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21、戦場の基地

「俺は今日は戦士の基地に戻ろうと思っている」

 そう言ってノアはこちらを見る。

「おまえも一度隊長に会ったほうが良い」

「なんで?」

「やらかしすぎだからな。まして舞踏会襲撃の犯人を捕まえたなんて、大手柄だぞ」

ウニは首を傾げる。

「それのなにがいけないんですか?」

「まだわからないのか、、、、、はぁ」

 憂いのため息を吐くノアにムッとしたウニは、少し強めの口調で問いただした。

「わからないから聞いているんじゃないですか」

「、、、、、今回の件でお前の価値が貴族達の中で知れ渡った。刺客を一瞬で倒せるんだ。当然だが、任務が終わったら引き抜かれる可能性がある」

 ノアが言うには、ウニが腕の良い戦士だと舞踏会の件で広まり引き抜きがかかっているらしい。当の本人は、照れるぅ〜、とクネクネしているが、結構重大なことである。

「照れるーじゃない。これから大変なことになるんだ。隊長には報告したほうがいいだろう、、、、、もう噂で知っていて、待ち伏せしてるかもしれないけどな」

 そう言ってノアは2回目のため息をつき、金色のまつ毛を伏せた。いちいち絵になる姿に、ほんとなんでその顔活用しないんだろう、とウニは本気で思った。

「、、、、、なんだ」

「ううん、なんでもないです。ひとまず、基地に行きましょう!」



***



「おーまーえーなー!」

 いだいいだい!とウニは悲鳴を上げる。

 ここは戦士の拠点の、通称“戦場の基地”だ。その門の前で、ウニは隊長――ヘンリー・ラクアスから説教を受けていた。

 通行人に驚いた顔をされても、ノアのため息を聞いても、ヘンリーはウニの頭にねじ込む拳を緩めない。

「やらかすとは思っていたが、、、、、いくらなんでもや、り、す、ぎ、だ。自分の立場がわかっているのか!?俺達戦士はな、貴族とはまっっっっったく張り合えないんだ。引き抜かれたらそこで終わり。二度と基地に戻ってこれないと思え!護衛はきちんとやり遂げろ、だがな、目立ちすぎるな!」 

「わかってます、わかってますって!だけど、不可抗力なんですよ!だって、目の前で落ちそうにったり襲われそうになってたりしてたら誰だって助けちゃいますって!人の心がないんですか、隊長!」

「うるさい!手段ってものがあるだろ!おまえがいなくなったらな、まあ確かに基地は静かになるし厄介事も無くなるが、、、、、」

「ひどい!わたし家出します!」

「まだ話し終わってないわ!、、、、、つまりはユウマに顔向けできないだろう!」

ウッとウニは息をつまらせる。姉さんの名前を出されたらなにも言えない。

「だって、わたしだって、、、、、」

たっぷり間を開けてから告げる。



「カッコつけたいんですもん!!」

「結局私情じゃないか!」

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