獣人国ガルードラ防衛戦線3
巨大な国にたった二人の侵略者
それと対峙する三人の獣人
獣王ライオニル二世、リボルデロー、アナフィア
ガルードラで最も強い三人
その三人はすでに息も絶え絶え、リボルデローに至っては両足を切りちぎられ地に付していた
ライオニルが彼をかばう形で前に出る
「なに~?かばってるの~?」
「無駄無駄なのに~」
「あんたたちが~、私にしたことと~、同じことをしてあ・げ・る」
「我らがお前に何をした!?」
「なぜここまで無残なことをできる!」
「え~、どこが無残なの~?」
「気持ちいいでしょ?」
「死ぬ間際がね、いっちばん気持ちいいんだよ~」
レイピアをアナフィアに向けるアスティレット
「アスティレット、そこの女はお前で楽しんで構わん」
「僕はこっちのでかいのを刈り取るから」
「いいの?やった~」
無邪気に笑うアスティレット
狂ってさえいなければただの子供の純粋な笑顔に見えただろう
レイピアを突き出しゆっくりと近づいてくる
アナフィアは剣と盾を構え、迎え撃とうと斬りかかった
が、あっさりと躱され、後ろから右腕を突き刺され、剣を落とした
「あぐっ!」
「お~、いい声だね~」
「次は左腕ね」
その宣言通り、左腕も突き刺す
「次脚!」
続けざまに両足を貫いた
アスティレットの攻撃は正確で、そのすべてが健を刺し貫いていたため、アナフィアは動けなくなった
「これで、動けないね」
「たっぷり気持ちよ~くしてあげる」
横ではフォロソスとライオニルが切り結んでいた
ライオニルの剣は全くフォロソスに届いていなにのに対し、フォロソスの大鎌はライオニルの体をところどころ切り裂いていた
「ぐぅ、これほど、とは」
「だが、わしも負けるわけにはいかぬ」
「獣王の咆哮!!」
街中に響くライオニルの咆哮
その咆哮によってフォロソスとアスティレットの体が動かなくなった
「ぐ、動けん」
「威圧系のスキルか」
「そうだ、お前たちの前にいるのは獣の王」
「王の前にひれ伏すがいい!!」
だんだんと地面へと押さえつけられる二人
「あぁ、ひれ伏せ、か」
「この程度で僕たちをひれ伏せさせようと言うのか」
「何!?」
ライオニルの拘束が、解けた
「馬鹿な!わしの咆哮を、破るだと!?」
その驚愕の表情のまま
ライオニルの首は落ちた
「弱い、これで魔王と同程度の強さ、魔王も存外弱いのかもしれんな」
「アスティレット、終わったか?」
「ん~、これからこの人と遊ぶとこ~」
「そうか、ゆっくり楽しむといい」
「は~い」
小さな切れ味の悪いナイフを取り出すアスティレット
「じゃぁまず指からね」
ナイフをアナフィアの指にあてがう
「っひ!や、やめ」
「あがああああああああああああああああああああ!!」
ゆっくりと引かれるナイフ
切れ味が悪いため、指はずたずたとゆっくりと切れていく
骨は、ねじ切るように外し、パキリと音を立てて折られた
一本一本時間をかけてゆっくりと
その想像を絶する痛みにアナフィアは失禁し、吐き、絶叫した
国中にその悲鳴がこだまし、アナフィアがやっと死ねたのは数時間後
顔以外すべてに拷問を受け、顔以外に人だったと判別できない肉塊へとなり果てていた
「あら~、死んじゃった」
「気持ちよさそうに叫んでたね」
「満足したか?」
「うん!とっても~!」
街からは人の気配が消えた
幾人かは脱出できただろう
しかし、王はすでにいない
しかしまだ希望はある
王には孫娘がいた
すでにその娘の両親は死んではいるが...
それを知ったのはつい最近
国を去り、行方不明だった自分の息子と冒険者の母親との間に生まれた娘
名前をミューロラル
勇者たる力を持ったミューだった
次から第三部です




