表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A‘s-DRIVE‼  作者: 五十嵐レンタロウ
case.2:黒騎再臨
29/33

Reins can be held⑤

白い壁に包まれた密室で、土煙が舞う。


強いライトの光が降り注ぐ施設内のテストプレースで、《ブリューナク》のエンジン音がコンクリートの壁に反響した。

前方に置かれた弧を描く斜めの傾いた木製の台を際どいカットでカーブ。カーブの途中で斜めの台に登った。


途中で天井からワイヤーで吊された黒い影がマジックミラー・ディスプレイに映った。

ズームアップせずとも聖にはそれが何なのかわかった。A・イェーガー用のアサルトライフルだ。


一瞬腰を下げ、バネを利かせて斜めの台からブリューナクが大きく跳躍する。

空中で天高くアームを伸ばし、マニュピレータでアサルトライフルを掴んでワイヤーを引きちぎる。


黒い巨体が落下する最中、手早くアサルトライフルを構え、操縦モードを射撃モードに移行する。

ホイールと地面が衝突する。サスペンションを弾ませて姿勢を器用に制御しながら着地。

着地の激しい衝撃と衝撃緩衝材で揺さぶられるシートの振動を聖は堪えた。

アサルトライフルのスライドレバーを引き、弾丸を装填。


すぐさまアクセルを引いて走行再開。

するとモニターの右脇に突然、何かが飛び出た。


機械仕掛けのアームに取り付けられた、中に二重円が描かれた正方形の板。今回のテストのターゲットだ。

胴体を捻り、モニターに表れた照準内にターゲットを映し、ターゲットにカーソルを合わせる。誤差は自動で修正された。


すぐさまハンドルのトリガーを引き、連動してセミオートでアサルトライフルの引き金を引く。

着弾。中心の円の右斜め端に穿った。

金色の空薬莢を吐き出し、次弾装填。発砲音の余韻をそのままにすぐさま前方に別のターゲットが現れる。


アサルトライフルの銃口をターゲットに向け、照準を合わせて発砲。


着弾。


次に左斜めにターゲット。


発砲。

着弾。


次に右脇に2つ並んで現れる。


発砲。

発砲。

着弾。

着弾。

発砲。

着弾。

発砲。着弾。発砲。着弾。発砲。着弾――


地面の小石を蹴り上げて走行しながら右へ左へと旋回する。軸足を次々と変え、ホイールを擦らせ、刹那の間に現れるターゲットに瞬時に反応して吹き荒れる嵐が如く撃ち抜く。

中盤を終えた頃、アサルトライフルに装填された二十六発の弾丸を全て撃ち尽くす。


「――ひゃうあっ!?」


今まで噤んでいた聖の口が初めて開かれた。

突発的に背後から発砲され、ブリューナクの肩部に弾丸が掠った。

続いて放たれる弾丸を回避しながら、すぐさま新しいマガジンをアサルトライフルに装填し、弾丸を込める。


ブリューナクのボディを180°旋回させ、弾丸を放つターゲットに銃口を向け、発砲。

ターゲットに着弾。その下の設置小銃は静かに止まった。

ホイールの回転は止まること無く、黒いシャープなボディは走行を続けて大気を滑らせる。


――前方に巨大な何かが現れる。


通せんぼをされたブリューナク。右足のホイールの側面を軽くスライディングするように前に突き出して急ブレーキをかけた。


地面の土を掻き揚げて現れた巨大なモニュメントには巨大なターゲットと秒刻みでカウントダウンされる巨大なデジタルの数字。

[05]からスタートして[04]に数字が減る。


反射的にアサルトライフルのモードをフルオートに変え、銃口をターゲットに向けてトリガーを引く。

単調なリズムで叩かれる撃鉄と飛び散る火花。連続して吐き出される空薬莢。


サイズアップされただけあって発砲音も凄まじい。高音量補正装置(ハウルシャッター)が無ければ鼓膜を破きかねない程だ。

中心に密集して穿たれるターゲット。撃たれる間もカウントは減って行く。


――発砲音が止んだ。


弾丸を吐き出し尽くした頃にはモニターいっぱいに広がる数字は[02]を刻んだまま秒読みを止める。

すぐさまブザーが鳴った。


『――テスト終了……トータル:100/99ポイント』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ