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監視者と終末を望むもの

 世界が消えたと同時にデュオリムが持っていた世界のかけらも消えた

手の中から砂のように崩れ落ちたのだ


「お姉さん・・・」

「これは・・・」


「なんということ、よもやお父様が言われてた混沌が出現するとは」

「あぁ、どうすれば・・・」

「世界が消えてしまうなんて」


女神達は息をのんだ

自分たちでも世界そのものを消すことはできない

あくまで彼女たちは監視するのが役目

力はあろうともそこまでの力は与えられていない


「トレーシャ・・・たちは!?」


「反応が、消えました」

「降り立った瞬間の出来事・・・」

「恐らく一緒に・・・・・・」


「そんな・・・」


イア詩季を混沌から助けるために降り立ったトレーシャとシエティは

世界と共に消えた


世界が消え、しばらくのちのこと

落ち込む二人の前に光が現れた

その光の下に集合する崩れ落ちた世界のかけら


「お姉さん!」

「これ」


「かけらが、元に戻って」


完全に修復が終わる

すぐにのぞき込み世界を確認すると

混沌の気配は消え、住人達、トレーシャとシエティは元通り世界に戻っていた


「消されたはずなのに、どうして?」


「僕が直しておきました」


声だけが彼女たちの居場所に響く


「だれです!?」


「警戒しないでください」

「あなたたちの味方、です」


「あなたは?」


「僕のことは気にしないで、監視を続けてください」

「彼女たちのこと、よろしく頼みましたよ」


それだけ言うと声はしなくなった


「今のは一体・・・」

「何が起こっているのでしょう?」




―――――――――――――――――――――――


 ソロストイは消えた親友がどこかにいないかと探していた

しかし気配すら感じない

突如崩れ落ちた世界を盗み見るための珠

砕けて崩れ、砂になる


「セプテリル・・・」


「なんだよおっさん」

「セプテリル消えちゃったのかよ」


「カルテ、戻っていたのか」


「俺だけじゃないぜ」

「クインティラもデュオッソニウスも戻ってる」

「天の門の向こうからね」


「それで、どうだった?」


「それが、何もないのですよ」

「守護者はいたのですが、それだけ」

「道の先はただの行き止まりでした」


「そうか、やはりすべての扉を開かなければ道は現れぬということか」

「だが最早鍵は失われている・・・」


「世界が消えたってどういうことなんだ?」


「混沌だろう、あれは、我らよりはるかに上位の存在」

「あのお方に気を付けろと言われていたが」

「これほどとは」


「で、どうするのです?」

「セプテリルもいない」

「これでは計画に支障が」


彼らがこれからのことを思案しあっていると

粉々に砕けた珠がいきなり元に戻った

本当に、いきなりの出来事


「なんだ!?」

「何が起こっている!」


ソロストイが珠に手をかける

何も起こらない


珠を覗くと、そこには以前と同じようにただ世界がそこにあった


「戻っている?」

「セプテリル・・・」


呼びかけてみると反応があった


「セプテリルももどったっての?」

「じゃぁもう問題ないじゃん」


「あぁ、だが、これは一体」

「訳の分からないことだらけだ」

「まるで何かの意志が働いているように・・・」

「あのお方は一体どこへ?」


「考えていても仕方ありません」

「今は門を開くことに集中しましょう」


「・・・そうだな」

「これより奴らの殲滅作戦を行う」

「全員出撃しろ」

「あの世界に降りる」


「あぁ!」

「はい」


その後戻った二人とともにシェイナたちのいる世界へと降りた



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