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白鬼の姫武者修行の旅5

 酔八仙のうちの一人、リテッカイ

彼が最初の修行の相手だ

彼は足が悪いのか、常に杖を突いて歩いている

ただ、体格はがっしりとしていて、鋭い眼光をしていた


「お前がクラハの妹か」

「なんと、あやつと違って弱弱しいのぉ」


そう言われてグサリと来た

そんなことは自分が一番わかっている

姉には追いつけない、そう思ってもいた


「じゃがまぁ、潜在能力的にはあやつよりはるかに高そうじゃ」


「!」

「本当か?」

「わらわは、姉さまより、強くなれるのか?」


「それは、お前さん次第じゃな」

「どれ、ついでにお前たちも見てやろう」


リテッカイはキリサメ、リンドウ、アカネを見る(ネネコは仙女と遊んでいる)


「あの、見てやるというのは?」


「ん?お前たちも強くならねばついていけんぞ?」

「修行をつけてやると言っとるんじゃ」


三人は即決した

二人はハクラを守りたいし、アカネはクラハに認められたいから


「では、まずはわしに一撃をくれてみよ」

「それでわしの修行は終わりじゃ」


「「「え?」」」


4人とも驚いた


「どんな攻撃でも構わん」

「同時にかかってきてもよい」


彼は足を引きずり杖を突きながら歩き、誰もいない広場の方へ向かっている


「ここらでいいじゃろ」

「ほれ、かかってこんか」


雰囲気が変わった

杖を肩にのせ、手でこいこいと手招きしている


四人はお互いにアイコンタクトをとると、連携をとりながら攻撃を仕掛けた

それぞれの武器がリテッカイに突き刺さる

そう見えた

しかし彼の姿はない


「消えた!?」


全員の視界から彼御姿が消えていた


「ここじゃ」


下から声がする

なんと彼は地面に突っ伏していた


「わしの攻撃は大地とともに!」


杖を足に向かって回す


四人は不意を突かれて転ばされた


「ぐっ」


「うあ」


「いたっ」


「ひっ」


それぞれひっくり返されて尻もちをつく


「ほれ、さっさと立たんか」


いつの間にか彼は立ち上がり、また構えていた

今度は一本足で大地にしっかりと立ち、杖を振り上げまた手をこまねいている


「くっ、キリサメ、足元に注意しながらいくのじゃ」


「はい!」


今度は順番に斬りかかる

が、その攻撃すべてを避けられ、受け流され、気づいたら地面に叩きつけられている

それを何度も何度も繰り返す

まったく攻撃は当たらない

彼の動きは変則的でトリッキー

まるで動きの癖がつかめず、足元に注意していても見えない位置から急にひっかけられ

また転ばされる


「ほれほれ、どうした?」

「その程度じゃ永遠にわしに一撃くれることなぞできんぞ」


リテッカイの息はまるで上がっていない

それに比べて四人はすでに相当疲れ果てている

明らかな実力の差があるのがわかった


「ならば、白霧!」


あたりを真っ白な霧が包み込み、お互いの姿が見えなくなる

ハクラはその霧に紛れて攻撃を仕掛けた


「でりゃぁ!」


当たった!


確かな手ごたえがあり、何かが倒れる音


霧が晴れると、倒れていたのはキリサメだった

斬られた肩口から血が出ている


「キリサメ!」

「す、すまぬ!」


「う、ぐぐ・・・」


気を失っているようだ


「ふん、一人脱落じゃな」


キリサメを杖で殴り飛ばすと、彼女は広場からはじき出された


「貴様!よくも!」


「おやおや、切りつけたのはお前さんじゃぞ?」


飛ばされたキリサメを仙女たちが手当てしている


「さて、次はだれが脱落するかな?」


残った三人はリテッカイの笑みに恐怖を覚えた


修行開始

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