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作るものと語るもの 会話

「ねぇ、あなたは本当にこれでいいの?」


「あぁ、僕の物語だ」

「彼女たちにも彼らにも、次に進むための役割を担ってもらう」


「あの子たち、あなたを慕っているわ」


「...」


「まぁ、あなたが決めたことだもの」

「私は語るだけだから」


「すまないね、これは単純に僕のわがままだ」

「誰か、気になるものがいるかい?」

「いるなら、その子の記憶は消しちゃうけど」

「次の物語に組み込むよ」


「...」

「いえ、いいわ」


「じゃぁ、みんな消しちゃおう」

「かけらが全部集まったら、彼らの役目も終わる」


「そうね...」

「でも、彼らのことは忘れないであげて」


「?」

「なぜだい?」


「彼らだって、必死で生きて、必死に役割を果たしてきたの」

「登場人物だと言っても彼らは確かに生きている」

「意志があるの」


「...」

「そうだね」

「彼らはみんな僕の子供、みたいなものさ」

「みんな覚えているよ」


「そう、それならいいけど」


「じゃぁ、そろそろ僕は書き始めるよ」


「えぇ、では私は語るわ」


「僕の物語を」

「あなたの物語を」


「書こう」

「語りましょう」


想像したものを想像

語ったものに命を


それが彼の力

それが彼女の力


二人で一つの創造主


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