マグナでも学生時代を送るようです
考え無しに投稿してくぜぃ!
明日は投稿ないかも。今のところ投稿予定ではいます
さて、絡まれる未来は分かっているので穏便に済ませておきたいところ
5人で小さく輪を作るように歩いていく
よ、よし。受付までは何事も無く来れたぜ……
「冒険者ギルドへようこそ。ご依頼ですか?」
爽やか営業スマイル(多分)で微笑む受付嬢の対応はやっぱ秋人に投げた。無理、説明出来る自信ない
「「「「まぁ、相沢なら!」」」」
「無茶振りすぎんよお前ら」
ふぁいとー
そんじゃ受付嬢と秋人の会話を今から纏めておこう
「あー、登録をお願いしたいんですが、5人とも」
「あ、そうでしたか。それではこの紙に必要事項を記入して頂いて……あ、字は書けますか?代筆が必要でしたら料金が発生してしまいますが」
「お願いします」
そういえば言葉はわかるのは神様のおかげっぽい。ありがてぇ。通じてたから良かったけど
「かしこまりました。ではまずお名前を」
「秋人、直也、和光、涼太、拓海。この5名です」
「………はい。強制では無いんですけれども、使える魔法やスキルなどございましたら教えていただけるとありがたいです」
「あー、涼太と直也が武術。拓海が剣術ですね」
「ありがとうございます。こちらの5人でパーティは組まれますか?」
「あ、お願いしま…「いや、パーティはいいです。必要になったら申請しに来た方がいいですか?」…おーい和光…」
「え、そうですね。不謹慎ですが、パーティで欠員が出たりした際に確認しやすいですから。まぁ、それでも申請せずにいる人もいますよ」
「分かりました。じゃ、あと任せた」
「はぁ、分かったよ」
「えー、後は説明と軽い試験ですが、お時間無ければ後日ということも可能ですがどうされますか?」
「どうする?」
「めんどいし、今聞いとこ」
「はい、では説明させていただきます。まず冒険者の仕事ですね。下級の頃は下水道の掃除や探し物。弱い魔物の討伐依頼も稀にきます。ある程度の強さと認められた場合は魔物討伐の方が多くなりますね。命をかける分収入も上がりますから」
「階級は上から、最上位、上位、中位、下位、最下位となります。殆どの方は中位で止まってしまい、才能のある人が上位に。その中でも特別な功績を残した人が最上位になります。今のところ最上位は100人で、約半数が亡くなられている方です。上位は約2000人ですね。あ、結構多いとお思いかも知れませんが、冒険者全体は何千万人も登録されてるんですよ?」
「あ、っと。次は、ちょっとしたルールを説明させていただきます。まず、ギルド内での武器の抜刀等のいわゆる戦闘行為などは罰金及び冒険者身分永久剥奪です。ここまでしないと止められないなんて、残念で仕方ありません…あ、すいません!独り言です。次に依頼の破棄や依頼の取り下げなどですが、依頼料の4割をギルドに支払っていただきますので覚えておいてください。魔物の解体は右奥。依頼報告は左側の受付でお願いします。以上で説明を終えさせていただきますが、なにかご不明な点は御座いますか?」
「大丈夫です」
「はい、ではここに自分の血を一滴垂らして下さいね。こちらが冒険者カードになりますので無くさないようお願いします。再発行は金貨1枚です」
「分かりました。あ、代筆の料金はおいくらですか?」
「1人鉄貨8枚ですね」
「了解です……じゃあこれで」
「はい、ありがとうございます。では試験のほうに移りますので……」
ここで、会話が途切れる。まぁ、アレだ。厄介者が入ってきよったんだよ
冒険者ギルドの扉を蹴破るように開けて入ってきたのはマッチョだ。ムッキムキので怖い顔の
ギルド内の視線がマッチョに向いたあと、酒場のようなところにいたパーティが愚痴るように呟いているのが俺達に聞こえてきた
「ちっ、またゴルバかよ……」
「あいつ、中位に上がって調子乗ってんだよなぁ。自分は大して強くもねぇのに」
「前回の長殺しもパーティのメンバーが強かったから出来たって噂だぜ?」
「何なんだあいつ…もう別の街に行ってくんねぇかな。最近では初心者狩りなんてのも噂されてるぜ」
「おい、さっき登録してたヤツいただろ。ヤバイかもな…」
「ま、分かんねぇが関わんねぇほうがいいのは確かだ」
全部聞こえてるんだよなぁ。と、ぼやいても仕方ない
「どうする」
と質問すると
「取り敢えず見守っとく」
「逃げるか?」
「初心者狩りねぇ、返り討ちにして貰うもんもらったり?w」
「やってる事変わんねぇw」
なんて馬鹿みたいな話になった。高校生だからね。しょうがないね! 遊んでる場合じゃないけど
ゴルバと呼ばれた男が左側の報告受付に向かっていったのを見て、いたらこっちに顔を向けてきた。はい、絡まれるお時間ですわ…はぁ
「んだテメェら。人の顔ジロジロ見やがってよぉ、ぶち殺すぞ?」
先頭にいた俺に顔を近づけて凄むゴルバ。おっさんの顔みても嬉しかねぇよ!離れろや!
という心の声を押し殺して
「い、いえ別に。音がしたので振り返っただけで、そこにあなたがいただけですよ?」
と返す。意味無い弁明とわかっていてもな、どうにもならないんだよなぁ
「あぁ?…テメェらよく見たら知らねぇ顔だな。登録したばっかの奴等か?」
「……だとしたら何です?」
和光が隣に並んでそういった。ナイスヘルプ!
「いや何、試験は受けたのかと思って、なぁ?」
「今からやる予定でしたが?」
受付嬢さんが会話に入ってきてくれた。仲裁かな?だといいなぁ。しかし
「へぇ。その試験監督は、俺がやろう。この中位冒険者のゴルバがなぁ!」
とか抜かしよる。何なんだこいつは……
「試験監督の規定は中位以上の冒険者で一定の功績を持つ前衛、だったよなぁ?」
「えぇ、そうですね」
「なら俺でもいいわけだ?」
受付嬢さんが困った様子になる。この分だとこいつに試験監督をされそうだ。それは、かなり面倒かもしれない。そう思っていた時、また厄介事の種の代名詞みたいな人物が乱入してきた
「その方々の試験監督は、ワタシがやる。オマエは引っ込むんだ」
そこには金髪ツインテールで軍服(のような服)を着た少女が立っていた
「あぁん?……ギルドマスター、だと?」
今こいつなんつった?ギルマス?この可愛らしい子が?
「貴君達。あまり変なことを考えていると、首が落ちるぞ?」
か、勘が鋭すぎる!?
「さて、ゴルバ。さっきも言った通りこの方々はワタシが面倒を見ることにした。よってオマエの出る幕はない」
話が急展開過ぎて何が何だか。他の4人も分かってないなこれは
「ちっ、わーったよ」
そう言ってゴルバは報告窓口へと向かっていった
ギルドマスターが、その背中に語りかける
「もしこの方々に何かあれば、ワタシが黙ってないと皆に伝えておいてくれ」
その声は、普通に話しているようだが、威圧感があった。こ、これが殺気!?
まぁ、よく分かんないんだけどね。武人でもないし!
「ふぅ。さて、次は貴君達だ。着いてきたまえ」
ギルドマスターはそう言うと二階へ向かって行った
俺達は無言でついて行くほかなかった。状況が分からなすぎる
◇◆◇◆◇◆
「まぁ座ってくれ。リィン、お茶を」
「はい」
俺達は執務室と書かれた部屋に案内され、ソファに座っている
「ワタシはこの冒険者ギルドのマスターのモカという。さて、貴君達は旅行者であると伺ったが、相違ないか?」
こういうのは秋人に任せる。疲れそう
「また俺かい……」
秋人は「間違いありません」と答えた
「ふむ。では、こちらの世界にはいつ」
「体感では数時間前くらいです。正確な時間はちょっと」
「そうか。いやなに、これまで旅行者が来る時は何か事件が起こってからだったのだ。今回は安全な時に、しかも5人も会えるとは。珍しいと思ってな」
「そ、そうですか。そのへんはよく分からないですね。俺達も」
「まぁそうだろうな」
ここでリィンと呼ばれた女性がお茶を出してくれた
一応飲まないでおこう。なんか、嫌な予感がする。たまに当たるんだよなぁ俺の勘
お茶を飲んで眠る←
お茶を飲まずに眠らないでいる
お茶をこぼす
誰かにあげる
よし、秋人にあげよう。ん?秋人の事嫌いなのかって?ソンナワケナイジャナイカー(棒)
薬入ってるとか他の4人に伝える手段はないわけで…
「秋人。俺喉乾いてねぇしやる。喋ってて喉乾いたら?」
「おぉ、貰うわ」
そのやり取りにモカさんが目を細める
あんたの手には乗らん!一人でどうにか切り抜けれるかなぁ無理かも……
「それで、ギルドマスターさん。俺達に何のようで?」
「ん?あぁ、試験監督の事だな。ワタシはこれでも最上位冒険者だ。旅行者の貴君らに最低限の技術を身につけてもらおうと思っていた。ワタシの学園でな」
まさかの学園編、突入かも。早いしダルい
「学校かぁ、ダルイ」
「それなぁ。楽しい事あればいいどね」
和光と直也がそう言うと、モカさんがニヤリと笑う
「おや?貴君達の年齢であれば女子に興味があるのではないか?ワタシの学園は半数以上が女子だ。腕も立つ。可愛い者や綺麗な者もいるぞ?」
「獣人なども?」と秋人
「無論だ」
「エ、エルフも?」と直也
「居るとも」
「白髪赤眼は!?」と俺。重要なことだ
「白髪赤眼……あぁ、ヘンリー達のパーティは面識があったのだったな?あの子達はワタシの学園の生徒だよ」
な、なにィ!?ということはハクアちゃんの制服姿が見れるというのかァ!?
と、一人興奮していると、隣からバタリ、という音が聞こえた。横を見ると、秋人が寝ていた。ほかの3人もだ
「薬が効いたか」
モカさんが笑みを消した顔でそういった
「さて、君はこうなることを事前に察知していたようだが、それが君の能力かな?」
核心を突いてきやがる。一応隠しておきたいんだがなぁ。多分秋人もそう思ってギルドに報告しなかったんだろうし
「さぁ、どうでしょう。それより危害を加える気は無いようですが、そこは安心して良いので?」
「…まぁいい。質問の答えだが、そのあたりは信用してもらいたい。我々は罪無きものは裁かない」
「そうですか。それで?要求は?学園の入学は俺達の拘束のかわりでしょう?」
「ほぅ」とモカさんが笑う
「そこまで分かっていて逃げなかったか」
「逃げてなんになるんすか。この世界では今のところ居場所は無いんすよ?」
「そうだな。そして、学園は一時であればその居場所となれる。貴君達にも悪い話ではあるまい?」
「拘束の理由は危険因子の管理ってとこですかね。それと非常時の戦力」
「ふむ。確かにそういう思惑もある。しかし、ワタシは貴君らにはこの世界の住民と婚姻を結んでほしいのだ。今後のためになる」
「へぁ?」
驚きすぎて変な声出たぜ。何言ってんのこの娘
「む?どうした?」
「い、いえ、なんでも」
この人、本気と書いてマジと読む顔してるぜ…
よく見るとこの人めっちゃ可愛いな。某ゲームに出てきて最近ハマってたキャラにそっくりだ。よーし…
「そうか。して、返答はどうする?答えによっては……分かるな?」
腰の鞘に手を当ててそう聞くモカに、俺は聞きたいことを聞いた
「それって、重婚でもいいんすか!?」
モカさんはキョトン、とした顔になった
そして、笑い出した
「はははっ、ははははは!」
そ、そんな笑わなくていいじゃんか!男のロマンだよ!ハーレムは!
「はぁ〜久々にこんなに笑わせてもらったよ。すまないね。さて。返答だが、イエスだよ。本人達がよければ、だがね」
俺はガッツポーズをした。これで努力すれば夢が…夢が叶う…っ! かも。無理かも
「よし。多分他の奴らも似たような思考してるので、学園に入学、大丈夫です」
勝手に決めちゃったけど、多分大丈夫。基本俺らは方向が違うくらいで思考は割と似てるし
「いい返事が聞けてワタシも嬉しいよ。では、そうだな。ちょうど明日入学式がある。新入生として勉学と技術の向上に務めてくれ。そして卒業試験として、ワタシが試験監督で、中位の試験を受けられるようにしよう」
微笑みながら書類をこちらに渡してくるモカさんに、俺はもう一つ、条件を付けた。ぶっちゃけやってみたかったってのと、普通に可愛い娘は囲いたいじゃん?
え?クズの発想?なんとでも言いやがれ!(やけくそ)
ということで
「その試験でもし俺がモカさんに勝ったら私が貴女を貰います」
と宣言してやった。やってみて思った
これくっそ恥ずかしくて死にそう!……でも
モカさんは不敵に笑うと「やって見るがいい。期待、している」と言って後ろを向いてしまった。その頬は紅く染まっていた
……可愛すぎか。さぁて、楽しくなってきたぜぇ!
ハクアちゃんとモカさん待ってろ!絶対引き込むからな!
まぁ、取り敢えずこいつら起こそ
〜その後のモカさん〜
顔が、いや全身が熱い。理由は分かりきっている
あのプロポーズもどきだ。確か、タクミだったか
あんなに真っ直ぐ向かってきた男は果たしていつぶりだろう。ワタシはこういうのは慣れていないのだ
まだ顔が赤い……これから学園で会うというのに、このままではダメだ!
頭を振ってリセットしようとするが無理そうだった
「ふぅ…」
書類を片付けてリィンに紅茶を頼む
少しでもリラックスしたい
「どうしたんですかマスター。風邪ですか?」
どうやら相当やられていたらしく、リィンに心配されてしまった
「いや、そうではないんだ」
「あ、もしかしてさっきの告白ですかぁ?」
っ!? 思わず紅茶が喉に詰まって吹きそうになってしまった
「っはぁ!……分かるか?」
「そりゃもう。何年の付き合いだと思ってるんですか。色恋な慣れていないのも、あぁいう真っ直ぐな少年が好みなのも、ね?」
うぅ〜やっぱりリィンにはかないそうにない
「……ワタシに勝ってくれるだろうか、彼は」
「それは彼と、マスターの努力次第じゃないかしら?」
そうか、と呟き。紅茶を飲み干す
「よし!」
気合を入れ直した。もう大丈夫だ。上手くやれる気がする
「ふふっ。頑張ってね、親友」
「お前にも春が来るといいな?」
「あぁー!そういう事言うのはこのくちぃ!?」
逃げ回るワタシと追いかけるリィン。これでいつも通りだ。後はワタシが頑張る番という事だ