表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/78

73、舞踏会襲撃事件


「どうして、そう思ったのかしら」


 ミーアは異様な落ち着きぶりだ。きっと、自分のことを過信しているのだろう。

 しかし、ウニは構わず続ける。



「そうでないと、おかしいからです」



 ミーアが、これまで起こった事件――舞踏会襲撃事件や、“戦場の基地”襲撃事件など――の黒幕、または関係者だと仮定すると、犯人の像も、自ずと見えてくる。



「舞踏会襲撃事件では、犯人は平民の男性でした。ですが、彼は取り調べの際、『言ったら殺される』と繰り返していたそうです。それに、、、、、当時、王宮の警備は厳重でした。平民一人が、身一つで、王宮の舞踏会会場に忍び込めるはずがないのです」


「そうね、それがどうかして?」


「『王族の護身用の小刀』――ミーア様がおっしゃったのです。それくらいしか、持ち込めないだろうと」



 だったら、王族の関与を疑うのは、普通の流れだ。ウニも、そう思った。



「ええそうね。でも、だからって、わたくしが関係してるとは言えなくてよ?」


「はい。消去法です」



 まず、国王陛下と王妃は――言わずもがなだ。国王はそのとき病にかかっていたし、王妃たちはおそらく、彼の様子を見たり、そばにいてあげたりしただろう。舞踏会のとき、王妃一人はいただろうが、そもそも事を起こしてもなんの特もない。

 他の王子や姫も同じだ。社交で忙しい中、襲撃を手伝えるはずもない。さらに、継承者問題真っ只中なのだから、そんな余裕どこにもないだろう。

 だが、ミーアはどうだろう。これまで、滅多に姿を見せず、存在自体あやふやだった。同じ王族のように社交を任されることもないだろうし、比較的時間があったのではないか。侍女もいなく、監視の目はかいくぐりやすかったと言える。それに――



「舞踏会の前、国王陛下の容態が急変しました。そのとき、王宮内は混乱していた。そのどさくさに紛れて、、、、、どういう手を使ったかはわかりませんが、犯人の男と接触したのではありませんか?」



 あの騒動にまぎれて、宮殿内を移動するのは、容易かったはずだ。


 ウニは唇を噛みしめる。自分が早く西の塔に向かっていたら、事が起こらずに済んだかもしれなかったからだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ