表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/68

第29話 海⑤

 午後からも、散々遊んで、帰り道。

 今はもうみんなからも分かれて、最寄り駅が一緒な俺と琴美の二人、手を繋いで歩いていた。

 もうすぐ家に着いてしまうのが、なんだか名残惜しい。

 行きは「それっぽいから」って集合場所に現地集合だったのに、帰りは数分でも一緒にいたいなんて、なんだか可笑しいけれど、正直な気持ちだ。

 それでも、精一杯引き延ばしても、琴美を家まで送るまでが限界で。

「今日は楽しかったよ」

「アタシも」

 そんな言葉が出るということは、もうすぐ別れの時間というわけで。

 最後に、何を話そうか。

 そんなことを考えていると。

「次に悠珠がメイクするときは、アタシと二人っきりのときがいいな」

 琴美が、そんな可愛いことを言ってくれた。

「わかった」

 恋人が見せてくれた独占欲に、ニヤけそうになるのを堪えながら答える。

「確か、悠珠がメイクしてきたときは、アタシが悠珠に何してもいいんだったよね」

「いや、違うから!」

 さっきまでの可愛さはなんだったのか……。

 でも、こうして琴美に振り回されるのも、なんだかんだ大好きで。

「それじゃあ、またね!」

 そう言って琴美が家に入っていったのを見送ったそばから、俺は次に琴美に会うのはいつかなと考え始めているのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

新作、投稿しました!
下記リンクからよろしくお願いいたします。
幼馴染のアシストをしようとしたらいつの間にか……
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ