表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

99/185

白鬼の姫、武者修行の旅1

 目指すは桃源郷

仙族たちの暮らす幻の都

霧に囲ま恵れた高い山々のある土地に桃ノ木がたくさん生えた場所がある

そこには桃と霞を食べる仙族がおり、平和に楽しく暮らしているそうだ


仙族の戦力は非常に高く、単体で龍を倒すほど

その中でも酔八仙と呼ばれる仙族は群を抜いて強く

独自の格闘術をもちいて戦う武闘派集団だ

酔八仙拳、酔えば酔うほど強くなる拳法で、それぞれの仙にそれぞれの型がある


彼らは隠れ住んでいるからと言って排他的なわけではない

ただ平和に楽天的に暮らせればそれでいい


現在進んでいるのは妖精国手前の街道

ちらほらと行き来する妖精たちがいる

時折ドクシーやパックといったいたずら妖精たちが髪を引っ張たり足を引っかけたりしているが

気にならないほどかわいい

人懐っこさの憎めないイタズラ、それが妖精たちのイタズラ


妖精の国ファーリーン

様々な妖精が暮らす国


ようやくたどり着いたハクラ一行

街というより森に作られた巨大集落

自然を利用した花にあふれた国だ

通りにはピクシー、パック、ドクシー、グレムリン、ニンフ

海辺にいるはずのローレライや、雪の精ジャックフロスト、果ては希少種のエインセルまでいた


エインセルは今まで目撃症例が数例しかなく、どのように進化しているのか本人たちが語らないため謎が多い


「ついたの」

「確かにものすごい数の妖精たちじゃな」


「えぇ、でも多種族の姿もチラホラありますね」

「ヒューム、は、いないみたいですね」


確かに街にはエルフやセントール、パーン、イブリース、サキュバスなど

亜人族や魔族が多く、ヒュームの姿はなかった

ヒュームに恐怖心があるハクラは少し安心した


「あの」


リンドウがハクラに声をかける


「どうした?リンドウ」


「ネネコが走って行ってしまいました」


「!」

「どこじゃ!」


「あちらです」


指さす方にはとてとてと嬉しそうに市場に走っていくネネコの姿が見えた

それを慌てて捕まえに行くアカネ

一瞬のうちに追いつくとがっしりと捕まえて連れ戻ってきた


「あう~、見たかったです」


「姫に迷惑をかけるんじゃありません!」

「おとなしくしてなさい!!」


アカネはぐっとネネコを抱っこしながら叱った


ネネコの好奇心旺盛さはいかんなく発揮され、そのたびにアカネが連れ戻していた


ようやく宿に着いた頃にはアカネも疲れ切っていた

ほんの少し目をはなしただけでいつの間にかどこかへとかけていくネネコをみつけ

何度も何度も叱るが一向に止まらない

それでもネネコを見放さないところからアカネも相当根気がいいと言うかお人よしというか

最初はあれだけネネコの面倒は見ないと言っていたのに

今ではまるで姉妹のように世話をしていた


ひとまず宿に泊まる手続きをし、ネネコを縛ってからその日は休むことにした

ネネコは縛っておかないといつの間にか消えてまいごになりそうで仕方なしの処置


翌朝、ネネコはおねしょすることなく起きていた

一緒に寝ていたアカネはほっとした

というかアカネはネネコを思いっきり抱きしめて寝ていたため

ネネコの目覚めは悪いらしい

目が座っていた


しばらくここに滞在する予定

妖精の国は食べ物がおいしいらしいのでそれも楽しみだった


ネネコ活躍するのかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ