闇の王は反乱する
僕はもともと彼の一部
あいつと同じように
彼は僕らに役割を与えて敵対させた同じ彼から生まれた僕らはいわば兄弟だ
だからこそ僕はあいつを壊した
壊してバラバラにして僕の中に取り込もうとした
それなのに彼はそれを住んでのところで止めて散らしてしまった
ここまで集めるのは大変だったよ
滅んだ世界の住人をサルベージュして、その憎しみを利用した
もう少しなんだ
あと三つで集まる
集まれば彼の世界へ手が届く
でも、僕は何がしたかったんだっけ?
はじめは…確か…
闇の王は思い出す
光の王を打ち砕いたその日を
自らの兄弟ともいえる彼を殺した日を
初めは不遇な自分の役割を呪った
人々に愛されることもなくただただ恨まれる日々
対して弟の光の王は誰からも愛された
そうだ、僕はただ妬ましかっただけだ
もう後には引けないな
でもこれでいい
僕は父に、彼に逆らってしまった
元には戻れない
それに僕はどうせ消えるんだ
役目が終わればもともと消えるはずだったんだ
消えたくない…
僕は消えたくなかった
闇の王は悲しそうな顔をする
願わくば、僕も、そちら側に
手を伸ばした先には女神たちの居城がある
光が眩しい
闇の王は手をおさめると女神たちの居城に向かった
――――――――
来ましたか
アンリとノルが大いなる闇の気配に反応する
あれが妹たちを殺した闇の王…
アンリが彼の方を睨め付ける
どこ見てるんだい?
女神たちの後ろで声がした
な!?
振り向く間もなく2人は粉々に砕かれ消えた
意識が消える前にかろうじてシェイナの世界に降り立った妹三人にメッセージを飛ばす
闇の王はそれに気づいた
なるほど、最後のかけらはそこか
選ばれた三人が持っているわけだ
ちょうど僕の部下たちもいるみたいだし、降りてみるかな
それで終わりだ
僕は、創造主を、父さんと母さんを殺す
目に憎しみを宿しながら闇の王は世界へと降り立った
―――――――――
どうやらあの子も降りたみたいだね
えぇ、どちらが勝つにせよそれで生まれるはずよ
あの子には悪いことをした
でも、仕方がないんだ
僕たちもあの子と共に消える
あとは生まれてくる僕たちの〇〇〇にまかせよう
えぇ
生まれてくる子はきっと新しく生まれてくる本当の世界を導いてくれるはずだ
そうね、きっと…
双子の創造主は微笑んだ