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18、男の動機

 ウニが刃物男を捕まえたその後は、とてもとても大変だった。

 まず、駆けつけた王宮騎士団から事情聴取され、2人仲良く2時間は捕まった。

 そして事情説明などの後処理を終えたときにはもう二十一の鐘がなっており、ミーアのいる西の塔へは時間的に戻れなかった。

 かくして、ウニは襲撃犯を捕まえるという大手柄を上げたのだが、ミーアに詳しいことを話せず1日は終わったのである。



***



 次の日、ウニは西の塔へ行き、開口一番ミーアに舞踏会で起こったことを説明する羽目になった。

――人質になった女性はクラン伯爵令嬢テリーナ・イクスピアであり、怪我はなく、無傷だった。そして刃物男は平民出身であることがわかり、男の動機は『昔ある貴族に仕えていたが、盗みを働き解雇された』というものであり、男は人づてに元雇い主が王宮の舞踏会へ行くと聞いて襲撃を企てたそうだ。

 一連の話を聞いたミーアは、ホッとした様子で、テリーナ様がご無事で良かったですわ、と言った。

「テリーナ令嬢とはお知り合いなんですか?」

「えぇ、昔王宮でお茶会を少し、、、、、わたくしの話し方に嫌な顔ひとつしない、気さくな方でした」

 そう言って微笑むミーアはその時を思い出したのだろうか、とても嬉しそうに笑っている。その笑顔に癒やされつつ、ウニはミーアに話の続きをした。

「ですが1つ不思議なことがあって、、、、、犯人がどう王宮に忍び込んだのかがわからないんだそうです」

 男に聞いても、顔を真っ青にさせて震えるだけで、何も話さない。ただ『言ったら殺される』と呟いているだけだそうだ。

「そう、、、、、たしかに、不自然だわ。王宮の警備は厳重で、たとえかい潜れたとしても、検知用の魔導具がある中、武器を持ち出すのはとても難しい、、、、、それこそ、王族が持っている護身用の小刀じゃなきゃ、、、、、」

 だが、実際男が持っていたのは一般家庭にあるような出刃包丁で、特殊な加工が施された物ではない。

「だれか、共犯者がいる、、、、、?」

 しかもそれなりに身分の高い、貴族が――

「真相はわからないわ。ひとまず、後のことは騎士団に任せましょう。ウニ、あなた疲れたでしょう?少し部屋に戻って休みなさい」

「いや、でも、、、、、」

「他に護衛がいるから大丈夫。これは命令よ」

 そう言われたら誰だって背けない。ウニは渋々東の塔へ帰った。



***



 ウニはその次の日の知らせに、目を最大限まで開くことになる。


――舞踏会襲撃の犯人が、殺された。

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