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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

わたし達の恋愛

作者: 数野 衣千

声劇台本です


読む前にプロフィール欄の辞めて欲しいことを読んで欲しいです


やる時は教えていただければ聞きに行きたいです

登場人物

彼女 12歳彼を愛してる少女公爵家の娘(幼く我儘所が有る、幼い印象)

彼の日記 彼女に恋した男性60歳前後他国の宰相(日記なので出来れば誰かに向けてというより自分の心の中で言ってる感じに読んで欲しい)


彼女と彼の性格については思ったように変えていいので、()で書いてあることはあくまで何となくこんな感じかなと。色んな彼女と彼が聞きたいので好きなように読んでください。


彼女(♀)…

彼の日記(♂)…





わたし達の恋愛


彼女)恋をするには彼は老い過ぎた。

愛を語るには私は幼過ぎた。

人々は言うけれど。

私はそんな事どうでも良い。

彼を愛しているから。

彼の元に向かうために、私は最高に綺麗に着飾った。

ベールを下ろし、逸る気持ちを抑え、淑女として、彼に恥じぬようにゆっくりと歩む。

彼の日記を胸に、きっと彼、これを私に読まれたって分かったら、凄く焦って照れて、目をそらすと思うの。

でも私はそらしてあげない。

そしたら彼は照れながら、私をいつもの様に抱きしめて、また照れると思うの。

これからずっと続く、永遠の幸せな時間。

それを思うとクスリと笑ってしまう。

淑女にはあるまじき事だ、貴方はまた困った顔をするのかしら?

愛する貴方には私いつだって素敵に思って欲しいのよ?

日記の中身を思い出す。

彼と出会った時のこと。



彼の日記)煌びやかな舞踏会、着飾った男女の中、彼女を見た瞬間、私は生まれて初めて恋をした。

逃げなければ……。

私は彼女が怖い。

それでも鼓動が煩く、彼女を捕まえたい。

振り向いて欲しいと願ってしまった。

だが、白髪混じりの髪の毛に、皺のよった枯れ木のような私の姿が、彼女の視界に入るのが怖かった。

私は彼女の目に触れたくなかった。

背中に彼女の視線を感じた。

それだけで震えるほどの歓喜が、頭を支配した。

だが、私は逃げた。

心を抑えることは、年齢とともに上手くなっていた。

彼女は私なんて相手にしてはいけない。

彼女の視線が迫ってくる気配を感じて、私は人混みを掻い潜り外へ出ようとした。

だが、彼女の無垢で小さくて、陶器のような綺麗な手が、私の燕尾服の端を掴んで引き止めた。

頼むから、私を壊さないでくれ……。

そう願い、私は振り向くことを躊躇った。


彼女)貴方はそんな事を考えていたのね。

私はあの時、貴方に釘付けだった。

愛してる。一目見た時に思ってしまった。

何に変えても、どんな事があっても、貴方を捕まえなきゃいけないって。

貴方との歩幅が憎かった。

貴方を誰にも渡したくない。貴方の幸せを願いたい。私は直感で、貴方も私を求めている事が分かったのよ?

私も貴方を求めていた。

見返りなんて要らない。

どんな事をしてでも貴方を手に入れる。

ドレスを上手く捌いて、人の隙間を上手くかわして、先回りしてやっと追いついた貴方。

貴方の燕尾服の裾を掴んだ。

捕まえた。

永遠に愛する人を。

あの時の高揚感は今でも覚えている。

貴方と結ばれる。私はそれが、貴方と私の幸せだと確信した。

貴方を愛している。

理屈じゃないの。


彼の日記)彼女は幼い手でしっかりと握り、逃がしてはくれない。私が振り向くのを待っていた。

意を決して、私は動揺を隠して微笑んだ。

だけどそれは、一瞬で崩れてしまった。

周りの雑音が止まったように、時が永遠に止まったように、私は彼女の瞳から目が離せなかった。

壊れていく、安寧を棄てても良い。

彼女は微笑んだ。

女神よりも美しいと思った。


彼女)私も貴方が真剣に見つめてくるから、愛しい気持ちで胸がいっぱいになって、幸せで、泣きそうな気持ちだったのよ?

貴方が存在する、それだけで幸福で。

決して、離しはしない。

深い愛に溺れた。

貴方が何か言おうとする、貴方が逃げる前に。私は気持ちを伝えるのに必死だっわ。

「私は、貴方を愛してる。貴方が居なくては生きて居られない。私は耐えられない。貴方には私が必要で、私には貴方が必要。そんなのわかり切ったこと。逃げて、無駄に使いたくない。愛する時間は永遠だけど、貴方が他の人のものになってしまったら、私達は苦しむ。私は貴方を想い屍になるでしょう。私の愛を受け取ってください。貴方を私に下さい。」

精一杯伝えた。

愛しい貴方に愛されない私なんて、要らないって。


彼の日記)私は12歳になったばかりの少女に全てを差し出したかった。

だけど私はもう60歳近く。

彼女より確実に早く死んでしまう。

そして何より、立場が、世間が許さない。

公爵家の1人娘の彼女。

他国の宰相の私。

12歳に60歳の年齢差。

孫と祖父の年齢差だね

「ごめんね、小さなレディ。私はおじいちゃんだ。きっと君は物珍しさに私を追っている。貴女には素敵な婚約者が現れ、そして幸せな家庭を築くだろう。」

言っていて自身の言葉なのに、身を切るような苦しみだ。今彼女の告白を思い出に、この場で天に召されたい。

そう思った。


彼女)あの時私はとっても傷ついたのよ?

貴方の辛そうな顔は、微笑みは、私の心を傷つけたんだから……。

貴方とあったら開口一番にこの事を怒ってやるんだから!


彼の日記)彼女をあしらい、私は家に帰ってきた。

彼女の顔が、動きが、言葉が。何度も頭の中で繰り返し蘇り、苦しくなって神に苦言をていし、出会えた喜びを神に感謝する。

一生に一度の思いなのだろう。


彼女)私も両親に怒られながらそんな事上の空で、貴方の事を考えてたのよ。

私達は同じだったのね。


彼の日記)あれから彼女は、縁談を次々壊して居るらしい。

彼女が誰かのものになっていない。それが良くない事だと分かって居ながら、心が喜ぶのを抑えきれず、醜いと思った。


彼女)貴方以外考えられないのはわかり切ってたでしょ?

まったくこれでとっても遠回りしたわ。

弟がやっと産まれて、私は婿を取らなくて良くなった。

だから私は貴方の元に直ぐに駆け出した。

なのに貴方ってば歳がなんだ、私の幸せが何だって、お説教したわよね?


彼の日記)「私と貴女では、歳も立場も不釣り合いだ!貴女には幸せになって欲しいんだ。」

彼女に、自分に言い聞かせる。

そうしたら彼女は、椅子を私の前に持ってくると、それにのぼって、私の顔にビンタした。

女性とは凄いもの。

あの白く壊れ物のような手で打たれると、思った以上に痛かった。


彼女)だって貴方言い訳ばかりなんだもの。

私の幸せも、貴方の幸せもわかってるくせに。

ビンタ位やすいものでしょ?


彼の日記)彼女は涙を流しながら怒ってた。

わたしを真っ直ぐ見つめて



彼女「私は貴方と結ばれる。誰に何と言われようとも。貴方の側を決して離れない。共に永遠に愛す事が分かっているのに、何をゴタゴタいってるんですか!」


彼の日記)言い切ると彼女は私の頭を掴み強引な、そして熱烈な口付けをした。

衝撃で混乱した。

だけど抗いがたい。幸福。


彼女)あの時は私も乱暴だったのは、反省……してないわ。


そして、今日、この時をむかえたわね

ベールを揺らし貴方の元へ。

貴方は静かに待ってる

横たわる貴方にベールを上げて、誓の口付け……

顔が火照るのを抑えられない。

永遠に貴方と一緒よ。

誰に祝ってもらわなくても。

教会に二人きり。

取り出した瓶の蓋を空けて一気に飲んで……

あら、これ甘いのね

横たわる貴方に身体を重ねる

だんだん私達同じ体温になってきて、これからの永遠を愛しく感じるわ

貴方の隣には私の日記を置いてあげる。

やっぱり、お互い恥ずかしいとか、そんな事言いながら過ごしたい。


ねぇ、真っ黒なドレス。

私に似合うでしょ?

読んでくださりありがとうございます

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