高位次元
彼はずっと見ていた
二人が幾万年もの月日を書き続けた物語
それが今世界へと昇華されようとしている
彼の役目は新たに創造される世界の導き
あの双子ならばまもなくそれがなされる
さらに彼らはもう一つ偉業を成し遂げようとしていた
それは・・・
見守り続けてよかった
君たちなら、きっと
問題は、あの子か・・・
まぁあれの対処はこちらでするとしよう
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もう!何なのよあの男
せっかくもう少しで全部壊せたのに
・・・
まぁいいもんね~
今度はもっとも~っと、ふふんふふん♪
そう怒るなロナ
あら、ヘクト
っぷ、あんた、何なのその姿
仕方ないだろう
下位次元に降り立つには何かの姿をとらねばならないんだからな
お前だって子供の姿になっているではないか
それにしたって、犬って
ふふふ~ん♪
ねぇちょっと触らせなさいよ~
ダメだ、お前のその腕で触られれば俺が消える
あ、そうだった
じゃぁこっちしか使わないから
そういう問題じゃない
俺に触るな
もうなによ~
ケチっ
ふんふん~♪
ふふ~んふふ~ん♪
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「あの二人は確実に僕らより高次元から来たものだ」
「えぇ、今まで何もなかったのに」
「どうして?あと少しなのに・・・」
「とにかく、今は続けよう」
「またあれが来れば今度こそ消されるかもしれない」
「またあの男が助けてくれるとは限らないからね」
「それまでに早く・・・」
「それじゃぁ始めましょう」
二人はまた作り、語り始めた