愛の刻印
やっとだ。
何度も何度も何度も何度も繰り返し夢に見た。
君と僕の呼吸が絡み合い、濡れた肌の擦れ合う音が部屋に響く。
君の肌、僕だけが触れていいものだなんて。
指を滑らせると君の体温が伝わってくる。
僕の愛撫に寄り添い、君の体は変わっていく。
君に僕が染み込んでいく。
君の体がわずかに震える。
その震えさえも、僕には甘美な悦びを与える。
君の目はどこか遠くを見ている。
ああ、涙だ。
そっと唇で拭い取る。
塩の味が僕の舌先に広がるたび、愛おしさが胸を刺すように膨らむ。
ねえ、外にいる有象無象の馬鹿共は忘れて、僕だけを見て。
僕がこんなにも君を愛しているんだ。
何も纏わぬ姿の君が、僕の目の前で僕の愛を受け入れようとしてくれている。
胸が高鳴る。
さあ、僕の存在が君の中に永遠に刻まれるように。