表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界では何がしたい  作者: リア友
これからの事的な
13/31

要塞都市ダイモン


〜夜の森〜


秋人 「和光、テントと布団は何人分ある?」


和光 「2,3人用が3つと4人用が1つ。布団は全員分と予備1個」


直也 「寝袋じゃないのかよ」


和光 「無かったんだよ!うるさいなぁお前は」


俺 「魔物って食えるのかな?」


モカ 「あの辺の牛型の魔物であるカーウは美味い。取ってこようか?」


俺 「俺も行くよ」


モカ 「そ、そうか!手順を教えるから血抜きまで覚えてみるか?」


俺 「ありがと。解体も教えてくれると助かる。ブロックにしたら暦さんに渡せばいいから」


暦さんとは、女子生徒の名前だ

あの、和光といい仲の人


直也 「テント、割り振りどうする?」


涼太 「俺はマールと一緒のとこね」


俺 「俺はモカと入れといて」


ハクア 「私も…拓にぃの…とこ」


俺 「それなら。涼太、マール。秋人、直也。和光、暦さん。俺、モカ、ハクア、杏子さんだな。おっとぉ、ひとグループだけホモホモしーなぁw」


秋人・直也 「うっせぇ!」


俺 「肉とってきまーすw」


とまぁ、サバイバル生活1日目はあまり困ることは無かった。元から準備してたしね


準備が終わったら飯を食って寝る。見張りはテント順でやる。モカとハクアとマールは経験者なので別ルーチンで、1人は居るようにした

経験者が居ないと、何かあった時テンパるからな


〜夜、テント内〜


「タクミ。そっちの布団に入ってもいいだろうか…?」


モカがそんなことを言ってきた。ヤバイ、少し照れてるのがほんと可愛い。こんな娘が慕ってくれてるだけ恵まれてるよなぁこの世界での俺


「えっ、と。いいけど、どうしたの?」


「ん、今晩は冷えそうだからな。それに今は君を感じていたい、そんな気分なんだ」


「……そっか。狭いけど、どうぞ」


「う、うむ」


モゾモゾとこちらの布団へ入ってくるモカ

その反対からもハクアと杏子さんが入ってきた


「ずるい…私も」


「あ、じゃあウチもぉ〜」


せ、狭い。流石に4人密着は無理がある気がする

これも嬉しい悲鳴ってやつかね。なんか違う気もするけど


「はいはい、見張りあるんだから休める時に休む」

俺はそう言ってハクアと御影杏子 (長いので今後杏子さんとする) の背中を軽く叩く


「今は…これで我慢する…すんすん」

「あははぁ、正論だぁねぇ」


ハクア、匂いを嗅ぐのはやめなさい


◇◆◇◆◇◆


「和光と暦さん、交代」


「おう。もう眠いわ。何にもなくて良かったけどさ」


俺は和光と手を打ち合わせて見張りを交代する

ハクアと杏子さんと暦さんも真似して手を打ち合わせていた


モカはまだ見張りの時間ではないので寝ている


さっきまでははマールちゃんで、今からはハクアだ


「さて、もうすぐ夜明けだしもう少し頑張ってこー」


「「おぉー」」


……まぁ、何も無かったんですけどね



2時間くらいで皆起きてきて、朝ご飯になった。見張りの時間は思ったより短かったなぁ



直也 「今日どこまで行けそう?」


和光 「モカさん、どうですかね?」


モカ 「そうだな……少なくとも半分位はいけると思うぞ。昨日のペースで行ければな」


俺 「ほい、あーん」


ハクア 「んぁーん……うまぃ」


杏子 「あぁ、ウチもぉ……あーん。ウマウマ」


涼太 「マール、あーん」


マール 「あーん!うぅん、美味しい!……はい、お返し!」


涼太 「おぉ!あーん。美味いなぁ」


モカ 「……マサミツとナオヤすまない……混ざってきていいだろか」


和光・直也 「はは、どうぞ」


モカ 「タクミ!ワタシにもくれ!」



暦 「ま、和光君!ど、どうぞ…」


和光 「お、おう。ありがとう……美味い」


秋人 「直也ほれ!」


直也 「ウワキモ。僕ホモの気無いんで」


秋人 「」


◇◆◇◆◇◆


「お、壁が見えてきた」


先頭にいた秋人がそう言った


「おぉ」


追いついて見えたのは、高い壁に囲まれて中が見えない街だった。いや、ほんと壁しか見えない


「あれが要塞都市で、隣国の最重要拠点だ」


モカがそう説明してくれた。そういえば、前の街の名前も知らないな、俺。まぁいいか


「では行こう」


モカに続いて、俺達は要塞都市に向かって歩き出した


◇◆◇◆◇◆


「ようこそ、要塞都市ダイモンへ。旅行者かな?」


鎧で見を固めた兵がそう声をかけてきた


「そうだな。許可証をくれるか?身分証明は、これでいいだろう」


モカが、ギルドカードを差し出した


「ギ、ギルドマスター?」


「隣国のギルドマスターをやっていたが、隣国は閉鎖。そこを脱走した身でな。深く聞かないでくれると助かる」


「そうでしたか。深くは聞きません。ここはそういう街です。後ろの方々も隣国から?」


「うむ。元学生達だ」


「分かりました。では、10人ですね。お金はありますか?入国料として1人金貨1枚です」


「持ち金……金貨は30枚あるな。ほら」


「……確かに受け取りました!改めて、ようこそ、ダイモンへ!貴方がたに守護神の御加護を」


敬礼を決めて俺たちを見送ってくれる兵士さん。いい人もいるもんだ



街に入ると、大通りが目に入った。だがあまり活気が無い


「行くぞ。宿は向こうだ」


俺達はモカについて行く


しばらく歩くと、宿があった

少し古いが、しっかりした建物だ


モカが入ると、俺達もそれに続く。何だか頼りっぱなしだ。お礼しないとなぁ


「店主はいるか?」


「はい、お客様ですか?」


「あぁ、10人居る。部屋は幾つある?」


「そうですね……個室は2人部屋が3つ、1人部屋が5つ、4人部屋が3つです」


「そういえば、タクミ。部屋割りはどうするんだ?」


考えてなかったが、テントの時と同じでいいだろう


「テントと同じでいいよな?」


俺は、後ろにいる和光に声をかける


「いいら」


という事なので、俺は手で丸を作りモカに伝える


「2人部屋を3つと4人部屋を1つ」


「かしこまりました。合計金貨1枚です……はい、確かにいただきました。こちら部屋の鍵になります。体を拭く水は別料金。食事は夕食のみ付けさせていただいています」


「分かった。では行こうか」


モカは鍵を配って部屋に向かう

手際がいいなぁ


◇◆◇◆◇◆


俺達は1時間後に宿の前に集合することにして、それぞれの部屋で少し休むことにした


「さて、これからどうする気だ?」


部屋に入ってそうそう、モカさんがそう聞いてきた。ハクアと杏子さんもこちらを見ている


「……実は考えてないです」


「……は?」

「……?」

「あははは!」


杏子さん、笑わんでよ……


「いやー、とりあえず杏子さんが死ななければ良いかなって。あの国?街?が潰れようと杏子さんが死ななければリセットされない訳で」


「だが、あの街が起点なのだろう?」


「起点ってだけですよ。修復は出来なくても補強はできる。とりあえず冒険者としての名を上げたい。影響力が出ますしお金も稼げて一石二鳥。今後の活動にも使えそうです」


敵は天使。それも数が多い。なら、人類総出で対処するしかない。その為に他国を纏めあげる

そんな計画なんだけど……と話した


「無理だろうな」

「多分……無理」

「流石に纏まらないんじゃないかなぁ」


ま、そうだよなぁ。簡単に纏まれば楽だけど


「ま、それでも名声は役に立ちますし。最悪ピンチになれば、人は割と纏まっちまうもんですよ。きっかけさえあればね」


そのキッカケを、作る為の土台作りの一環としての名声。それに金。この二つは最低でも欲しい

後は行動する人が沢山居ればなぁ


俺は、そう考えていた


楽観的であると言われても構わない。俺達には今、これしか出来ないのだから

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ