64、観音開きの扉
――そこは広い空間だった。
明かりも何も持ってきていなかったウニ達は、真っ暗な空間に一瞬慌てたものの、ウニがすぐさま魔術で火を生み出したことでそれも収まった。
多分魔術の火なので、己が気をつけている間は燃え移ったりしないはずだ、、、、、多分、とウニは考える。
感覚からただだだっ広いところだとは思っていたが、改めて見てみると新しい発見があった。
その中でもウニの目が奪われたのは――扉だ。
広場の奥にある、大きい観音開きの扉。少々錆びついているが、立派な装飾が所々に散りばめられ、重厚な雰囲気を醸し出している。
だが案の定というか――鍵穴がついている。
しかも3つ。
「ははぁ、、、、、ずいぶんと広いところですね。これほどの空間を作るには、人手が多くかかったでしょうに」
最初に入ったサラスが呟く。
何やら実感のこもった口調であったが、ウニはなんだか面倒くさいことになりそうだったので、深く追求しなかった。
ただの勘だが。
「でも雰囲気的に、、、、、あの扉が怪しい、と思います」
ウニはそう言って扉を指差す。
隣でサラスも頷いた。
「へい。俺様も姉貴と同意見です」
どうやら意見は一致したようだ。
なればとウニはいそいそと扉に近づく。
パット見た感じ、なにか動きを感知するレーザーのようなものはない。魔道具も然りだ。
となると、、、、、とウニは3つの鍵穴に視線を向けた。
「やっぱり、厳重みたいですね」
独り言をつぶやきながら、おそらく閉まっているであろう扉を引いてみる。
ガタリ、と扉は音を立て
――開いた。




