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14 最終決戦1

 大決戦、それが魔王国で始まった

 本来勇者と敵対し、世界を滅ぼす側であるはずの魔王は優しさと愛を携え様々な種族から信頼を得てここでの指揮をとる

 鬼人たちの国キガシマからきた姫、ハクラとクラハ姉妹は鬼子母神という仙力を自在に操り、神力すらもその手にしている

 その圧倒的な能力で最前線で力をふるっていた

 冒険者ギルドからは上位のすべての冒険者が出ずっており、その中には非常に珍しい種族、コンルカムイの姿もある

 シェイナたちと仲のいい冒険者“リトルワールド”のアズだった

 氷結に特化した精霊魔法で黒い魔物や兵たちをひとまとめに凍らせている

 魔王軍の幹部四人は全力を出していた

 戦闘力では魔王国一の力を誇るアドライトは拳と蹴りで闇の軍勢を戦車のように薙ぎ払っていた

 キードットは配下の妖怪族たちと共に戦場を風のように駆けている

 その配下の中でもキードットに近い実力のある白狐ナズミは自らの故郷のイズナたちを率いて闇の兵を圧倒している

 そこには友を傷つけた者たちへの怒りも込められていた

 同じ白狐である幼馴染のカナタと手をつなぎ、高位の神々をイズナたちの体に降ろす

 そして、ナズミ自身はイザナミを、カナタはイザナギを降ろして聖剣をふるった

 その力は黒い魔物も兵も一刀両断にし、欠片も残さず消滅させた

 

 一方で闇の軍勢も負けてはいない

 トップである7人は正に一騎当千ですでに魔王軍の上位のメンバーにも犠牲者が出始めていた

 真正面でぶつかっていた幹部ペーヨードの配下への被害が著しい

 すでに半数の配下がその命を散らしていた


「私も出ます!」


 魔王のその言葉に部下たちは止めに入る

 彼女を失うわけにはいかないため、周りにいた配下たちは魔王を抑え込んだ


 そんな入り乱れた戦場を突き進む少数の一団がいた

 シェイナのパーティだった

 かつて別世界を救った二人、そして勇者であるミューと共に走り抜けていく

 目指すは闇のトップ7人の元だ

 彼らもそれに気づきこちらに向かってきた

 

「君たちを!この場で削除する!」


 セプテリルがそう叫ぶと7人は手にそれぞれの武器を構えて攻撃を開始した

 

 剣撃を放つセプテリルによる攻撃をシェイナは結界の盾で防ぐ


「硬い、ですね」


 結界をそのままセプテリルに向かって放出し、動きを止めると精霊魔法でセプテリルを包み込んだ

 燃え上がる火柱、通常ならば骨すら残さず消し炭にしてしまうほどの威力だが、彼は余裕そうに火柱から歩み出る

 

「その程度ですか?」


「くっ」


 後ろでは詩季とセグマッドが戦う

 大剣を振り下ろすセグマッドの攻撃を華麗に避ける詩季、その合間合間に双銃剣による銃撃を与えるが、まるで鋼のようなその体に攻撃は通らない


 イアは自分の世界を滅ぼしかけた男、デュオッソニウスと激しく打ち合いをしている

 翼を自在に武器へと変えてデュオッソニウスに繰り出すが、その全てを刃の付いたトンファーで防がれる


 闇のリーダーソロストイと戦うのはミュー

 ソロストイの無骨なロングソードによる攻撃をミューはまるで流水のように受け流している

 ただ受けるだけなら衝撃が手を穿ち、剣を取り落としているところだろうが、ミューは持ち前の動体視力で見事に回避していた


 戦いは熾烈を極め、激しさを増していく

 すでに戦死者の数も1万を超えていた




 そこにふと、強大な何かが降り立った

 ふわりと戦場の中心へと降り立つ何か

 その異様を見るため戦場は一時静まり返った


 魔王連合軍は恐怖した

 それは闇そのもの

 闇を率いる王がこの戦場に降り立ったことが誰にもわかった


この決戦が終われば終わり?

いえいえこの後が本当のはじまりなのですよ

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