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転生した世界では術というのが主流らしい  作者: 五嶋 月
第一章 氷術と時空術
3/3

第3話 『ローレン・メリウス』

「あんた、見ない顔ね。」

その美少女は俺の顔をじっと見つめている。

か、可愛いーー!

めっちゃ可愛いやんけ!

よくある異世界転生から始まる恋愛物語ってやつか!?

俺はこの世界でゆくゆくこの子と結婚ってか!?


「ああ、今日初めてこの世界を歩くもんでね。」


興奮のあまりなんかカッコつけてしまった。


「あっそう。引きこもりってやつなのね。」


「いやいや、俺はてんせ…」


――グサッ

なんだこれ、あの時の痛みと似てるぞ。


《おい、上月光よ。転生なんていう言葉を口にするでない。》

あの声だ。

あいつは異空間にいるんじゃないのか?

ただ、やはり俺にしか聞こえない声なのは確からしい。


そうか。よくあるやつで、異世界では異世界転生した事を言ってはならないっていうお約束のやつか!


「わかったよ。」


――「何1人でブツブツ言ってんのよ。」

急に目の前が明るくなった気がした。

そうだ。こんな短時間だったのに、記憶がほとんどなくなりかけていた。

俺は美少女と話していたんだ。


「あーごめんごめん。こちらの事情だ。」


「ふーん。なんか変わった人ね。」


「そうだ。この世界では術ってもんがあるんだろ?」


「そんなこと誰でも知っていることよ。何を今更…」


やっぱりあいつの言ったことは間違ってねえみたいだな。


「ねえ、君の名前はなんていうんだ?」


「急ね。私の名前は『ローレン・メリウス』よ。」

うわぁー。いかにもヨーロッパっぽい名前。

こんな名前をした子でも日本語を喋るってなんか変だな。


「あなたは?名前なんていうの?」


「よくぞ、聞いてくれました!俺の名前は…」


「早く言いなさいよ。」


「あーごめんごめん。俺の名前は『コウヅキ・ヒカル』!」


「『コウヅキ・ヒカル』…?なんか全然聞き馴染みのない名前ね。」


「そんなことよりよ!メリウスはなんか術持ってんのか?」


「持ってるけど何よ。術なんてそんな簡単に手に入るものじゃないし。ましてやあなた、今日初めて外歩いたんでしょ?術のこと知ったところで何もならないわよ。」


「良いんだ、その術について詳しく教えてくれねえか?」


「まあいいけど。術というのはね、まず前提として、1個の術は世界に一人しか習得できないの。

術の習得の仕方は5年以上みっちり修行すること。ただね、生まれつき持っている術っていうものもあったりするらしいけど滅多にないわ。そして、その術を持っていた人が死んだら今度は誰かが習得出来るようになる仕組みなの。」


「なんかややこしいな。で、メリウスはなんの術なんだ?」


「あんまこういうのは人に言うものじゃないんだけどね。もしあなたが敵かなにかだったら危ないし。

まあでもあなた術持ってなさそうだし、教えるは私は『氷術』と呼ばれる氷を操る術だわ。まだレベルは低いけどね。」


「レベル…?」


「そう。1~100まであるの。使えば使うほどどんどんレベルは上がっていくのよ。私は今Lv29。」


「俺言いにくいんだけどさ、実は術持ってるんだ。」


「冗談はやめてよ。」


「いや、本当なんだ。」


「じゃあなんの術なの?」


「『空術』の中の一つ、『時空術』。」


「え?あなたそれ…」

何かを言いたそうだったメリウスだったが俺の口が先走ってしまった。


「ダセェよな。おれもメリウスみたいなカッコイイ術が欲しかったんだけどなー。」


「レベルは何なの?」


「まだ1回も使ってねえし、Lv1じゃね?」


そう言った時、メリウスはなんか不思議そうな顔をしていた。

もしかして時空術ってレアなのか?

だとしたらすんげえぞ。

そんなことを考えていた時、メリウスが俺に衝撃の一言を発したのだ。



















「あなた、私と手を組まない?」




登場人物ステータス

名前 上月(コウヅキ) (ヒカル)

時空術(タイムアート)

レベル 1(予想)


名前 ローレン・メリウス

氷術(アイスアート

レベル 29

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