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ファントムレイジ  作者: 高坂はしやん
深夜一時の奇奇怪怪
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閑話

「逆巻く血脈……我々逆廻の家に生まれた者が引き継ぐ力だ」


 何歳の時だったか。記憶にある、一番古いもの。


「真凛にはね、元通りにする力があるんだよ」


「元通り?」


「ああ、私と真凛二人だけの秘密。絶対誰にも話しちゃだめだよ?」


「お母様にも?」


「ああ……それは、大丈夫」


「分かりました! お母様にはお話しますね!」


「うん、話してあげるといい。きっと喜ぶ」


 お父様が、まだ私の事を名前で呼んでくれていた頃の話。


 昔の、昔の話。

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