69、走り書きのメモ
それは、何か切れ端のようだった。紙に罫線が引いてあるため、きっとメモ帳か何かの1ページだと思われる。
おそらくここにあるということは、国王のメモ帳ということになるが、情報が欲しいウニは構わず見た。
(、、、、、え?これは、、、、、これって!)
そこには、『天候を操る一族 末裔 ミエラ・マシーラ スミール監獄 脱走→子どもたちには知らせない』とだけ書かれていた。
文字も急いでいたのか走り書きのようににじみ、知らせを受けた国王の様子がよく分かる。
(天候を操る一族の末裔?、、、、、!、だから、姉さんは!!)
――思えば、あの時だったわね。あなたがおかしくなったのは、、、、、まあ、それもこれも、あの忌々しい一族のせいなんでしょうけれども、、、、、
つまり、ユウマはマシーラが、、、、、ミエラ・マシーラが天候を操る一族の出だということを知っていたのだ。
スミール監獄といえば、一般囚人の他に、魔術師などの魔術を扱う特殊囚人も収容している場所で有名だ。
そしてそのマシーラがスミール監獄に入っていたのだとすれば、なにか魔術関連の重大なことを犯していたことになる。
ウニでもわかる。これはやばい、と。
マシーラの一族は閉鎖的だったため、ほとんどその実態は明かされていない。つまり、『天候を操る魔術』の他に、なにか別の魔術を完成させていてもおかしくないのだ。
そこで、ウニはある恐ろしい考えを思いついてしまった。
(もしも、、、、、前に起こった、あの騒動も関係するとすれば?)
それは、いつだったか。シェミル山の未確認発光物体騒動。最近は全く耳にしなかったため、頭の片隅に追いやられていた。
(たとえば、それは“第二の太陽”のようなもので、その魔術を、マシーラが実験していたのだとすれば、、、、、)
――それで、王都や王宮が攻撃されたら?
、、、、、これは、本当に大変なことになってしまったようだ。




