設定集・創世記
神さまが 世界を 作る お話です。
こんな ちょうしで 漢字は すくないです。
たぶん、これから 書く予定の サイドストーリー になるでしょう。
この 書き方は たいへん 言葉が むずかしく 感じますね。
遠いむかしの ことです。
あるところに ひとりぼっちの神さまが おりました。
神さまは
「ここは いごこちが よくない」
とおっしゃり、
美しい世界を お創りになりました。
子だくさんの 大地
気まぐれやの 海
気取りやの 空
大家族の 星ぼし
六つの季節をはこぶ 六つ子の風
や、そのほかにも いろいろ。
けれど、神さまは
「もっと にぎやかで 楽しい世界が いいな」
とおっしゃり、
空にうかぶ 星ぼしから たくさんの生きものを お創りになりました。
空を 飛ぶもの
地を はうもの
丘を かけるもの
水に 泳ぐもの
や、そのほかにも たくさん。
神さまは 生きものたちのために 時を創り、夜を 「眠り休む 時間」 と定めました。
けれど どこにでも ひねくれものはおります。
すこしの生きものは 夜の時間に 生きることを えらびました。
そして世界が 動き始めました。
生きものは 生まれて死ぬことを 定められました。
神さまは 季節に合わせて 表情を変える 大地と海を ながめたり、
おだやかに生きる 生きものたちを 愛したいと思いました。
しかし、神さまは 気づきました。
そのまま地上に行くには 神さまの力は 強すぎたのです。
しかたなく 神さまは 眠ることに 決めました。
力を 大地や海に わけあたえることで 生きものとふれ合えるように なりたかったのです。
それには 長いあいだ、大地や海のそばに いなければ いけなかったので、神さまは 眠ることを えらびました。
神さまは 自分が眠っている あいだの世界を まかせるため、三つの生きものを新たに お創りになりました。
竜と、天使と、鬼のことです。
竜は 流れを司り、世界の均衡を保つ 役目を あたえられました。
天使は 祈りを司り、世界の平和を保つ 役目を あたえられました。
鬼は 力を司り、世界の調和を保つ 役目を あたえられました。
最後に 神さまは 自分に似せて人間を お創りになりました。
神様は
「同じすがたばかりでは 面白くない」とおっしゃり、
彼らにはとくべつに 変化し 進化し続ける宿命を あたえました。
もしかすると、目覚めた時の楽しみに したかったのかもしれません。
ひとりぼっちではなくなった 神さまは 右目を朝の太陽に 左目を夜の月に 血しおを小さな星ぼしにあたえ、永久に この世界を守るよう 言いつけると
自身を 大地の奥深くに 埋めたのです。
神さまは 大地や海に 力をわけあたえながら、ずっと待っておられます。
いつの日か、生きものたちに また 会えることを。
神さまが この地におりたち その奥深くで 眠りにつかれるまでに たくさんのことが起きました。
神さまの力は あまりにも強く、神さまの近くで 死んでしまった生きものが よみがえりました。
神さまの はいた息は 形をとり、世界へと飛び立ちました。
このふたつの新たなものたちは 神さまの思いとは かかわりなく 生まれたので、天使は 彼らをほろぼそうとしました。
しかし それは今も終わっていません。
また、神さまがふんだ石や砂は 命をやどしました。彼らもまた 神さまの思いとは かかわりなく生まれましたが、彼らは動きが遅すぎたので、天使はまだ 彼らに気づいてはいません。
神さまが眠りにつかれて しばらくの後のことです。よみがえった生きものは 鬼のもとにくだりました。
ほかの生きものたちを 食べつくさないように、別の世界に集められたのです。
夜になると 大地からにじむ 神さまの力は 死んだ生きものを しばしばよみがえらさせました。
彼らは鬼の力によって別の世界へとみちびかれることになりました。
また 神さまの吐息だったものは そのすがたを うすく変えて、天使から のがれるようになりました。
竜は 大変目がよいので それらのすがたが見えました。竜には それらが 世界の均衡をくずすものではないと 分かったので、天使に 彼らを追いかけ回すのを やめるよう言いました。
天使は 平和を保つためには よけいな生きものがいることは よくないと言い、きみたち竜が 平和のための仕事を じゃまをするのなら きみたちとあらそうこともしよう とさえ言いました。
それをよくないと考えた鬼は 竜のすみかと天使のすみかとを 別の世界に分けて、さらに 生きものが あらそいにまきこまれぬように それらと生きものたちの世界とを はなしました。
天使は 生きものが大好きなので、すぐに 言葉をとりけしました。
しかし 竜は もうけんかの準備を 終えており、鬼は 世界をもとに戻す力を 持っておりませんでした。
ほんの少しだけ つながった道だけが、分かれてしまった世界を つなぎとめていました。
このようにして、神さまが お創りになった世界は 四つに分かれました。
生きものが住む地上青界
よみがえった生きものが集められた地底冥界
天使が住む雲下天界
竜が住む雲上精界
の四つのことです。
四つに分かれた世界は すこしだけ重なり合い、またすこしだけつながっています。
同じように、竜や 天使や 鬼や ほかのたくさんの生きものは すこしだけかかわり合って 世界を保っているのです。
この美しさは 今まで彼らがひっしになって守ってきた あかしです。
いつの日か 神さまが目覚めるその日まで これからは わたしたちが守っていきます。
わたしたちは それを忘れず、つねに考えねば なりません。
変化し、進化することが わたしたち人間にあたえられた 宿命だからです。
生きものは 進化と滅亡をくり返し、すこしずつ 変わっていきました。
滅亡をまぬがれても 地上青界に居場所がなくなった 生きものには、鬼によって 地底冥界にすみかが あたえられました。
人間は さまざまな生きものと混ざる道をえらび、新たな人間が生まれては 滅んでいきました。
たくさんの種族に分かれた人間は 人間だけの場所を作らなければいけないほど 増えました。
また人間は とても戦いが好きで、人間どうしで あらそうこともありました。
ある時、増えすぎた人間を 竜がへらし、鬼がへらし、そのことに天使がおこりました。
すこしの人間は 天使の祝福を授かり、竜や鬼を追い返しました。
また、すこしの人間は 竜の魔法を学び、竜や鬼を追い返しました。
ほかの すこしの人間は鬼の力を真似て、竜や鬼を追い返しました。
彼らは 人間の英雄として、人間のいただきに立つものだと言い、国を作りました。
これが天下人界の始まりです。
国が生まれ 人間が増え 国が分かれ 国どうしで戦っては 国は大きくなっていきました。
一方で 人間の集まりである 国とは離れたところに すみかを求めた人間もいました。
国が ヒューマンで満たされつつあることに 危機感をおぼえたものたちのことです。
彼らは すみかを求めて 世界を さまよいました。
海にすみかを求めたものは今、海人や魚人と呼ばれています。
森にすみかを求めたものは今、亜人や獣人と呼ばれています。
荒野にすみかを求めたものは今、虫人と呼ばれています。
彼らは 世界をさまよううちに、技能を身につけました。
技能は 歩くことを知らぬものに 歩き方を教え、戦いを知らぬものに 戦いを教えるものです。
ヒューマンたちは これを工夫し、たくさんのことに 使う方法を考えました。
このようにして、ヒューマンはさらに力をつけて、地上青界で一番たくさんいる種族となりました。
……。
……。
もちろん今後も書いていきますが、こちらは更新しない予定です。ぬっふっふ。




