2/2
プロローグ
佐々木 祐一。28歳。
どこにでもいる、平々凡々なサラリーマン。
特筆するほどの目立った才能もなけりゃそこまで愚図でもない。頭のキレが良いかって言われたらそうでもないが、ある程度はそつなくこなして人間関係も良好。
会社で言えば、ザ・中堅。
俺より歳下の上司に叱られながら、家に帰ってビール片手にニュースを観てる。
どこにだっているだろ、そんな『普通』なやつ。
それが俺。
別に現状に不満を抱いているワケでもないぜ?
そりゃ昔に思い描いてた自分とは違うが、サラリーマンだってやりがいはあるし、出世欲だって人並みにある。今まで地道に頑張ってきた甲斐あって昇進の話も出てきてるくらいだ。
歳下の上司、斎藤にはムカつくことだってあるが斎藤にだって辛いこともあるだろう。
メシの種にもならないプライドは捨てて、死ぬまで平凡な人生を送る。
大人になると分かるもんなんだよ、普通って案外凄いんだなって。




