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welcome to Zombie World

簡単に説明しよう---我々の世界は滅んだ


まぁタイトルを見ればそれは分かることね…

ともかく、どっかの会社がなんかウイルス流出して、良くあるゾンビ映画みたいな世界になっちゃった。まぁ普通の人ならここで絶望よね


――でも私は違う――

私は天性のように明るいのだ

何事も為せば成る!そんな勢いでお母さんが死んでも友達がゾンビになっても、なーんとか生き延びてきたっ!

 

【ゾンビワールドの心…

 あ、これは私のマイルール?的なやつ!この世界を生き残るために作ったんだ!例えばこれ

【ゾンビワールドの心得その1】

 逃げれる時は逃げろ!

 

ほとんどのゾンビは遅い!だから走れば何とかなる!

稀に足の早いやついるけど!

【ゾンビワールドの心得その12】

食べ物は腐ってないか確認!


 お腹痛いと体力取られるからね!ちなみに食料も手に入れたら、基本加熱が大事!


【ゾンビワール…一々書くの面倒だからZ.Wに略すね!

【Z.Wの心得その24】

助け合おう!


こんなゾンビワールドだからこそ、人同士助け合わなきゃね!

 

――――――――――――――――――――――――――――



廃墟と化した街並みに、コンクリートの隙間から繁茂する草木が絡みつき、動物たちが道路を闊歩する。使われることなく散々と置かれた車やガラクタ、ひび割れた道路のアスファルト




―――そしてゾンビ


「いい?あそこにいるゾンビは普通のゾンビ、足が遅いゾンビね。あのゾンビは特殊なゾンビ、なんか口が虫っぽいでしょ?あれはちょっと賢くて足が早め。気をつけてね!」

「はい!先輩!」


メガネを掛けた彼女、新高 詩音(あらたか しおん)は、先輩である女性からのアドバイスを必死にメモする


「どうして鹿子かのこさんは、そんなに詳しいのですか?その…サバイバルとかゾンビの事とか…」

「うーん、私はゾンビワールドになってから基本は一人で頑張って来たからね」

「一人!?凄いです!私は施設で集団で過ごしてたので…でもパンデミックが起きて何とか私は逃げてきたのですが、外のことは全く分からず…」

「安心して!私はゾンビワールドの上級者だから!」


鹿子は、使い古された手帳をそっと取り出した。表紙の擦れた革は、彼女の足跡と同じ数だけ命の選択を刻んでいるようだった。

「これはゾンビワールドを生き抜くための私なりのルールなの」


鹿子は意図も容易く木板に火を付けて焚き火を披露する


【ZWの心得その6】

サバイバル技術は必須!


「このインフラ無縁の世界に置いてサバイバル技術は生きる上で必須!焚き火くらいは自分で付けれるようにならないとね!」

「おぉ流石です!先輩!」

詩音は必死にメモを取る


【ZWの心得その38】

動物はゾンビにならないので、食べても問題なし!


「どうも動物はゾンビ化しないらしいの。だから私はこうやって狩りをして動物を捕まえてるってわけ!」

「へぇ!凄いです!勉強になります!」


【ZWの心得その8】

使える物は何でも使おう!


「ぎゃぁぁぁああああ!!先輩早く逃げて!」

「まさかゾンビの群れに遭遇するなんてね!」


鹿子はバッグのポケットからある物を取り出す

「ビー玉!?いったいなぜ!?」 

「こうするのよ!」


鹿子は、バッグの奥から取り出したビー玉を迷いなく撒いた。コロコロと転がる玉に足を取られ、ゾンビたちはドリフのごとく転倒していく


「凄い!流石先輩!」

「一見役に立たないものにも価値を見出す!これも大事なのよ!」


ゾンビから逃げ延びた二人は、大自然と廃墟のビル群を見つめ一息着く


「鹿子さん何とか逃げれましたね…鹿子さん?」


 鹿子はおもむろに立ち上がると大自然を見つめ風を吹かしながら、詩音に問いかける

「詩音、このゾンビワールドは弱肉強食よ。生き抜くためには沢山の知恵が必要なの。あなたにそれを身につける覚悟はある?」


詩音は鹿子の背中を見つめて答える

「はい!覚悟はありまッ!…」

 

「これから沢山の困難が待ち受けることになるかもしれないわ。でも貴方に覚悟があるなら安心して。上級者である私が様々な心得を教えてあげる…」

鹿子が振り返るとゾンビの群れに襲われ食い散らかされてる詩音の姿があった


「どうしてこうなるのよぉぉぉおおお!!」

鹿子の叫びが、崩れかけたビルに木霊した。


両手を上げて必死に逃げる鹿子と、それを追いかけるゾンビ達。鹿子の一人旅はまだまだ続きそうだ


~welcome to Zombie World

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