表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後のその時まで  作者: 宙兵
10/15

9




「エルちゃん、お酒飲んでみない?」

「……少しだけなら」


 ヤーサは魔力操作が得意である。

 そのため魔力を一部分に集め体の機能を促進、強化することができ、エルでもお酒を飲んでみることができると思いお酒に誘ってみた。

 酔ったエルがどんなものか見てみたいという下心も少なからずはあった。

 

「その、経験すくないので笑わないでくださいよ?」

「大丈夫だよ」


 結果論から言えば大丈夫ではなかった。


「えへへー、やーさきゅーん」

「ちょっと待って! そこばっか執拗に弄らないで」

「やーさくんおっぱいー」

「男はおっぱいはでません!」


 エルは絡み酒が酷かった。

 アルコールの影響かヤーサの活性化の影響かはわからないが普段よりも魔力の循環が良く動きが機敏である。

 エルがヤーサの服をめくりあげある一部分を執拗に攻めだしたためヤーサはたまらなくなってエルを振りほどこうとする。 

 

「ってあれ!? 体の自由が利かない!?」


 しかしうまく体が動かず振りほどくことができなかった。

 酔い回っているわけでもないのに魔力の制御がうまくいかずになにもできない。


「ふっふー、わらくひがろれだけやーさくんにおんなじころをされれるとおもっれるのれすかー。やーさくんあいてにはちょうをあわせりゅことにゃんてかんらんれすーーー


「ええっ、エルちゃんのあの下手くそな魔力操作で!?」

「あいのちかられすー」


 ろれつの回らない声で愛の力などと言うエルはとてもかわいかった。

 とても可愛かったのだが……。

 次の言葉でヤーサはそれどころではなくなった。


「えっろー、たひかー、やーさくんがわらくひにいるもつかってるまりょくをいちぶぶんにあちゅめてびんかんにするほうほーはこんなかんじれしらっけ」

「!?」


 このままでは変な性癖に目覚めてしまう。

 あまり男としてそこで感じるようなりたくはないヤーサは必至な抵抗を試みるが無駄な努力となった。

 結局寝るまでペロペロいじいじされ続けた。







「……」

「えっと、ヤーサ君、おはようございます?」

「おはようエルちゃん。どこまで覚えてる?」


 にこにこ顔でヤーサが尋ねる。

 その質問に対し顔が真っ赤になったことが全部覚えていることの証拠であろう。

 


「その、ごちそうさまでした?」

「へぇー」


 ヤーサの笑みが一層深くなる。

 なかなかに怖かったので先手必勝とばかりにエルは昨日酔っていた時にやっていたようにヤーサの自由を奪おうと動いた。

 しかし、ヤーサには効かなかった。


「なんでっ!」 

「俺が弱点をそのまま残して置くと思う? さて、お仕置きだよ。今日ばかりは気分的に手加減はできないかなぁ」


 この後めちゃくちゃ――――  







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ