランニング10分、はじめっ!」
全員揃ってすぐ、ランニングがスタート。これならまだ……と思っていた時期が僕にもありました
「はっ、や!」
皆スタートと同時に全力ダッシュ。獣耳の人達がぐんぐん加速していく。このままでは周回遅れだ
その近くにいるのがエルフっぽい人達と羽が生えた人達。ここからあとは似たり寄ったりだ
俺は出遅れて最後尾だったりする。いや、ランニングって全力ダッシュの事じゃないですよね?
俺の中では6割キープなんですが……
「どうした。気分が悪いか?」
モカさんが最後尾を走りつつ、悩んでいる俺に追走してきた
「いえ、ランニングってこんな全力ダッシュだったかな、と思いまして」
と言うと、モカさんは苦笑いになり
「いや、本当は貴殿くらいの速度でいいのだが、やけに張り切っていてな。一体どうしたのやら……」
その理由、俺わかった。だってめっちゃ視線感じるもの。モカさんの記憶に残りたいのね……最上位冒険者って、そこまで人気なのか
「まぁ、貴殿はそのペースを維持するといい。次の手合せ、貴殿がどのくらい出来るのか少し期待しているんだ。なのに体力が尽きましたなどと言われては残念だ」
ニヤッと笑って少しずつ前の人へ声をかけていくモカさん
これは、この後がハードワークだぜぇ。予測を使うまでもなく分かった
さて、10分走り終わったわけだが…みんなバテた
そうだよな。いくら獣みたいでも無尽蔵の体力って訳じゃないもんな。全力なら当然の事だったわ
そんな中、チラッと俺は目を向ける
俺と同じくらいで走っていたマリー・サンソン。彼女は、まぁ見た目からして見せつける、とかはしなさそうだもんな。お堅い性格っぽいからな
「何かしら?」
げ、バレた
「いや、別に?」
「……そう。私は聞きたいことがあるのだけれど」
絡まれた。え、なんかしたか?
「な、なんすか」
「貴方は他の皆について行こうとしなかったわね。何故かしら」
むー、誤魔化しても気づかれそうだし、ここは正直に言っとこう
「いや、ここで体力使ってたら手合せとかどうするんすか。動けなきゃ本末転倒ってやつですよ。ランニングはアップで、検査はこれからだってのに」
そう、誰もランニングは検査なんて言ってない。だから頑張っても意味などない
てか、むしろマイナスだろう
「試験で見なかった顔だから気になってしまったのだけれど、コネか何かで入った坊ちゃんかと思ったらそうでも無さそう。現状よく分からない人という認識だったのを、少なくとも馬鹿ではないという認識に変えるわ」
うわぁ、ナチュラルに周りをディスっていくぅ
これにはみんなも怒り心頭かぁ。と思ったけど、気まずそうな顔をして俯いた。まぁ実際そうだったもんね……しょうがないかも
「それは、喜べばいいのかな」
「それは自分で判断して」
知ってた
「はいはい、元気が有り余っている2人から手合せをしよう。どちらからやりたいか、希望はあるかな」
モカさんが話に入ってきてくれた。よかったぁ喋らない人と話すのってやっぱ無理だわ…
「では、私からでいいかしら?」
マリー・サンソンがそう言ったので、甘えることにした
「どうぞどうぞ。俺は疲れてるんで」
「そう。では遠慮なく」
さて、新入生代表は実際強いのかしらん?
◇◆◇◆◇◆
「貴殿からか。確か新入生代表の…」
「マリー・サンソンと申します。最上位冒険者からご指導いただけると聞き、このクラスに入りました。今まで担任は断られていたのに何故今?という疑問がありますが、置いておきます。まずは、このお手合せで貴方様の実力、拝見させていただきます」
今まで断ってたのに……俺のせいじゃん
なんか悪いな……いや、ここは甘えとこう。モカさんを超えるためだ
「ふむ、そうだな。そういった質問はまたの機会にしよう。さて、マリー殿。魔法は無し、剣技だけでの手合せだ。武器はこの木刀を使う。何時でも打ち込んできてくれて構わんぞ」
モカさんは剣も抜かずにそう言った
「……参ります」
マリー・サンソン (以下マリー) が駆け出した
居合のような形でモカさんに剣を振り抜く
が、後ろに跳んで避けられた。しかし、マリーが前に踏み出したことにより距離は詰まる
「はぁっ!」
気合いとともに振り抜かれた剣を、今度は左に跳んで躱す
「避けて、ばかりですかっ!?」
マリーが苛立ちを隠さずにそう言った
「まずは太刀筋とスピードを見る。次に……」
モカさんは剣をくぐり抜けて、マリーの懐に入り、右足で蹴りを入れる
「っ!」
マリーは間一髪といった感じで避けることに成功していた
「反射速度と、回避技術、そして」
モカさんの が遂に剣に手をかけた
「受け方」
そこからはマリーは受けるので精一杯のようだった
マリーは苦悶の表情で、しかしモカさんの剣を続けた
上から右から下からと次々に剣が迫る
そして、それは終わりを迎えた
「なっ!?」
モカさんが素早く後ろに回って首に剣を突きつけたのだ
「ふむ。受けに集中するあまり、ワタシを目で追えていなかったな。しかし、いい腕をしている。貴殿は強くなるだろう」
剣をしまいながらそう言うモカさん
その後ろで悔しそうな顔をするマリー。なんか抱えてんのかな。俺にはわからないが
「ありがとう、ございました」
マリーがお礼を言って、武道場の隅の方に座り込んだ。声をかけようかと思ったが、次は俺の番だったことを思い出した。後々声をかけよう
やっと戦闘描写に入れましたよ……短いけど
戦闘描写は苦手です(´・ ・`)
さて、お次は主人公の戦いになりまする
投稿は、明日になると思われ