65、実在した、、、、、
「「!?」」
二人はほぼ同時に驚く。
そしてサラスはウニの方へ顔を向け、恐る恐るといった風に聞いてきた。
「もしかして姉貴は、、、、、馬鹿力なんですか?」
これには流石にウニもピキッときた。
だが心を落ち着けて考えてもみる。
(いやいや、さすがにわたしが扉を壊すほどの馬鹿力は、、、、、、)
そう思った矢先、脳裏に様々な人から言われた言葉を思い出した。
「、、、、、」
だがそれも頭を振って追い出した。
そしてクルリとサラスの方を向いて反論する。
「しっ、失礼ですね。わたしは乙女なんです。そんな事あるわけないじゃないですか」
サラスはまだ疑うような目を向けてくるが、ウニは知らんぷりをした。
まあ扉が空いたんだから、と前向きに検討しながらウニは、扉を手前に引く。
――ギィィィ、、、、、
扉が開いたからだろう、フワッと少しホコリ臭い匂いが鼻につく。
古い紙とインクの匂い。この特有の香りは、、、、、
案の定というか、そこには図書空間が広がっていた。
あっちにもそっちにも本棚が広がる空間に、本好きのウニは少し胸を躍らせる。
だが、サラスは別の意味で驚いたようだ。
そして、コソッとウニに耳打ちしてくる。
「姉貴、、、、、もしかしたら、俺様たち、とんでもないほどの運持ちかもしれないです」
そう言ってサラスは、扉の裏を指す。
――そこには紛れもない、シェラール王国のシンボルマークが刻まれていた。
しかも少し形が変わっている。おそらく、国王のためのマークであろう。
国王陛下だけが使うことのできる特別なシンボル、、、、、なんと“国王の知識棚”にぴったりな装飾であろうか。
「「、、、、、」」
二人は揃って沈黙する。
そう、たどり着いてしまったのだ。噂でもなんでもない、実在する――本物の、“国王の知識棚”に。




