闇
今回の話は流してもらっても結構です
他作品とつなげるための話ですので
夢を見た
遠い遠い昔の夢
そう思ったのはその夢が記憶だったから
弟と一緒に遊ぶことが多かった
両親と仲が良かった
友達はあのときにみんな死んだ
そのあと両親も死んだ
最後に弟が死んだ
弟は最後に言った
ありがとうと
その瞬間、世界に光が満ちて
僕は闇と死んだ
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気が付くと、僕の体は半分が闇に染まっていた
このまま僕は飲み込まれ、いずれ闇になる
死ねない
死んだのに、死にたいのに
死にたくても死ねない
何度自殺したかな?
何もいない、誰もいなくなった世界で
僕はひたすら自分を傷つけ
死に続けた
闇はどんどん侵食していく
もう、あとは頭だけ
だから、自分の首を落とした
あぁ、だめだった
体が勝手に僕の頭を求めて歩く
拾う
くっつける
僕の体はもう僕のものじゃない
誰か
誰か助けて
僕を殺して
侵食はもう終わる
もう、目だけ、か
左目はもう何も映していない
僕はもうすぐ闇になるんだ
ごめんねみんな
みんなの敵、取れなかったな
僕はこれから闇になる
みんなを殺した闇に
だめだ、もう、何にも、考え、れ...な......い
世界は闇に染まった
何もかもが
世界を救おうとしたたった一人の勇者とともに
その闇の中から
少女の体を救い上げる者がいた
「行こう」
闇から救い上げたのは勇者の体
魂のかけらだけを残したこの世界の最後の光
そっとその体を抱きながら
監視者、2番目のディオリムはその終わった世界を後にした
「姉さま、回収しました」
どこからか声がする
「そう、救えたのはその方だけですのね?」
「はい」
「では、転生処置を」
「新しい体でその子を成長させるのです」
「魂のかけらの回復を」
「お父様の力をとどめておくのです」
「拝承しました。」
ディオリムは自らの作った空間へと少女を運ぶ
おそらく、記憶は魂とともにかけてしまっているだろう
だが、転生によって新しい体に移し替えることで駆けた魂は回復する
すでに七つの力が闇に取り込まれてしまった
彼らは天の門を開き、監視者にとって代わり、世界を作り変えること
ディオリムは考えた
闇に負けぬよう、光にあふれる力を持たせよう
目が覚めると
上も下もわからない、鏡のようなかけらが浮かぶ場所にいた
ここは、どこだ?
僕は...
思い出せない
何も
そこに声がかけられた
「目、覚めた?」
目の前に女の子がいる
「私、ディオリム」
彼女はそう名乗り、黙ってしまった
そして僕は転生した
僕ではお呼びも考えも至ることができない思惑と世界の状態に
半ば巻き込まれる形で
僕の中に何かが宿っていた
それは力であり
すべての始まりのかけら
かけらの本当の名前は
創造主