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ハンターA子

作者: 猪口暮露

べっ、別に名前考えるのが面倒だったとか

苦手だとかそーいうのじゃないんだからねッ




「アタイに楯突くなんて…、

 アンタ、イイ度胸してんじゃねぇかぁぁあっ!」




かさかさかさかさかさかさかさかさかさ……ッ!




「此処で会ったが百年目!今日こそ逃がさねえぞっ」




かさかさかさかさかさかさかさかさかさっ




武器を構えたA子は、憎き宿敵目掛けて力一杯ノズルを引いた。





途端。





シューーーーーーーーーーー!!




煙があたりそこらを蹂躙し、部屋一面が白く染まった。



しかし。ソレはA子の視界までをも奪い取り、A子は敵の姿を見失ってしまったのだ。





「…やったか!?」





白の世界の中で、苦しみのたうち回るように

びったんばったん、跳ね回る陰が一つ。



そうして煙がはれた頃に、そいつはもうそこに居なかった。



そう、A子は今日もアイツに敗北したのだ。



それを悟り、うなだれるA子。




次こそは必ずや!




闘志をもやすA子であった。







それから2ヶ月後。



忘れた頃に突然やってくる。



それがアイツだ。



床を走り抜けるソイツの姿を目にしたその瞬間、A子は戦闘態勢に入った。




まずは素早く状況確認。





《あぁッ、スプレーが無いっ》





なんということだろう。




武器は物置に入れたままであった。




相手は強敵だ。




丸腰で勝てるような柔な相手ではない。




今この瞬間を逃せば、次コイツと合間見えるのはいつになる事やら解らない。




それに。それにだ。




うちを拠点に仲間を増やされる危険性だってあるかもしれないのだ。




これ以上アレが増えるなど、冗談では無い。





つまり、A子は此処で敵を潰す必要があった。




触覚をぺんぺんと跳ねらせ、此方を挑発する奴を視界に留めながら、A子は必死に考える。





《今この場に使える武器なんて………》




A子はその時、丁度風呂上がりだった。




リビングのドアを開けたその瞬間に奴に気付いた。





ゲームで言うならレベル1の勇者にレベルMAXの魔王が襲撃してきた様なものだ。





自分の装備など、着ているパジャマと頭に巻きつけたタオルぐらい。




《この状況下で私にどうしろと!?》




ともかく敵に気付かれないようソッと歩こうとしたA子の目がふとある一点で止まった。





《………あった》





A子はあるものを手に構えた。 





だが、ここで注意点がある。





コイツは後ろからの攻撃を察知する事が出来るのだ。




以前A子も後ろからスプレーを乱射し、逃げられたことがある。





後ろがダメならば。





《…前ッッ!》






A子は素早く敵の眼前に走り出ると、ソレで敵を迎え撃った。



A子と敵の視線が交差する。



そして。



A子は右手を振りかぶって一一一一






「うおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!」






パッコーーーーーーーーーンッッ





「ッうっっし!」





確かに当たった。




その感覚が手に伝わった。




思わずガッツポーズをしたA子の手には、

握ったスリッパと、その裏には潰れた死体があった。





「ふっ……………勝った」





達成感を感じながら、A子はそれを処分し始めた。




黒い物体。



テラテラと黒光りする丸いフォルム。



ぺんっ、と飛び出た二つの触覚。

 



そう、そいつは紛れもない人類の天敵、Gだった。




A子は遺体をティッシュペーパー にくるむと

トイレに流した。






こうして、A子 VS G の熾烈を極めた戦いは

リベンジにて人間側の勝利で終わったのである。






だがしかし!

 



戦いはこれで終わりではない。



このアパートにA子が住み続ける限り、

敵との戦いは終わらないのだった。


 

頑張れ!




GハンターA子!




先日友人に借りたGの漫画が

生理的にムリでした(´・ω・`)


という訳での脳内のGを駆除してみました?


ここまで読んで頂き

ありがとうございました(_ _)

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― 新着の感想 ―
[一言] 最初のGは二ヶ月後のGとは違うでしょうにリベンジとはそのGも可哀想ですね。などとは微塵も思いません。勝利万歳。
2014/10/03 20:36 退会済み
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