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#15「実力不足でも高難度試験が挑みたい!」中編

俺たちは今、最高難度のAランク試験に挑んでいる。

Aランク試験の名に恥じないぐらい辺り一面はモンスターで溢れかえっている。

おそらく50体はいる。

少しプルプルし始めた腕を力で無理やり抑え込む。

恐れるな、立ち向かえ!ここで勝たなきゃ俺はこれからも負け続ける。

「出し惜しみはしない!!行くぞ!」

「おう!」「いぇす!」「はい!」

自身のパーティーメンバーが各々に返事を返す。

そして俺らは歩み始めた。無数のモンスターが広がっている所へと…

ーーーーーーーーーー

「あいつ…本当に挑んだのか…」

俺…混合こんごう 秀斬ひできは少しずつ人影が消え閉まり終わる扉を眺め一人言を呟く。

確かに…あいつは見違えるほど強くなった…でも所詮は初心者…あいつの魔力量ではとても勝ち切れるとは思えない…それどころか最初に魔力切れを起こして足を引っ張るかもしれない…

そんな不安が俺の脳裏をよぎる。

「まぁ考えるだけ無駄か…あいつはもう既に中に入ったんだもんな…」

「秀斬くん…も、もし良かったら私と組まない?」

独り言を呟く俺の傍に居たのは同じクラスメイトの渡辺に声をかけられる。

「あぁ、俺で良かったら」

俺は承諾に近い返答を返す。

「じゃあよろしくね!あ、あとほかのメンバーなんだけど…」

なにかブツブツ呟いている…内容こそ聞こえるが深く考えてはない…

「頑張れよ!昇」

俺は近くにいた渡辺に聞こえない程度の声量で呟いた。

ーーーーーーーーーー

「召喚魔法!」

俺はてのひらから刃の鋭くとがった剣を召喚する。

剣のレベルは5。珍しく成功してくれたのは嬉しいな。しかし魔力消費5の残り魔力は7。

早急に魔力を使い果たして魔力切れという展開だけは避けたい。

俺が逆にこのグループのみんなを救うんだ。

強い意志を固め自然と腕に力がこもる。

近くを飛んでいた鳥系のモンスターがこちらへと奇襲を仕掛けてくる。

「くっ!」

俺は咄嗟に剣で応戦する。

無情にも自身の握る剣を鋭く尖った足で押されてしまう。

「とりゃあ!」

気合いで鳥を追い払う。

おそらくあの鳥は『ジン』という光属性のモンスターだろう。全体がボサボサっとしていて目は少し特殊な眼光をしている。空中戦を得意としてて知性もあるため自身がダメージを喰らったら空へと逃げることから『逃げるな卑怯者』と呼ばれているらしい。

くっそ…剣を投げれたらいいのだが生憎と魔力が少ないため無駄遣いは避けたい。

ザザッ

ジンがこちらへと再び奇襲を仕掛ける。

今度はくちばしを前に出し素早くこちらへ向かってくる。

俺は嘴が当たる直前で躱して『ジン』の後ろ側で羽ばたいてみせてる翼を掴み自身の体を犠牲にするように回し技で倒す。

「いって…」

俺は少し痛みながらも捉えた『ジン』の背中を剣で刺す。

ピギャアアアアア

『ジン』は悲鳴をあげらながら消滅して言った。

「よし!まずは一匹撃破!とはいえこれじゃ非効率にも程があるな…」

ってか防人たちの場所に行かねえと!

パーティーである意味がねぇ!!

とは言ったものの3人とも順調にモンスターを倒していってる。…うん!これ俺必要ねぇわ!!

俺は再び自身の戦闘に意識を戻す。

「さぁ!かかってこいよ!!雑魚モンスター共!!」

ーーーーーーーーーーー

「はぁ…はぁ…まじで体力使い果たした気がする…」

あれから30分近く同じようなモンスターと戦ってて流石に体力を使い果たしたか少し体が重く感じる。

とはいえ他3人の協力の元ここらのモンスターはある程度倒し終わったから残すはあと数匹のモンスターとボスだけか…

ブゥーンブゥーンブゥーン

警告にも近い音が辺り一辺にひろがる。

奥から煙を巻いたモンスターが顔見せる。

近くのバーにモンスターの名前と属性か映し出される。

【オーガ 炎属性】

紫色の人型で全体的に俺らより一回りでかい。

そして何よりその特徴は異様に大きい右手。

あの右手が攻撃の軸かもな。

おそらく今回のバトルのボスだな...

というか登場の仕方がモンスト過ぎないか?

するとパーティーのみんなも危険を察知したかこちらへと集まる。

「ここからはボス戦...全員で総力戦だ!!」

俺の掛け声とともに全員が返事返す。

俺たちは慣れない4人でポジションに付く。

俺はボスに詰め寄る為の1歩を踏み出した。

俺の後ろには防人と更に後ろに風花さんと水月がスタンバイしてる。

後ろから水月と風花さんが魔法を飛ばしてダメージを蓄積してくれてる。

あの二人は防人に任せるとして...俺がメインアタッカーだからダメージを与えなきゃいけない!!

俺はオーガにダメージを与えるため更に走り出す。体が重いとはいえ前世で運動部をやってきたことが項を生したかまだ踏ん張れる!!

俺は地面を大きく蹴りオーガの右手目掛けて剣で切り裂く。

カキンッ!

「なっ!?」

どこからともなく攻撃を防がれる。

目の前に現れたのはコウモリ型のモンスター【リキュール】だ。

大きな翼を盾のように使うモンスターで飛行も可能。

くっそ!あのコウモリ邪魔だな...とはいえ相手は飛行持ちで好きなタイミングで盾役になれる。

なら!裏を取る!

俺は右に走り出すように足を出しグッと力を入れたあと騙すかのように左を走り出すように切り替える。

フェイクステップで裏を取り背中を切り裂くように剣を振る。

「裏取り戦法!」

ガキン!

オーガの体を狙った斬撃にまたもやリキュールの邪魔が入る。

クソ!まじ邪魔くせぇ!突破口が見つからねぇ!

水月が遠距離攻撃をしようにもリキュールに防がれる。

リキュールは最低で三体いる。どうにかダメージを!

今度は強行突破作戦で挑む。

「強化魔法」

自身の体が赤く光り出す。

さぁリキュールなんて薙ぎ払ってやるよ!

オーガに真正面から攻撃を仕掛ける。

当然妨害しに来たリキュールが目の前を防ぐ。

「ばーか!俺の狙いはお前"も"だ!!」

俺は剣を握る手に力を込め剣を振るう。

見事にリキュールの体に突き破る。がオーガの体には届かなかった。

「くっそ!あと一歩なのに...」

ちょうどその時自身に纏っていた赤いオーラが衰弱しやがて消えていった。

強化魔法が切れたのか...

残り魔力6。下手に無駄遣いできない...どーすれば!!

「強風魔法!!」

悩んでるのも束の間、突如後ろから強い風が吹きオーガの盾役になろうと立っているリキュールに直撃する。やがてリキュールは飛ばされてオーガの盾が無くなる。

「今だよ!!昇くん!!」

なるほどな...風で一定時間盾を破れるのか!!

「サンキューです!風花さん!!」

俺はオーガの腹部めがけて剣を振り下ろす。

「くっ...浅いか...」

ダメージは入ったが体が硬いが故に攻撃が浅い。

ウォォォォォォ!!!

オーガが雄叫びをあげたかと思うと異様にでかい右手をこちらに向け大きな火の玉を飛ばしてくる。

「うおっ!デカすぎだろ!!」

嘘だろ...俺の体の3倍はあるぞ!!

俺は咄嗟の判断で間一髪左に飛び込む。

生憎と距離があったからか後ろにいた風花さんたちは全員回避出来た。

やっぱ後ろを気にせず戦えるのは強いけど...硬いしデケェしでまるで勝ちが見えない...

オーガはこちらへと駆けて攻撃体勢に入る。

オーガは右手でグーを作りこちらへと右ストレートでパンチを決めてきた。

不意に来たので回避が出来ず咄嗟に剣を構え防御状態に入る。が...

バキッ!!

オーガの強い拳は剣を貫き俺の腹部へと拳が渡る。

「ぐはっ!!」

俺は遠くに飛ばされる。

「一撃で.....これかよ.....」

俺は半ば動けない状態にいた。

剣も粉々に折れてしまっている。

「大丈夫!?昇くん!!」

俺が飛ばされてるのを見ていたのか風花さんがすぐさま駆けつけてくる。

その間、防人は防御魔法で時間稼ぎをしてくれている。

水月も防人の後ろから水流魔法でリキュールやオーガにダメージを蓄積してくれてる。

「ごめん...風花さん...」

「なに謝んなくていいよ!!むしろダメージ与えてくれてて感謝してる!!ちょっと待ってて今治すからね!!」

風花さんは倒れ込んでる俺に手を近づけけて魔法を唱えた。

「治癒魔法!」

唱えてみたはみたものの何も起こらない。

「また...なんで私...風属性なのに...」

「治癒魔法!」「治癒魔法!」「治癒魔法!」

何度も唱えてはみるが特に何も起こらない。

その瞬間...風花の脳裏に嫌な記憶がぎる。

「この落ちこぼれが!」「なんであんたなんかが評価高いの?治癒魔法も使えないゴミなのに!!」「あんたとなんか出会わなきゃ良かった」

風花の頭に嫌な思い出が次々と流れる。

「それでも...それでも私は!!」

「治癒魔法!!」

奇跡が起きたか努力が実ったか風花が昇にかざした手から小さな粉が降り始める。昇の体はどんどん治っていく。

先程の痛みはどこかに消え動きが少し軽やかになる。

「ありがと!!風花さん!!」

風花さんが少し悩んでいたがとにかく助かった...傷が癒えただけじゃなく重かった体まで軽やかになったからな...治癒魔法には身体の回復だけじゃなく疲労軽減の効果があるなんてな。

「昇!!復活!!」

俺は声を張り切らせながら叫ぶ。

「召喚魔法!!」

俺はレベル5...消費魔力5の剣を召喚する。

残る魔力は1。これは強化魔法にとっておくとして...この剣が折れた瞬間ゲームオーバー。

さぁ行くぞ!ラストスパート!!

ーーーーーーーーー

「防御魔法!!」

俺...防人は魔法で盾を広げオーガの火の玉を防いでいた。そして後ろから水月さんが水流魔法でダメージを

与えてくれてる。

俺は昇さんが復活するまで時間稼ぎをする...それがタンクの役目であり昇さんに付いてくための僕の挑戦でもある。

がAランクはそんなに甘くない。オーガの火の玉はデカくて威力も高い。防御魔法で盾を広げても完璧に防ぐのは無理で防げなかった残り火が自分の体に飛び散る。

痛がる僕を気にすることなくオーガはこちらに2発3発と火の玉を飛ばしてくる。

僕は力を振り絞り防御魔法でなんとか盾を広げるが完璧には防げず自身に飛び火してくる。

熱い熱い熱い熱い熱い...痛い痛い痛い痛い痛い...

苦しい苦しい苦しい苦しい...逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい...

本当は今すぐにも逃げたい...今すぐにでも逃げ出したい。でも何故だろう...逃げる覚悟も勇気もない...

何故か守り抜きたいって意思が強い。

これも昇くんから貰った勇気だったのかな...嫌なことから逃げて人と関わることを避けてきた僕に希望をくれた昇くんのおかげなんだ...だから!!僕はそんな希望をくれた昇も昇くんが大切にしてる水月さんと風花さんも!絶位に守り抜く!!

俺は残り少ない魔力を振り絞り防御魔法で縦を展開する。

「防御魔法!!かかってこいよ!!右手で腰振り野郎!!」

そんな防人の挑発が聞いたかオーガは火の玉を更に巨大化させていく。

ドゥーン!!!!

その溜めに溜めた火の玉をこちらへと飛ばしてくる。

「絶対に守り抜く!!!昇くんのためにも...いや!自分の成長のためにも!!!!」

防人は自身が展開した盾にさらに魔力をつぎ込み強化していく。

「うぉぉぉぉぉぉおりゃぁぁぁぁぁぁぉぁ!!」

巨大化した火の玉は防人の巨大な盾に弾かれてオーガの元へと戻る。

ドーン!!!!!

自身でも抑制できない程の巨大な火の玉はオーガの体に直撃する。

「守り...抜いたよ...昇...くん...」

力尽きた防人は地面に倒れ込むように地面に足をつける。

完全に意識を失い、頭を地面に打つように倒れ込もうとした防人の体を引っ張り優しく防人を寝かせる。

「サンキュー防人...あとは任せろ」

防人を放した昇はオーガを威嚇するように睨みつける。

「さぁ覚悟しろオーガ!!お前を倒してAランククリアしてやるよ」








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